こんにちは。「観葉植物の育て方ナビ」運営者のmomoです。
最近、SNSなどで見かける立派なモンステラを見て、「うちの子ももっと大きくしたい!」と思っている方は多いのではないでしょうか。
栽培は外でも大丈夫なのか、それとも夏の暑さには弱いのか、気になりますよね。
特にベランダで育てることを検討している場合、風や日差しの影響が心配です。
実際に外に置いていたら枯れたという失敗談を聞くと、余計に不安になってしまうかもしれません。
でも、安心してください。モンステラは条件さえ整えば、外で驚くほど元気に育つ植物なんです。
私自身も最初は恐る恐る外に出してみたのですが、ひと夏を越した後の成長ぶりには本当に感動しました。
この記事では、モンステラを外に出す際の適切な時期や場所、そしてモンステラが寒さにやられたなんてことにならないための冬越し対策まで、私の経験を交えて詳しくお話ししますね。
- 外に出すのに最適な時期と気温の具体的な目安
- 直射日光による葉焼けを防ぐための段階的な慣らし方
- 水やりや虫対策など屋外ならではの重要なお手入れポイント
- 冬の寒さから守るための取り込み時期と失敗しない冬越し術
モンステラを外で育てるための環境と時期

モンステラを外に出すと決めたら、まず知っておきたいのが「環境づくり」と「タイミング」です。
お部屋の中とは違い、外の世界は太陽の光も風の強さも桁違いです。
だからこそ、植物がいきなりショックを受けないように、私たち人間が少しだけ手助けをしてあげる必要があります。
ここでは、モンステラが喜ぶ屋外環境の作り方と、絶対に失敗しないための時期の選び方について、基本からしっかり解説していきます。
モンステラは外で育てても大丈夫?
「そもそも、観葉植物って外に出してもいいの?」と疑問に思う方もいるかもしれませんが、結論から言うと、モンステラは外で育てても全く問題ありません。
むしろ、外で育てる方が本来の姿に近づくことができるんです。
私たちが普段室内で楽しんでいるモンステラですが、原産地ではジャングルのような場所で、高い木に絡みつきながら太陽の光を浴びて生きています。
室内はどうしても光量が限られてしまうため、葉っぱが小さくなったり、茎がひょろひょろと伸びてしまう「徒長(とちょう)」を起こしがちです。
「もっと葉っぱに切れ込みを入れたい」「茎を太くガッチリさせたい」と願うなら、屋外栽培はこれ以上ない最高の選択肢だと言えます。
ただし、大丈夫というのは「どんな環境でも平気」という意味ではありません。
いきなり炎天下の砂漠のような場所に置けば、さすがにモンステラも耐えられません。
大切なのは、モンステラが心地よいと感じる「半日陰(はんひかげ)」の環境を、ベランダや庭に再現してあげること。
これさえ守れば、室内では見られないような、生命力あふれるワイルドな姿を見せてくれるようになりますよ。
実際に外に出してみると、新しい葉っぱが出るスピードが格段に早くなることに驚くはずです。
風に揺られることで茎も鍛えられ、支柱がなくても自立するくらい太くなることもあります。
「観葉植物=室内」という思い込みを一度捨てて、植物本来の力を信じて外に出してみるのも、園芸の醍醐味だと私は思います。
暖かい季節なら外でも大丈夫な理由
なぜ暖かい季節なら外でも大丈夫なのか、その理由はモンステラの故郷である「熱帯アメリカ」の気候と、日本の「夏」が非常によく似ているからです。
モンステラが好むのは、気温が高く、湿度がたっぷりある環境。
日本の夏、特に梅雨から真夏にかけての蒸し暑さは、人間にとっては少し辛いですが、モンステラにとってはまさに「楽園」のような快適さなんです。
高い気温は植物の代謝を高め、豊富な湿度は大きな葉からの蒸散を助けます。
屋外栽培のメリット
- 光合成の促進:室内LEDや窓越しの光とは比較にならないエネルギーを得て、成長が加速します。
- 通気性の確保:常に風が流れているため、土が乾きやすく、根腐れのリスクが減ります(水やりの頻度は増えますが、根の呼吸には良いことです)。
また、屋外の自然光には、植物の成長に欠かせない紫外線も含まれています。
紫外線は適度であれば植物を丈夫にし、病気への抵抗力を高める効果も期待できます。
室内で過保護に育てられた株は少し軟弱になりがちですが、外の空気に触れることで「野生の勘」を取り戻すかのように、色濃く艶やかな葉を展開し始めるのです。
ただし、日本の夏で一つだけ原産地と違うのは「強烈すぎる日差し」です。
ジャングルでは高い木々が日傘の役割をしていますが、日本のベランダや庭では遮るものがないことが多いですよね。
そのため、後ほど詳しく解説しますが「遮光」だけは気をつけてあげる必要があります。
それ以外の温度や湿度に関しては、日本の夏はモンステラにとって最高の成長期となることは間違いありません。
屋外に出すのはいつからが最適か
モンステラを外に出すタイミング、これが最初の大きなハードルですよね。
早すぎると寒さで傷んでしまいますし、遅すぎるとせっかくの成長期を逃してしまいます。
私がいつも目安にしているのは、「最低気温が安定して15℃を上回るようになったら」という基準です。
最高気温(昼間の温度)ではありません。「最低気温(夜明け前の温度)」が重要なんです。
春先、昼間はポカポカしていても、夜になると急に冷え込んで10℃近くまで下がることがありますよね。
モンステラは寒さが苦手なので、この「寒暖差」でダメージを受けてしまうことがあります。
地域別の目安時期
お住まいの地域によって変わりますが、大まかな目安としては以下の通りです。
- 沖縄・南九州:4月上旬〜
- 関東〜東海・関西(平野部):5月のゴールデンウィーク明け頃〜
- 北関東・東北南部:5月下旬〜6月上旬
特に関東エリアでは、ゴールデンウィークを過ぎて、「もう暖房器具はいらないな」と人間が感じる時期がベストタイミングです。
気象庁の過去のデータなどを見ると、5月中旬以降は最低気温が15℃を下回る日がほとんどなくなります。
焦って4月中に出すよりも、確実に暖かくなってから出した方が、その後の成長がスムーズですよ。
(出典:気象庁「過去の気象データ検索」)
また、出し始める日は「曇りの日」を選ぶのがおすすめです。
久しぶりに外に出るモンステラにとって、快晴の太陽はいきなり刺激が強すぎます。
薄曇りの日や、雨上がりの翌日などを選んで、少しずつ外の空気に慣らしてあげる優しさが、失敗しないコツかなと思います。
モンステラをベランダで育てるコツ

マンションやアパートにお住まいの方にとって、ベランダは貴重な栽培スペースですよね。
でも、ベランダには特有の「落とし穴」があるんです。それは、コンクリートや防水シートによる「照り返し」と「熱の蓄積」です。
真夏のベランダの床を触ってみたことはありますか?目玉焼きが焼けるんじゃないかと思うくらい熱くなっていますよね。
もしモンステラの鉢を床に直接置いてしまうと、鉢の中の土が蒸されて高温になり、根っこが煮えて腐ってしまう「高温障害」を引き起こしてしまいます。
これが、夏に枯らせてしまう大きな原因の一つなんです。
ベランダ栽培の3つの神器
- フラワースタンドやレンガ:鉢を床から最低でも10cm、できれば20cm以上持ち上げましょう。風通しも良くなり一石二鳥です。
- すのこ(木製):床一面に敷くと、照り返しの熱を和らげてくれます。見た目もおしゃれになりますよ。
- 温度計:植物の近くに置いておくと、実際の過酷さを把握できて対策が立てやすくなります。
それから、もう一つの敵が「エアコンの室外機」です。
室外機から出る熱風は、植物にとってドライヤーの熱風を当て続けられているのと同じこと。
数時間で葉っぱがチリチリに乾燥してしまいます。室外機の風向きを変えるルーバーを取り付けるか、室外機から一番遠い場所にモンステラを配置するようにしましょう。
高層階にお住まいの方は、「風」にも注意が必要です。
ビル風のような突風が吹く場合、葉っぱが煽られてボロボロになったり、鉢が転倒したりする危険があります。
風が強すぎる日は無理せず室内に取り込むか、あらかじめ背の低いどっしりとした鉢に植え替えて重心を下げておくなどの工夫が必要ですね。
玄関の外に置く際の日当たり対策
家の顔である玄関に、立派なモンステラが置いてあったら素敵ですよね。
風水的にも良いと言われることが多いので、玄関外に置きたいという方はとても多いです。
ただ、玄関の方角によって育てやすさが天と地ほど変わるので注意が必要です。
北向きの玄関の場合
一日中直射日光が当たらない北向きの玄関は、実はモンステラにとっては比較的安全な場所です。
「暗すぎるのでは?」と心配になるかもしれませんが、屋外であれば壁や地面からの反射光(散乱光)だけで十分な明るさが確保できることが多いです。
ただし、軒が深すぎて本当に真っ暗な場合は、日中だけでも少し明るい場所に移動させるか、時々場所をローテーションしてあげると良いでしょう。
南向き・西向きの玄関の場合
こちらは要注意エリアです。特に西日は強烈で、低い角度から差し込んでくるため、軒下に入れていても葉っぱに直撃してしまうことがあります。
南や西向きの玄関に置くなら、植物の前にラティスやフェンスを立てて光を和らげるか、大きなシンボルツリーの影になるような場所に置くのが理想です。
人の出入りにも注意!
玄関は人の往来が激しい場所です。モンステラの葉は横に大きく広がるので、荷物が当たったり、体や服が擦れたりして葉が傷つくことがあります。
トゲはありませんが、葉っぱが裂けてしまうと見た目が悪くなるので、動線を邪魔しない配置を心がけてくださいね。
また、夜間の玄関灯(ライト)にも少し気を配りましょう。
一晩中明るい光が当たっていると、植物が休む暇がなくなり、成長のリズムが崩れてしまうことがあります。
可能であれば、夜間は消灯するか、光が直接当たらない場所に置くのがベストです。
モンステラは地植えできる?
大きく育てたい一心で、「庭に直接植えてしまおう!」と考える方もいるかもしれません。
地植えにすれば根っこを制限なく伸ばせるので、植物にとっては理想的にも思えます。
しかし、日本のほとんどの地域において、モンステラの地植えは冬に枯らすリスクが非常に高い行為です。
モンステラは寒さに弱く、気温が5℃を下回ると細胞が壊死してしまいます。
東京や大阪などの都市部であっても、冬には氷点下になる日や雪が降る日が少なからずありますよね。
地植えにしてしまうと、寒い日に室内に避難させることができません。
ビニールでぐるぐる巻きにして防寒対策をする方法もありますが、それでも地面が凍ってしまうような寒さには勝てないことが多いんです。
例外として、沖縄県や小笠原諸島、あるいは鹿児島県の沿岸部など、年間を通して霜が降りない温暖な地域であれば地植えも可能です。
実際、南国のホテルの庭などで巨大化したモンステラを見かけることがありますよね。あれは本当に羨ましい環境です。
それでも地植えの雰囲気を楽しみたいなら?
どうしても庭に置きたい場合は、「鉢ごと埋める」という裏技がおすすめです。
プラスチックの鉢に植えたまま、庭の土に穴を掘って鉢ごと埋めてしまうんです。
こうすれば、見た目は地植えのように見えますし、寒くなったら鉢を掘り出して室内に取り込むことができます。
これなら、夏の間だけお庭のジャングル化を楽しむことができますよ。
直射日光による葉焼けを防ぐ遮光の工夫
屋外栽培での最大の失敗、それは「葉焼け」です。
昨日まで綺麗な緑色だった葉っぱが、一日で白く色が抜け、やがて茶色く枯れ込んでしまう…。
この悲劇を防ぐためには、「光のコントロール」が何よりも重要になります。
葉焼けは、強い光エネルギーを受け止めた時に、植物の処理能力を超えてしまい、活性酸素が発生して細胞を破壊することで起こります。
特に、ずっと室内で管理していた株は、弱い光に適応して「陰葉(いんよう)」という状態になっています。
葉の表面のコーティング(クチクラ層)が薄く、日焼け止め成分も少ない状態なんです。そんな無防備な肌で、真夏の屋外に出すことは危険です。
そこで必要なのが「順化(じゅんか)」と「遮光(しゃこう)」です。
順化(慣らし栽培)のステップ
- フェーズ1(1週間目):まずは屋外の「完全な日陰」に出します。建物の北側や、常緑樹の下などが最適です。まずは外の風と気温に慣れてもらいます。
- フェーズ2(2週間目〜):午前中の早い時間(朝8時〜9時頃まで)だけ日が当たる場所や、木漏れ日のような場所に移動します。
- フェーズ3(1ヶ月後〜):ようやく通常の置き場所へ。ただし、真夏は必ず遮光ネットを使います。
遮光ネットは、ホームセンターや100円ショップの園芸コーナーで手に入ります。
おすすめは「遮光率50%〜60%」のもの。色は「シルバー(銀色)」がオススメです。
黒いネットは光を吸収して熱を持ってしまいますが、シルバーは光を反射するので、ネットの下の温度上昇も防いでくれるんです。
ネットを張るときは、植物に直接ふわりとかけるのではなく、支柱などを立てて植物との間に空間を作るように張ってください。
ネットが葉っぱに触れていると、その部分が高温になって焼けてしまうことがあるので注意が必要です。
momo実は私も、初心者の頃に大失敗をしました。
5月の曇りの日に「これくらいなら平気かな」と遮光なしで出勤したら、昼過ぎから晴れてしまったんです。
帰宅したら、一番お気に入りだった葉っぱが真っ白に焼けていて…。
玄関で膝から崩れ落ちそうになりました。
夏の直射日光と水やりのポイント
日本の夏は、モンステラにとって成長期であると同時に、脱水症状になりやすい危険な季節でもあります。
人間と同じで、水分補給の仕方を間違えると命取りになります。
まず水やりの「時間帯」ですが、これは絶対に守ってください。
「早朝(日が昇る前〜昇った直後)」か「夕方(日が沈んでから)」です。
昼間の12時〜14時頃に水をやるのは厳禁です。カンカン照りの太陽の下で水をやると、鉢の中の水があっという間にお湯に変わります。
40℃近いお湯に根っこが浸かっている状態を想像してみてください。根が煮えて死んでしまいます。
次に「量」ですが、夏は思い切りが大切です。
チョロチョロと与えるのではなく、鉢底の穴から水がジャージャー流れ出るまでたっぷりと与えます。
これには、土の中の古い空気を押し出し、新鮮な酸素を含んだ水を行き渡らせるという意味と、土の中に溜まった老廃物や熱を洗い流すという重要な意味があります。
葉水(はみず)でクールダウン
さらに、猛暑日におすすめなのが「葉水」です。霧吹きやホースのシャワー(霧モード)で、葉っぱ全体だけでなく、茎や気根、さらには鉢の周りの地面にも水を撒きます。
水が蒸発するときの「気化熱」で周囲の温度が数度下がりますし、葉の表面温度も下がって光合成がしやすくなります。
私は夏の間、朝と夕方の1日2回、葉水をするのが日課になっています。



仕事から帰ってきて、蒸し暑いベランダでモンステラに霧吹きでシュッシュッと水をかける瞬間が大好きなんです。
濡れた葉っぱが夕日にキラキラ光って、周りの空気がフワッと涼しくなるんですよね。
ビールを片手にその様子を眺めるのが、私の夏の最高のリラックスタイムです。


肥料を適切に与えて大きく成長させる
太陽を浴びて、お水もたっぷり飲んだら、あとは栄養が必要です。
モンステラが巨大化するためには、たくさんのエネルギーを使います。
土に含まれている栄養だけではすぐに足りなくなってしまうので、私たちが肥料で補ってあげる必要があります。
肥料を与える期間は、成長が活発な「5月〜9月」の間です。
基本的には、土の上に置くタイプの「緩効性肥料(かんこうせいひりょう)」が一番楽で失敗がありません。
プロミックなどの錠剤型の肥料を、パッケージに書いてある規定量通りに置くだけです。
水やりのたびに少しずつ溶け出して、じわじわと効き続けます。
「もっと早く大きくしたい!」という欲張りな方(私もそうです)は、これに加えて「液体肥料」を併用します。
ハイポネックスなどを水で薄めて、1週間〜10日に1回、水やりの代わりに与えます。
これは即効性があり、新しい葉っぱが出る勢いが変わります。
真夏の肥料には注意!
気温が35℃を超えるような猛暑日が続く時、モンステラも暑すぎて少しバテ気味になることがあります。
人間で言うと夏バテで食欲がない状態です。
そんな時に濃厚な肥料を与えると、逆に根っこを痛める「肥料焼け」を起こすことがあります。
あまりにも暑すぎる時期は、液体肥料をお休みして、水(または活力剤)だけにするのが無難です。
そして重要なのが、秋になって気温が下がり始めたら(10月頃)、スパッと肥料を切ることです。
冬に向けて成長を止めて休眠の準備をさせなければならないのに、肥料が残っているといつまでも成長しようとしてしまい、寒さへの耐性がつきません。
置き肥が残っていたら取り除いてしまいましょう。
パキラを外で育てるとき注意点


モンステラを育てている方は、同じような観葉植物として「パキラ」も持っていることが多いですよね。
「せっかくだからパキラも一緒に外に出そうかな」と考えるのも自然なことです。
パキラも熱帯植物なので、基本的には夏場の屋外栽培が可能です。
しかし、モンステラとパキラには決定的な違いがあります。
それは「葉っぱの厚さ」です。モンステラの葉は革質で厚みがありますが、パキラの葉は薄くて柔らかいです。
つまり、モンステラよりもさらに「葉焼け」しやすいんです。
モンステラが「遮光率50%」で機嫌よく育っている場所でも、パキラにとっては強すぎて、葉が真っ白に焼けてしまうことがあります。
もし一緒に置くなら、パキラはモンステラの影になるような場所に置くか、さらに遮光率の高いネット(60〜70%)の下に置くなどの配慮が必要です。
また、パキラは幹が水分を溜め込むタンクのような構造になっているため、モンステラほど頻繁な水やりを必要としません。
モンステラと同じペースで毎日ジャブジャブ水をあげていると、パキラだけ根腐れしてしまうことも…。
同じ「熱帯植物」という括りでも、それぞれの性格に合わせて微調整してあげることが大切ですね。
モンステラを外で育てる際のリスクと冬越し


屋外での栽培は、目覚ましい成長という大きなリターンが得られる反面、室内では起こり得ないリスクとも隣り合わせです。
自然の中に身を置くということは、天候の変化や外敵の侵入を受け入れるということでもあります。
ここでは、屋外栽培で必ず直面する「害虫」や「風」への対策、そして多くの人が失敗してしまう「冬越し」について、具体的な対処法を深掘りしていきます。
屋外栽培で発生しやすい虫や害虫の対策
外に出すと、どうしても虫との遭遇率は上がります。
「虫は大嫌い!」という方も多いと思いますが、先手を打っておけば怖くありません。
屋外でモンステラを狙ってくる主な害虫と、その対策をまとめました。
| 害虫名 | 特徴と被害 | 効果的な対策 |
|---|---|---|
| カイガラムシ | 葉の裏や茎に、白い綿のようなものや硬い殻のようなものが付着します。植物の汁を吸い、排泄物で葉がベタベタになり「すす病」の原因にもなります。 | 成虫は薬剤が効きにくいので、歯ブラシで物理的にこすり落とすのが一番です。幼虫の時期には「マシン油乳剤」などが効きます。 |
| ハダニ | 葉の裏に寄生する非常に小さなダニ。葉の色がカスリ状に抜け、全体的に白っぽく艶がなくなります。高温乾燥を好みます。 | 水が苦手なので、こまめな「葉水」で洗い流すのが最大の予防です。発生してしまったら「ベニカX」などの殺ダニ剤を散布します。 |
| ナメクジ | 夜行性で、雨上がりや夜間に活動します。柔らかい新芽や若葉を好んで食べ、這った跡にキラキラした粘液を残します。 | 鉢を地面に直置きせず、棚に乗せましょう。鉢の近くに「ナメクジ誘引殺虫剤」を置いておくと一網打尽にできます。 |
| コガネムシ(幼虫) | 成虫が土に卵を産み付け、孵化した幼虫(イモムシ)が土の中で根を食い荒らします。気づいたら根がなくなって株がグラグラ…という恐ろしい事態に。 | 土の中にいるので発見が遅れがちです。「オルトランDX粒剤」を定期的に土に撒いておくのが最強の予防策です。 |
特に私がお勧めしたいのは、「オルトランDX粒剤」のような浸透移行性(しんとういこうせい)の殺虫剤を、外に出すタイミングで土に混ぜておくことです。
この薬は、根から成分が吸収されて植物全体に行き渡り、モンステラ自体を「虫が食べると死んでしまう体」に変えることができます。
これにより、見えない場所のアブラムシやカイガラムシ、コガネムシの幼虫などを広範囲に予防できます。
まさに「転ばぬ先の杖」ですね。


強風で倒れないための支柱と固定方法


モンステラの特徴である大きな葉は、風を受けると風圧をまともに受けてしまいます。
屋外では、台風のような暴風でなくても、少し強い突風が吹いただけで鉢ごと転倒してしまうことが頻繁にあります。
鉢が倒れると、大切な鉢が割れるだけでなく、衝撃で葉が裂けたり、茎が折れたり、最悪の場合は根が切断されて株全体がダメになってしまうこともあります。
これを防ぐためには、物理的な補強が不可欠です。
頑丈な支柱を作る
屋外に出すなら、プラスチックの細い支柱ではなく、太くて丈夫な「ココヤシ支柱」や「ヘゴ支柱」を使いましょう。
これらは表面が粗いので、モンステラの気根が絡みつきやすく、植物と支柱が一体化して強度が増します。
結束バンドや麻紐でしっかり固定
支柱を立てたら、茎をしっかりと固定します。成長に合わせてこまめに結び直すのが理想ですが、面倒な場合は園芸用の「誘引クリップ」や、ソフトな素材の「園芸用テープ」を使うと楽ちんです。茎を締め付けすぎないよう、8の字結びにするのが基本テクニックです。
鉢の安定性を高める
プラスチックの軽い鉢は倒れやすいので、重たい「陶器鉢」や「テラコッタ鉢」に植え替えるか、あるいは重厚な鉢カバーの中に入れて重心を低くしましょう。
さらに、台風が近づいている時は、あらかじめ鉢を横に倒しておくか、風の当たらない室内に一時避難させる判断も必要です。
外で枯れた主な原因と復活方法
「外に出したら元気がなくなった」「葉が変色して枯れてきた」というトラブルは、早期発見・早期対処が生死を分けます。
症状別に原因と復活方法を見ていきましょう。
ケース①:葉全体が黄色く変色し、ぐったりしている
この場合は「水切れ」か「根腐れ」の両極端が疑われます。土を触ってみて、カサカサに乾いていれば水切れです。
バケツに水を張り、鉢ごと沈めて十分に吸水させ、日陰で休ませれば半日ほどでシャキッと戻ります。
逆に、土が湿っているのにぐったりしている場合は、高温による蒸れで根が腐っている「根腐れ」の可能性大です。
直ちに日陰の風通しの良い場所に移動し、水を断ってください。
重症の場合は、腐った根を取り除いて新しい土に植え替える緊急手術が必要です。
ケース②:葉の一部が白や茶色に変色している(斑点状)
これは典型的な「葉焼け」です。残念ながら変色した部分は元に戻りません。
見た目が悪い場合はカットしても良いですが、緑色の部分が残っていれば光合成はできるので、株が弱っているならそのまま残しておくのも手です。
置き場所をより暗い場所へ移動しましょう。
ケース③:茎がブヨブヨして黒ずんでいる
これはかなり危険なサインです。菌による感染症(軟腐病など)や、重度の根腐れが茎まで進行しています。
黒ずんだ部分より上の元気な茎を切り取って「挿し木」にし、株の更新(作り直し)を図るのが現実的な救済策になります。


屋外で冬越しできる?屋外越冬の条件
モンステラが巨大化しすぎて、もう室内に戻すスペースがない…という切実な悩みを抱える方もいるでしょう。
「なんとか外で冬を越せないか?」という質問に対する答えは、非常にシビアです。
それは「日本のほとんどの地域(関東以北、内陸部、日本海側など)では、屋外での冬越しは不可能」だということです。
モンステラは、一時的に気温が下がることには耐えられても、土が凍るような寒さや、冷たい風に長時間さらされ続けることには耐えられません。
目安として、最低気温が5℃を下回る日が数日続くと、細胞内の水分が凍結・膨張して細胞膜を破壊し、組織が壊死します。
一度こうなると、解凍されてもドロドロに溶けるように枯れてしまいます。
屋外越冬が成功する可能性がある条件
以下の条件をすべて満たす場合のみ、屋外越冬にチャレンジできる可能性があります。
- 地域:沖縄、九州・四国の沿岸部、房総半島の南端など、霜が降りない無霜地帯であること。
- 場所:南向きの軒下で、雨や雪、冷たい北風が直接当たらない場所。
- 防寒対策:株元を腐葉土や藁で厚く覆う(マルチング)。株全体を不織布やプチプチ、ビニールシートで二重三重に覆い、簡易的な温室状態を作る。
- 水やり:冬の間はほぼ断水し、樹液の濃度を高めて凍結しにくくする。
これだけの対策をしても、葉は傷んでボロボロになる覚悟が必要です。
春に暖かくなってから丸坊主に剪定し、新芽が出るのを待つというサイクルになります。


冬のベランダ管理と室内の取り込み
リスクを避けて美しく育てるなら、やはり冬は室内に取り込むのが正解です。
その際の「取り込みのデッドライン」と「手順」を確認しましょう。
取り込みの目安は、春と同じく「最低気温15℃」です。11月に入り、朝晩に肌寒さを感じたら、そろそろ準備を始めましょう。
遅くとも10℃を切る前には室内に入れないと、葉が黄変したり落葉したりし始めます。
室内取り込みの3ステップ
- 虫のチェックと駆除:これが一番大事です!鉢底の穴、土の表面、葉の裏などを徹底的にチェック。ナメクジやダンゴムシが隠れています。心配なら、取り込む2〜3日前にオルトランを撒くか、バケツの水に鉢ごと沈めて虫を追い出す(水攻め)のも有効です。
- 鉢の掃除:鉢の外側を綺麗に洗い、受け皿も洗います。清潔な状態で部屋に入れましょう。
- 置き場所の確保:室内でもできるだけ日当たりの良い窓辺に置きます。ただし、夜間の窓際は放射冷却で外と同じくらい寒くなるので、夜だけは厚手のカーテンを閉めるか、部屋の中央に移動させます。
冬の室内では、エアコンの風が直接当たらないように注意してください。
人間には快適な温風も、植物にとっては「乾燥地獄」の熱風です。極度の乾燥はハダニの温床にもなります。



脅かすわけではないんですが…一度、チェックをサボって取り込んだ数日後に、白いラグの上をナメクジが歩いているのを見つけて大絶叫したことがあります(涙)。
あの恐怖体験以来、取り込み前のチェックとオルトランは私の絶対の掟になりました。
モンステラが寒さにやられた時の対処


もし取り込みが遅れたり、暖房が切れた部屋で冷え込んでしまったりして、寒さのダメージを受けてしまったらどうすれば良いでしょうか。
寒さにやられると、葉の色が悪くなり、ひどい場合は黒く変色してグニャリと垂れ下がります。この時、慌てて肥料や活力剤を与えるのは逆効果です。
弱っている胃腸にステーキを食べさせるようなもので、トドメを刺してしまいます。
対処の手順
- 暖かい場所へ移動:まずは最低気温が10℃以上保てる暖かい部屋に移動させます。
- 壊死部分の切除:黒く変色した部分はもう生き返らないので、清潔なハサミで切り取ります。腐敗が健康な部分に広がるのを防ぐためです。
- 乾燥気味に管理:水やりは控えめに。「土が完全に乾いてから3〜4日後」くらいで十分です。乾燥気味にすることで耐寒性を高めます。
- 春を待つ:あとは余計なことをせず、春が来るのをひたすら待ちます。株の芯(茎や根)が生きていれば、暖かくなった頃に新しい芽がひょっこり顔を出してくれます。
まとめ:成功させるモンステラを外で育てるコツ
モンステラを外で育てることは、植物本来の生命力を呼び覚ます素晴らしい体験です。最後に、成功のためのポイントをもう一度おさらいしましょう。
本記事のおさらい
- 光のコントロール:いきなり直射日光には当てない。必ず日陰からスタートし、遮光ネットを活用して徐々に慣らす「順化」を徹底する。
- 温度の管理:「最低気温15℃」を合言葉に、春の出し時と秋の取り込み時を見極める。
- 水のメリハリ:夏は早朝・夕方にジャブジャブたっぷりと。冬は乾かし気味にスパルタで。
- 風対策:転ばぬ先の杖。頑丈な支柱と重い鉢で、物理的に倒れない工夫をする。
これらのポイントさえ押さえれば、あなたのモンステラは今年の夏、きっと見違えるほど立派で、野性味あふれる姿に成長してくれるはずです。
太陽の光を浴びて輝く大きな葉っぱを眺める喜びは、屋外栽培ならではの特権ですよ。
ぜひ、勇気を出してチャレンジしてみてくださいね!









