こんにちは!「観葉植物の育て方ナビ」運営者のmomoです。
お部屋の空気をきれいにしてくれるサンスベリアですが、ある日気づいたらサンスベリアの葉がふにゃふにゃになっていたり、重みに耐えきれず葉が倒れるような姿になっていたりすると、本当にショックを受けてしまいますよね。
一体、葉が柔らかくなった原因は何なのか、もう枯れてしまう寸前なのかと不安でいっぱいになってしまうかもしれません。
でも、焦って水を与えてしまうのはちょっと待ってください。
実はサンスベリアの水不足サインは意外と分かりにくく、良かれと思って水をあげすぎるとどうなるかというと、致命的な根腐れを引き起こしてしまうことが多いんです。
この記事では、まずはサンスベリアの根腐れ写真などの特徴と見比べながら現状を正しく診断し、もし変色して葉が枯れるような状態であっても復活させるための具体的な方法を解説します。
ぶよぶよの根腐れから復活するためには、勇気を出して根腐れ部分をカットする処置が必要になることもあります。
また、見た目を整えるための茶色い部分を切る基準や、枯れた葉の切り方についても詳しく触れていきます。
万が一根っこがダメになっていても、サンスベリアは葉挿しで再生できるほど生命力が強い植物です。
大切なグリーンを救うために、私と一緒にベストな解決策を見つけていきましょう。
- 葉が柔らかくなる「3大原因」とそれぞれの見極め方
- 根腐れや水不足が起きた時の具体的なレスキュー手順
- 腐ってしまった株を「葉挿し」で再生させる保険的手段
- 日本の冬を乗り越えるための正しい水やり管理術
サンスベリアの葉がふにゃふにゃになる主な原因
「昨日までは元気だったのに…」と思っても、植物の内部では少しずつ異変が進行していたのかもしれません。
あの硬質な葉が強度を失い、ふにゃふにゃになってしまう背景には、必ず生理学的な「理由」が存在します。
まずは、今目の前にあるサンスベリアがどのような状態にあるのか、冷静に観察して原因を特定することから始めましょう。
ここでの診断が、その後の生死を分けると言っても過言ではありません。

葉が柔らかくなった原因は何か
そもそも、なぜサンスベリアの葉はあんなにも硬く、直立していられるのでしょうか?
それは、サンスベリアがアフリカや南アジアの乾燥地帯という過酷な環境で生き抜くために進化した、特殊な体の構造に秘密があります。
サンスベリアは多肉植物の一種であり、分厚い葉の中に大量の水分を蓄えています。
植物の細胞は、水分をパンパンに含むことで内側から細胞壁を押し広げようとする力、すなわち「膨圧(ぼうあつ)」を生み出します。
この高い膨圧と、乾燥から身を守るための硬い表皮(クチクラ層)、そして繊維質な組織が組み合わさることで、支柱がなくても自立できるあの剛性を保っているのです。
つまり、「葉がふにゃふにゃになる」ということは、この「膨圧」が著しく低下しているか、あるいは葉を支える「細胞組織そのもの」が崩壊してしまったかのどちらかです。
原因を大きく分類すると、以下の3つのパターンが考えられます。
| 原因 | メカニズム | 緊急度 |
|---|---|---|
| ① 過湿(根腐れ) | 根が腐り吸水不能になる。細胞が壊死する。 | 危険(即時処置が必要) |
| ② 乾燥(水切れ) | 体内の水分が枯渇し、膨圧が下がる。 | 軽度(水やりで回復) |
| ③ 環境(冷害・徒長) | 寒さで細胞破壊、または光不足で軟弱化。 | 中〜危険(状況による) |
特に注意が必要なのは、「水をあげているのにふにゃふにゃになる」というケースです。
これは十中八九、根腐れによる吸水障害を起こしています。
「水が足りないのかも?」と勘違いしてさらに水を与えてしまうと、それがトドメの一撃になりかねません。
まずは「土が湿っているか、乾いているか」を確認するだけで、原因の50%は特定できます。
水をあげすぎるとどうなる?
サンスベリアを枯らしてしまう原因のワースト1位、それは間違いなく「水のあげすぎ(過湿)」です。
私たちはつい、「水をあげること=植物への愛情」と考えがちですが、乾燥地帯出身のサンスベリアにとって、常に足元が濡れている状態は拷問に近い環境なのです。
土の中には、水だけでなく「空気(酸素)」も含まれています。
根っこも呼吸をしているため、新鮮な酸素が必要です。
しかし、頻繁に水をあげすぎて土の隙間が常に水で満たされていると、酸素が行き渡らなくなり、根は呼吸ができずに「窒息」してしまいます。
これが根腐れの第一段階です。

さらに恐ろしいのはここからです。
酸素がない嫌気的な環境を好む土壌中の腐敗菌(ピシウム菌やフザリウム菌など)が爆発的に繁殖し、弱った根の細胞を攻撃して溶かし始めます。
こうなると、根は水分や養分を吸い上げる機能を完全に失います。
地上部の葉には水が届かなくなり、脱水症状を起こしてふにゃふにゃになるだけでなく、腐敗菌が維管束を通って茎や葉にまで侵入し、株全体をドロドロに腐らせてしまうのです。
「土の表面が乾いたからすぐにあげる」というペースでも、サンスベリアにとっては多すぎることがあります。
サンスベリアは「土が完全に乾ききってから、さらに数日〜1週間待つ」くらいのスパルタ管理でちょうど良いのです。
momo実は私も、初心者の頃に「土が乾くのがかわいそう」と思って毎日水をあげてしまい、サンスベリアをふにゃふにゃにしてしまった経験があります…。
あの時は本当にショックでしたが、そこから「サンスベリアは乾かすことが愛情」なんだと学びました。
サンスベリアへの正しい水やりのタイミングや、季節ごとの頻度については以下の記事で詳しく解説しています。水やりのサインを見逃さないようにしましょう。


根腐れの特徴を写真で確認
根腐れは、土の中で進行するため初期段階では気づきにくいトラブルです。
しかし、注意深く観察すると、植物はいくつかのサインを出しています。
五感を使ってチェックしてみましょう。
特に「臭い」と「根元の硬さ」は重要な判断材料になります。


もし以下のような症状が一つでも当てはまる場合は、根腐れがかなり進行している可能性が高いです。
【危険度MAX】根腐れ確定サイン
- 根元が黒ずんでブヨブヨしている:
本来は硬いはずの株元を指で押すと、水っぽく柔らかい感触がある。ひどい場合は指がズブッと入ってしまうこともあります。 - 異臭がする:
鼻を近づけると、腐った玉ねぎのような、あるいはドブのような独特の不快な臭いがします。これは組織が腐敗している証拠です。 - 葉が簡単に抜ける:
葉を軽く引っ張っただけで、抵抗なくスッと抜けてしまい、その根元がヌルヌルと溶けている場合は手遅れに近い状態です。 - カビが生えている:
株元や土の表面に白や灰色のふわふわしたカビが見える場合も、過湿環境が続いているサインです。


「葉が黄色くなる」という症状も、根腐れの代表的なサインの一つです。
これについては、以下の記事で写真付きで詳しく解説していますので、合わせて確認してみてください。
サンスベリアが黄色くなる原因と復活法!根腐れやしわの対処を写真で解説
葉が倒れるときの内部状態
葉が自立できずに倒れてしまう現象は、植物内部の生理的な変化を反映しています。
これには大きく分けて「可逆的(元に戻る)」な状態と、「不可逆的(元に戻らない)」な状態の2種類があります。
1. 膨圧の低下(水切れの場合)
これは風船の空気が抜けたような状態です。細胞内の水分が減少し、内側からの圧力が弱まったために張りを保てなくなっていますが、細胞壁自体は壊れていません。
そのため、再び水を吸い上げることができれば、風船に空気が入るようにムクムクと膨らみ、元の直立した姿に戻ることができます。
2. 組織の壊死・崩壊(根腐れ・冷害の場合)
こちらは風船のゴムそのものが溶けたり破裂したりした状態です。
根腐れによる菌の侵食や、寒さによる細胞内凍結によって、細胞壁や組織構造そのものが破壊されています。
一度破壊された細胞は、いくら水をあげても二度と元には戻りません。
壊れた組織はドロドロに液状化し、自分の重さを支えるどころか、形を留めることさえできなくなります。
この2つの見極めは非常に重要です。
もし葉が倒れていても、構造がしっかり残っていて単にシワシワなだけなら「水不足(可逆)」であり、構造が崩れてグズグズに崩壊しているなら「腐敗・壊死(不可逆)」です。
後者の場合は、いくら水をあげても復活しないどころか、腐敗を加速させるだけなので注意が必要です。
変色して葉が枯れる進行過程
サンスベリアの不調は、葉の色の変化としても現れます。
健康な葉は濃い緑色をしており、種類によっては鮮やかな斑(ふ)が入っていますが、トラブルが起きるとこの色が徐々に失われていきます。
根腐れが進行すると、根からの栄養供給が絶たれるため、葉の中にある葉緑素(クロロフィル)が分解され始めます。
進行プロセスは一般的に以下の通りです。
- 艶の消失: 葉の表面のツヤがなくなり、くすんだ色に見えるようになります。
- 黄変(おうへん): 葉の根元や縁から徐々に黄色くなり始めます。これは植物がストレスを感じている初期〜中期のサインです。
- 褐変(かっぺん)・黒変: さらに進行すると、組織が死滅して茶色や黒色に変色します。特に根腐れの場合は、水を含んだまま黒く変色し、腐敗臭を放つようになります。
- 枯死: 最終的には水分が抜けきって茶色くパリパリになるか、あるいは全体が腐って崩れ落ちます。
重要なのは、「一度茶色や黒に変色した部分は、もう緑色には戻らない」ということです。
変色が広がっている場合は、その部分を切除して、まだ緑色が残っている健康な部分だけでも救出する必要があります。
サンスベリアの水不足サインは?見分け方を解説
「根腐れが怖いから水やりを控えていたら、今度はシワシワになってしまった…」というケースもよくあります。
サンスベリアは乾燥に強いとはいえ、植物ですから水は必要です。
極度の水不足に陥った場合、彼らは葉に蓄えた貯蔵水を少しずつ消費して生命を維持しようとします。
水不足(乾燥ストレス)のサインは、根腐れとは対照的です。
- 縦方向の深いシワ:
葉の表面に、縦に走る細かいシワが無数に入ります。これは内部の水分が減って体積がしぼんだ証拠です。 - 葉が薄くなる:
肉厚だった葉がペラペラに薄くなり、触ると頼りない感じがします。 - 鉢が軽い:
持ち上げてみると、驚くほど軽くなっているはずです。 - 土がカラカラ:
指を土に入れても湿り気が全くなく、サラサラと砂のように乾いています。
この状態であれば、まだ慌てる必要はありません。
根は生きている可能性が高いため、たっぷりと水を与えれば、数日から1週間程度で細胞が再び水を吸い込み、シワが消えてパンパンの張りが戻ってきます。
ただし、あまりに長期間(半年以上など)断水しすぎると、根っこ自体が干からびて枯れてしまい(根枯れ)、水をあげても吸えなくなることがあるので注意が必要です。
日照不足による徒長で軟弱になる理由
水やりは適切なのに葉が倒れる、あるいは新しく生えてきた葉がひょろひょろと細長い…。
そんな時は「光」が足りていない可能性大です。
サンスベリアは「耐陰性(日陰に耐える力)」があるため、室内でも枯れにくい植物ですが、本来的には日光が大好きな植物です。
暗い場所に長期間置かれると、植物ホルモンである「オーキシン」の働きにより、光を求めて茎や葉を無理やり伸ばそうとします。これを「徒長(とちょう)」と呼びます。
徒長した葉は、正常な成長をした葉に比べて細胞壁が薄く、組織がスポンジのように軟弱です。
そのため、葉が自分の重さを支えきれずにだらんと垂れ下がったり、折れ曲がったりしてしまうのです。
徒長した葉は色が薄く、模様もぼやけてしまうことが多いです。
残念ながら、一度徒長してしまった葉を太く短く戻すことはできませんが、光環境を改善することで、次に生えてくる新芽をガッシリとした健康な株に育てることは可能です。
葉が曲がったり倒れたりする場合の対策については、以下の記事でも詳しく紹介しています。


冬の寒さによる冷害や凍傷のリスク
日本の冬は、サンスベリアにとって最大の試練です。
彼らの故郷は熱帯アフリカ。寒さに対する耐性はほとんどなく、気温が10℃を下回ると成長を止めて「休眠」に入ります。
そして、5℃を下回ると細胞レベルでの深刻なダメージを受け始めます。
特に危険なのが「冷害」や「凍傷」です。
窓際は夜間に放射冷却現象で急激に冷え込み、屋外と同じくらいの気温になることがあります。
葉の中の水分が凍結すると、氷の結晶が細胞膜を突き破って破壊してしまいます。
冷凍した野菜を解凍するとグニャグニャになるのと同じ原理で、凍傷にかかったサンスベリアは解凍されると組織が崩壊し、深緑色に変色してブヨブヨの水浸し状態になります。
なぜ「窓際」が危険なのか?
「室内だから暖かいはず」という油断は禁物です。気象庁のデータによると、例えば東京都心の1月の平均最低気温は「2.6℃」(2025年実績)しかありません。
サンスベリアが耐えられる限界(約10℃)を大きく下回っています。
特に夜間の窓際は、外気との温度差がほとんどなくなるため、カーテンをしていないと植物は氷点下に近い環境にさらされることになります。(出典:気象庁「過去の気象データ検索」)


さらに最悪なのが、「寒さ」×「水やり」です。休眠中の根は水を吸いません。
そこに水を与えると、冷たい水が鉢の中に残り続け、根を芯から冷やして即座に腐らせてしまいます。
冬に葉がふにゃふにゃになる原因のほとんどは、この「冬の水やり」による失敗です。
「冬は断水(水を一滴もあげない)」くらいの覚悟で管理することが、越冬の成功の鍵となります。
サンスベリアの葉がふにゃふにゃした時の対処法
ここまで読んで、ご自宅のサンスベリアの状態がおおよそ把握できたでしょうか?
原因がわかれば、あとは対処あるのみです。「もう枯れてしまうかも…」と諦めるのはまだ早いです。
サンスベリアは非常に生命力が強く、根が全滅していても、葉の一部さえ生きていればそこから再生することができる驚異的な植物です。
ここからは、症状の重さや原因に合わせた具体的な復活プログラムを解説していきます。
手遅れになる前に、勇気を出して処置を行いましょう。
ぶよぶよの根腐れから復活する方法
根腐れを起こして葉がふにゃふにゃになり、根元がブヨブヨしてしまっている場合、残念ながら「自然治癒」は期待できません。
腐敗菌(ピシウム菌など)による組織の溶解は、放置すればするほど進行し、最終的には株全体を枯らしてしまいます。
「様子を見よう」と水を控えたり、日向に移動させたりしても、一度腐ってしまった細胞が元に戻ることはありません。
ここで必要なのは、腐敗の連鎖を断ち切るための「除去作業」です。
つまり、腐っている部分をすべて切り捨て、まだ生きている健康な部分だけを救出するという外科的なアプローチが必要になります。
非常に勇気がいる作業ですが、これはサンスベリアの命を救うための唯一の手段です。
「手術をして助ける」という気持ちで、覚悟を決めて取り掛かりましょう。
まだ葉に緑色が残っていれば、復活の可能性は十分にあります。
根腐れ部分をカットする外科処置
それでは、具体的な処置の手順を解説します。
この作業は、腐敗菌を健康な部分に移さないよう、清潔な環境で行うことが何よりも重要です。


用意するもの
- よく切れるハサミまたはナイフ(カッターでも可)
- 消毒用エタノール、またはライター(刃の消毒用)
- 新聞紙やビニールシート
- 新しい清潔な土(古い土は再利用しない!)
外科処置の4ステップ
鉢からサンスベリアを慎重に抜き出します。根鉢(根と土の塊)を崩し、古い土を完全に落とします。
水洗いしても構いませんが、水圧で弱い根を傷つけないように注意してください。
この時、腐った根は黒くドロドロで、指で摘むと簡単に千切れたり、外皮が剥けて芯だけになったりします。
消毒した刃物で、腐っている根や地下茎をすべて切り落とします。
ここでのポイントは「健康な部分まで切り込むこと」です。
黒い部分や茶色い部分を少しでも残すと、そこから再び腐敗が広がります。
「もったいない」と思わずに、断面が白や鮮やかなオレンジ色で、硬い感触の部分が出るまで、大胆に切り戻してください。
ここが成否を分ける最大のポイントです。
切除した後の切り口は、水分を含んで湿っています。
すぐに土に植えると、傷口から雑菌が入ってまた腐ります。
処置した株は、風通しの良い日陰に置いて、切り口を乾燥させてください。
乾燥期間の目安は、切り口の大きさによりますが、3日〜1週間程度です。
切り口がコルク状に硬く乾燥(カルス形成)するまで待ちます。
サンスベリアは根がない状態で1ヶ月放置しても枯れないほどタフなので、安心してしっかり乾かしてください。
切り口が完全に乾いたら、新しい清潔な土に植え付けます。
この際、肥料は一切与えないでください。





根っこを全部切り落とすなんて、最初は手が震えるほど怖かったです。
「これで本当に助かるの?」と不安でしたが、思い切って悪い部分を断ち切ったおかげで、その株は今でも元気に育っています。
腐った部分を残すと再発しやすいので、心を鬼にしてカットするのが成功のコツですよ!
緊急時に行う植え替えと時期の注意点
本来、サンスベリアの植え替えに適した時期は、成長期である5月〜9月の暖かい時期です。
この期間であれば回復も早く、失敗のリスクも低くなります。
しかし、根腐れは季節を問わず発生します。
もし冬場(11月〜3月)に根腐れを発見した場合、「春まで待つ」という選択肢はありません。
待っている間に腐敗が進行して全滅してしまうからです。
冬場の緊急植え替えの鉄則
冬に根腐れ処置を行った場合、植え替え後の管理が非常にシビアになります。
- 水やりは厳禁:
植え替え直後はもちろん、その後も春になって暖かくなるまでは、原則として水を一滴も与えない「断水管理」を行います。根が機能していない状態で水を与えると、確実に再発します。 - 温度確保:
できるだけ暖かい部屋(最低10℃以上、できれば15℃以上)で管理してください。夜間の窓際は避け、部屋の中央や高い位置に置くのがおすすめです。
冬の植え替えは「成長させるため」ではなく、「延命させるため」の処置です。
春が来て新芽が動き出すまでは、じっと耐える時期だと割り切りましょう。
水はけを良くする土の配合と選び方
サンスベリアを根腐れから守り、復活をサポートするためには「土選び」が命綱です。
復活後のサンスベリアには、市販の「草花用の培養土」や「観葉植物の土(保水性重視タイプ)」はあまりおすすめできません。
これらは有機質が多く水持ちが良すぎるため、弱った根には過酷な環境になりがちです。
最も失敗が少ないのは、市販の「サンスベリア専用の土」や「多肉植物・サボテンの土」を使用することです。
これらは排水性に特化して作られているため、初心者さんでも安心して使えます。
もし自分で配合する場合は、以下の黄金比率を参考にしてみてください。
| 素材 | 配合比率(目安) | 役割と特徴 |
|---|---|---|
| 赤玉土(小粒) | 50% | ベースとなる土。保水性と排水性のバランスが良い硬質のものを選ぶと崩れにくい。 |
| 軽石(小粒) または鹿沼土 | 30% | 排水性を極限まで高めるための要素。土の粒の間に隙間を作り、酸素を供給する。 |
| 腐葉土 | 20% | 栄養分。多すぎると根腐れの原因になるため、控えめにするのがコツ。 |
ポイントは、土を混ぜた後に「微塵(みじん)」と呼ばれる細かい粉をふるい落とすことです。
微塵が多いと土が粘土状に固まりやすくなり、せっかくの水はけが悪くなってしまいます。
茶色い部分を切るべきかの判断基準
「葉先が茶色く枯れ込んでいるけれど、切るべき?」「半分だけ茶色い葉はどうすればいい?」といった疑問を持つ方も多いと思います。しかし、判断基準は非常にシンプルです。
結論としては、茶色く変色した細胞は死滅しているため、元には戻りません。
美観を損ねる場合や、腐敗が進行している場合はカットしましょう。
ケースA:葉先だけが茶色い(チリチリしている)
これは水不足や空気の乾燥、あるいは軽い葉焼けが原因であることが多いです。
病気ではないため、そのままでも問題ありませんが、見た目が気になる場合は、茶色い部分だけをハサミで切り取ってOKです。
ケースB:根元から茶色く変色している
これは根腐れが地上部まで進行しているサインです。
放置すると隣の健康な葉にまで菌が移る可能性があるため、ためらわずに根元から切り取るか、株分けをして取り除く必要があります。
サンスベリアの枯れた葉の正しい切り方とケア
サンスベリアの葉をカットする際、ただ横に一直線に切ってしまうと、断面が目立ち、「切りました感」が出て不自然になってしまいます。
インテリアとしての美しさを保つためのおすすめのテクニックをご紹介します。
美しいカットのコツ:V字カット


葉の先端などをカットする場合、山型(Λのような形)になるようにハサミを入れるのがおすすめです。
こうすることで、サンスベリア特有の剣のような鋭いフォルムを維持でき、遠目にはカットしたことが分からないほど自然に仕上がります。
葉挿しで再生させる保険的手段
もし根腐れの発見が遅れ、根っこも地下茎も全滅してしまった場合…それでもまだ諦めないでください!
サンスベリアには、葉っぱ一枚からでも個体を再生できる「葉挿し(はざし)」という強力な繁殖能力が備わっています。
親株が助からないと判断した場合の「最後の保険」として、元気な葉の一部を使って新しい命を繋ぎましょう。
葉挿し(はざし)のやり方


腐っていない、緑色で張りがある元気な葉を選びます。
清潔なハサミで、葉を長さ10cm程度に切り分けます。
1枚の長い葉から数個のパーツを作ることができます。
切り口を風通しの良い日陰で3日〜1週間ほど乾燥させます。(ここでも乾燥が最重要!)
乾燥した用土(赤玉土や挿し木用の土)に、葉の「下だった方」を挿します。
※上下を逆さまにすると絶対に発根しないので注意!葉にマジックで印をつけておくと安心です。
直射日光の当たらない明るい日陰に置き、水はすぐには与えません。
1ヶ月ほどして根が出始めたら、霧吹きなどで軽く水を与えます。
成功すれば、数ヶ月後に切り口の付近から小さな可愛い子株(新芽)が顔を出します。
ただし、ローレンティー(トラノオ)などの「斑入り(ふいり)」品種を葉挿しすると、新しく生えてくる子株は斑が消えて「緑一色」になるという遺伝的な特徴があります(先祖返り)。
適切な水やり頻度と置き場所の再設定
無事に処置を終え、サンスベリアが復活への道を歩み始めたら、二度と同じ悲劇を繰り返さないために「管理の常識」をアップデートしましょう。
サンスベリアにとっての快適な環境とは、私たち人間が思うよりもずっと「ドライ」な環境です。
水やりの新ルール:土の中をチェックする
「土の表面が乾いたら」はサンスベリアには早すぎます。「土の中まで完全に乾ききってから」が正解です。
判断が難しい場合は、割り箸や竹串を土に深く挿しておき、水やりの前に抜いてみてください。
串が湿っていたり、土がついてきたりするなら、まだ水は不要です。
串がカラカラの状態で抜けてきてから、さらに数日(冬場なら1ヶ月)待ってからあげるくらいで丁度良いのです。
置き場所の最適解
サンスベリアは「光」と「風」を好みます。部屋の隅の暗い場所や、空気が淀んだ場所は避けましょう。
- ベストポジション: レースのカーテン越しの日光が当たる、窓辺(春〜秋)。
- NGポジション: エアコンの風が直接当たる場所(乾燥しすぎる)、冬の夜間の窓際(寒すぎる)、一日中真っ暗な玄関やトイレ。
特に冬の夜間は、窓から離して部屋の中央に移動させるか、発泡スチロールの箱やダンボールで鉢を囲って保温するだけでも、冷害のリスクを劇的に下げることができます。
まとめ:サンスベリアの葉がふにゃふにゃする問題の解決策
ここまで読んでいただき、ありがとうございます。
サンスベリアの葉がふにゃふにゃになってしまうトラブルは、植物からの必死のSOSサインです。
その多くは、私たちの「もっと元気になってほしい」という愛情からくる「水のあげすぎ(根腐れ)」か、環境への不理解による「寒さ」が原因です。
しかし、サンスベリアは「不滅」という花言葉を持つほど、非常にタフで生命力にあふれた植物です。
たとえ根腐れしてしまっても、腐った部分を外科的に取り除き、しっかりと乾燥させることで、驚くほどの回復力を見せてくれます。
「もうダメかも」と諦める前に、最後にもう一度、以下のポイントをチェックしてあげてください。


- まずは診断:水をあげる前に、「土の湿り気」と「根の臭い」を確認する。
- 外科処置:根腐れなら腐敗部分を完全切除し、切り口を数日間乾燥させる。
- 再発防止:水やりは「土が中まで乾いてから」。冬は「断水」気味に管理する。
- 最後の保険:根が全滅しても、元気な葉があれば「葉挿し」で命を繋ぐ。
正しい知識とちょっとした「乾かす勇気」があれば、あなたのサンスベリアは必ず元気を取り戻し、またあの剣のように力強い姿で、あなたのお部屋を彩ってくれるはずです。
この記事が、あなたとサンスベリアの長い付き合いの助けになれば嬉しいです!









