こんにちは!「観葉植物の育て方ナビ」運営者のmomoです。

あこがれのモンステラを庭木としてダイナミックに育てたい、そんな風に思ったことはありませんか。
お庭の雰囲気をガラッと変えるモンステラは、地植えできる観葉植物としてとても人気があります。
でも、実際にモンステラを地植えできる庭なのか、外に植える条件はどうなのか気になりますよね。
特にモンステラを地植えする場合、関東のようなエリアや、あるいは沖縄や北海道といった地域によって、屋外越冬の難易度は大きく変わります。
雨ざらしの環境や冬の寒さに耐えられるのか、パキラの地植えやクワズイモの地植えと比べてどうなのか、といった疑問も多いはずです。
また、モンステラの地植えに適した土の選び方や、安定させるために横に植えるテクニック、さらには植え替えのタイミングも重要です。
モンステラを外に置くことによる風水への影響も知っておきたいポイントですよね。
そこでこの記事では、そんな皆さんの疑問に一つひとつお答えしていきます。
- モンステラを地植えで大きく育てるための品種選びと土壌改良のコツ
- 関東エリアなどで屋外越冬を成功させるための具体的な防寒テクニック
- 庭植えに適した場所選びや水やりなど季節ごとの管理方法
- 万が一冬に枯れてしまった場合の復活方法やトラブル対処法
モンステラを外で地植えで庭に植えるための基本知識
モンステラを鉢植えから解き放ち、地面に直接植えることで、室内では見られないような野生的な姿を楽しむことができます。
ここでは、まず失敗しないための基本的な知識や、地域ごとの条件についてお話ししますね。
モンステラは外で地植えできる?庭植えや外に植える条件
「モンステラって、そもそも外に植えても大丈夫なの?」と不安に思う方も多いですよね。
結論から言うと、条件さえ整えればモンステラは地植えで庭に植えることができます。
そして、地植えに成功したモンステラは、鉢植えとは比べ物にならないほど巨大で、野性味あふれる姿に成長してくれます。
しかし、熱帯アメリカを原産とするモンステラにとって、四季のある日本の屋外環境、特に「冬」は命に関わる過酷な試練となります。
そのため、どの家庭の庭でも気軽に植えられるわけではありません。
庭植えや外に植える条件として、クリアしなければならない壁がいくつかあります。

まず最も重要な条件は、冬の「最低気温」です。
モンステラが生きていくためには、どんなに寒くても5℃を下回らない環境が望ましいです。
日本の冬は、寒い日だと最低気温が氷点下(0℃)を下回ることも稀にあり、霜が降りたり、土が凍ってしまうような場所では、根がダメージを受けて枯れてしまうリスクが非常に高くなります。
次に大切なのが「風」への対策です。
春一番のような強風や、冬の冷たい北風(からっ風)は、モンステラの大きな葉をボロボロに引き裂いたり、水分を奪って乾燥させたりします。
風当たりの強すぎない場所を選べるかどうかも、地植えの成功を左右するポイントですね。
そして忘れてはいけないのが「土壌環境」です。
日本の一般的な庭土は、モンステラにとっては少し水持ちが良すぎる土壌です。
なぜなら、日本の土壌は高い保水力を持つ「黒ボク土」を主成分としているからです(出典:農研機構「黒ボク土」)。
そのため、冬場に根腐れを起こしやすいんです。
地植えにするなら、土を入れ替えるくらいの覚悟で、水はけの良い環境を作ってあげる必要があります。
関東での地植えと冬越しの限界エリア
関東に住んでいる方は「関東地方の気候で地植えはできるんだろうか?」という不安を持つこともあると思います。
関東地方は、モンステラの地植えにとって、まさに「できるかできないかの境界線(ボーダーライン)」にあると言えるでしょう。
というのも、一口に関東と言っても「海沿い」なのか「内陸」なのかで気候は全く異なるためです。
そこでここでは、もう少し詳しくエリアごとの可能性を見ていきましょう。
まず、地植えの成功率が高いのが「南関東の沿岸部」です。
具体的には、千葉県の南房総エリア、神奈川県の湘南・三浦半島、伊豆半島などが該当します。
これらの地域は黒潮の影響で冬でも比較的暖かく、霜が降りる回数も少ないため、簡易的な防寒対策だけで越冬できるケースが多いです。
私の知人の家でも、湘南エリアで軒下に植えたモンステラが、何年も冬を越して屋根に届くほど巨大化しています。
一方で、東京都内(23区内)や関東の平野部は、判断が非常に難しいエリアです。
ヒートアイランド現象で冬も暖かい場所が増えていますが、それでも年に数回は寒波によって氷点下になることがありますし、雪が積もることもあります。
実際、気象庁のデータを見ても、2024年における東京の1月・2月の最低気温は氷点下を記録しています(出典:気象庁『過去の気象データ検索』)。
この「たまに来る氷点下」がモンステラにとっては致命傷になりかねません。
そのため、このエリアで地植えをするなら、北風を遮る壁際や、霜を防げる軒下など、敷地内でも特に暖かい場所を厳選する必要があります。
「高度な保護が必要なボーダーライン」と認識して、冬場はしっかりとした防寒対策をする覚悟が必要ですね。
そして、北関東(群馬、栃木、茨城など)や内陸の盆地エリアになると、残念ながら地植えでの冬越しは極めて困難です。
毎朝のように霜が降り、土の中まで凍結してしまう環境では、根が壊死してしまいます。
このエリアにお住まいの方は、無理に地植えにせず、春から秋の間だけ鉢ごと庭に埋めて楽しむ「鉢埋め」スタイルや、鉢植えでの管理をおすすめします。
植物にとっても、枯れてしまうよりは暖かい室内で冬を過ごす方が幸せかなと思います。
モンステラは沖縄や北海道でも地植えできるか
日本は南北に長い国なので、地域によってモンステラの地植え事情は驚くほど違います。
ここでは、極端な例として沖縄と北海道のケースを比べてみましょう。
まず沖縄県や小笠原諸島などの亜熱帯地域。ここはモンステラにとって「天国」のような場所です!
年間を通して気温が高く、冬でも10℃を下回ることがほとんどないため、特別な防寒対策は一切必要ありません。
庭のどこに植えても元気に育ちますし、むしろ成長スピードが早すぎて「増えすぎて困る」という贅沢な悩みが出てくるほどです。
街路樹の根元や公園の茂みなど、いたるところで野生化したモンステラを見かけることができます。
沖縄で地植えをする場合の注意点は、冬の寒さよりも夏の「台風」です。
大きな葉は強風を受けると裂けたり折れたりしやすいので、風除けのある場所に植えたり、台風前には葉を束ねて守るなどの対策がメインになりますね。
momo実は私、以前沖縄の離島へ旅行に行ったとき、民家のブロック塀から溢れ出すような巨大なモンステラを見て衝撃を受けたんです。
「これ、うちにある鉢植えと同じ植物!?」って二度見してしまうほど(笑)。
あの野性味あふれる姿に憧れて地植えを検討し始めた方も多いのではないでしょうか。
対照的に、北海道や東北地方などの寒冷地では、地植えでの冬越しは「不可能」と断言しても良いでしょう。
どんなに厚くマルチングをして根を守ろうとしても、土壌が深く凍結する環境では、熱帯植物であるモンステラの根は細胞レベルで破壊されてしまいます。
たとえ温室のような囲いを作ったとしても、加温設備がない限り、外気の影響で枯れてしまいます。
北海道にお住まいの方にとっては、モンステラは完全に「室内のインテリアグリーン」です。
夏の間だけベランダや庭に出して日光浴をさせることはできますが、秋風が吹き始めたら早めに室内に取り込む必要があります。
その分、室内では暖房が効いていて暖かいため、冬でも新芽が出るくらい元気に育つことが多いのも北海道の特徴かもしれませんね。
庭植えに適した種類はデリシオーサ
「モンステラならどれでも地植えできる」と思っていませんか?実はこれが、地植え失敗の最大の原因なんです。
もし皆様が本気で地植えに挑戦するなら、選ぶべき品種は「モンステラ・デリシオーサ(Monstera deliciosa)」一択です!
それ以外の品種を安易に庭に植えると、最初の冬で枯れてしまう可能性が非常に高いんです。
園芸店やホームセンターでは、単に「モンステラ」という名前で売られていますが、実は大きく分けて2つのタイプが混在しています。
一つがこの「デリシオーサ」、もう一つが「ボルシギアナ(Monstera borsigiana)」です。
ボルシギアナは成長が早く、茎が細くてつる状に伸びるのが特徴で、鉢植えとしては扱いやすいのですが、耐寒性が低く、組織が柔らかいため寒風で傷みやすいんです。
一方で、デリシオーサは茎が太く、節の間が詰まっていてガッチリとしています。
植物の体内に水分や養分を蓄える能力が高く、細胞の組織も緻密なので、日本の冬の寒さに対する適応力が高いんですよ。
デリシオーサの見分け方
購入時の一番のチェックポイントは、葉っぱの付け根(葉柄と葉の境目)です。
成熟したデリシオーサには、ここに「フリル(シワのような波状の突起)」があります。


ボルシギアナにはこのフリルがなく、ツルッとしています。
小さな苗のうちは見分けにくいですが、ある程度育った株ならこのフリルがあるものを選べば間違いありません。
また、デリシオーサの中でも「実生(種から育った株)」の個体は、環境への適応能力がさらに高いと言われています。
その理由は「根」にあります。
- 実生苗の場合:種子が発芽すると幼根が伸長して直根となり、それから側根が形成されます。そのため、実生苗は成長するに従い直根が地中深く根付くことになり根の役割の一つである地上部をしっかりと支えることになります。
- 挿し木苗の場合:挿し木苗では茎から発生する不定根とそれから派生する側根が根系形成の中核になるため、根系は土壌中に浅く広がるように発達します。そのため、地上部を支える力が弱く、地上部が強風を受けると倒れやすくなります。
※出典:日本植物生理学会「みんなのひろば」
なので、もし専門店で「実生株」を見つけたら、それは地植え用の有力な候補生となるのです。
地植えは一度植えてしまうと簡単には移動できません。
だからこそ、最初の品種選びにはとことんこだわって、最強のパートナーであるデリシオーサを探してみてくださいね。
斑入りやヒメモンステラの地植えリスク
最近SNSなどで大人気の、白や黄色のマーブル模様が入った「斑入りモンステラ」。
まるで芸術品のように美しくて、庭に植えたら映えるだろうな…と思う気持ち、すごく分かります。
でも、心を鬼にして言います。斑入り品種は地植えには絶対に植えないでください。
なぜかというと、斑(ふ)の白い部分は「葉緑素(クロロフィル)」を持っていないからです。
植物にとって葉緑素は、太陽の光をエネルギーに変えるソーラーパネルのようなもの。
斑入りモンステラは、いわばソーラーパネルが欠けている状態なので、普通の緑色のモンステラに比べて光合成をする能力が圧倒的に低いんです。
さらに、斑の部分は細胞壁が薄く、非常にデリケートです。
室内の優しい環境なら美しさを保てますが、屋外の強い紫外線や乾燥した風、そして冬の寒さに当たると、真っ先にその白い部分から茶色く焦げたように壊死してしまいます。
「ホワイトタイガー」や「イエローモンスター」といった高価な斑入り株を地植えにして、一晩の冷え込みで全滅させてしまった…という悲しい失敗談も少なくありません。
また、「ヒメモンステラ」として売られている植物や「マドカズラ」も地植えには不向きです。
見た目はモンステラに似ていますが、葉は薄く茎が細いため、耐寒性はデリシオーサよりも低く、5℃〜10℃以下になるとすぐに弱ってしまいます。
以上より、斑入り品種やヒメモンステラ、マドカズラは、地植えではなく「鉢植え」で楽しみましょう。
春から秋はベランダで楽しみ、冬は室内の暖かい場所に取り込む。このメリハリのある管理こそが、美しい葉を長く楽しむ秘訣です。
庭で大きく育つ植え場所と日当たり
丈夫なデリシオーサを手に入れたら、次はいよいよ「場所選び」です。
庭のどこに植えるかで、その後の成長と冬越しの成功率は8割決まると言っても過言ではありません。
モンステラにとっての特等席は、ズバリ「家の建物の南側」で、かつ「軒(のき)がある場所」です。
なぜ南側が良いのかというと、日当たりが良いのはもちろんですが、建物の基礎コンクリートや壁面がポイントになります。
昼間、太陽の熱で温められた壁や地面は、夜になるとゆっくりと熱を放出します。
このおかげで、建物のすぐそばは、庭の真ん中よりも気温が1〜2℃高くなることがあるんです。
このわずかな温度差が、冬の氷点下の夜には生死を分けることになります。
また、「軒下」であることも非常に重要です。
冬の晴れた夜は「放射冷却」といって、地面の熱が空へ逃げていき、急激に冷え込みます。
この時、空から降り注ぐ冷気によって霜が降りますが、軒や庇(ひさし)があれば、それが傘の役割をして霜を遮ってくれます。
霜が葉に直接当たると、細胞が凍ってドロドロに溶けてしまうので、これを防げるだけでも生存率はグッと上がります。
日当たりに関しては、モンステラは「半日陰」を好むと言われますが、地植えで大きくするならある程度の日光は必要です。
理想的なのは、落葉樹の下です。
夏は木が生い茂って涼しい木漏れ日(シェード)を作り、強烈な直射日光による葉焼けを防いでくれます。
そして冬になると葉が落ちて、貴重な暖かい日差しをたっぷりとモンステラに届けてくれます。
完全に真っ暗な日陰だと、茎がひょろひょろと徒長して弱々しくなってしまうので、午前中だけ日が当たる東側や、明るい日陰を選んであげてくださいね。
モンステラを庭木として楽しむ方法
地植えしたモンステラが環境に馴染むと、葉の大きさが1メートル近くになり、大人の背丈を超えるほどの巨大な株に成長します。
その姿は、もはや観葉植物というより「庭木」と呼ぶにふさわしい迫力です。
その独特の造形美を活かして、お庭のシンボルツリーとして楽しんでみてはいかがでしょうか。
例えば、無機質なコンクリートの打ちっ放しの壁や、古いブロック塀の前に植えてみてください。
巨大な切れ込みのある葉が壁面を覆うように展開すると、モダンでスタイリッシュな空間に生まれ変わります。
海外の建築雑誌に出てくるような、アーキテクチャル(建築的)な植栽になりますよ。
また、夜のライトもおすすめです。
下からスポットライトで照らし上げると、モンステラの複雑な葉のシルエットが壁や天井に影絵のように映し出されます。
風に揺れる影を見ながら、夜風にあたって夕涼みをする…なんて、まるでバリ島のリゾートホテルにいるような気分に浸れるかもしれません。
さらに、他の植物との組み合わせも楽しみの一つです。
足元に石や砂利を敷いて、コルジリネやソテツなど、同じ熱帯の雰囲気を持つ植物と組み合わせれば、手入れの手間が少ない「ドライガーデン」や「ロックガーデン」が完成します。
ただし、モンステラは成長すると四方八方に場所をとるので、通路のすぐ脇に植えると通るたびに葉が当たって邪魔になることも。
「思ったより大きくなる」ことを前提に、最初から十分なスペース(直径1.5〜2メートル程度)を確保して植えるのが、長く楽しむためのコツかなと思います。
地植えに最適な土作り
「庭の土に穴を掘って、そのままポンと植える」…ちょっと待ってください!それは失敗への近道かもしれません。
日本の多くの庭土(特に黒土や粘土質の土)は、保水性が高すぎて、モンステラにとっては息苦しい環境なんです。
冬に枯れてしまう最大の原因は、実は寒さそのものよりも「冷たい土の中で水が抜けず、根が冷え続けて腐ること(根腐れ)」にあることが多いのです。
冬の雨や雪が降った後、いつまでも土がジメジメしていると、根っこは氷水に浸かっているような状態になります。これではひとたまりもありません。
地植えで成功するためには、もともとの庭土を思い切って入れ替え、排水性(水はけ)を極限まで高めた土壌環境を作ることが不可欠です。
イメージとしては、サボテンやアガベを育てるような「ドライガーデン用の土」に近い配合を目指しましょう。


| 素材 | 比率(目安) | 役割と特徴 |
|---|---|---|
| 硬質赤玉土 (小〜中粒) | 40% | 基本用土です。普通の赤玉土よりも崩れにくい「硬質」を選ぶことで、長期間にわたって土の隙間(団粒構造)を維持できます。 |
| 軽石 (日向土・パミス) | 30% | 水はけの要です。多孔質で空気を含むため、根に酸素を届けつつ、余分な水を素早く排出してくれます。 |
| 腐葉土 | 20% | 必要最小限の有機質です。土壌微生物の住処となり、微量要素を供給します。入れすぎると水持ちが良くなりすぎるので注意。 |
| 鹿沼土 | 10% | 酸性土壌を好むモンステラに適したpH調整役です。水分を含むと色が変わるので、土の湿り具合を見る目安にもなります。 |
さらに、地面より少し高く土を盛って植える「レイズドベッド」にするのも非常に有効です。
レンガや石で囲いを作り、そこに上記の用土を入れて一段高くして植えることで、重力によって水が下へ抜けやすくなり、物理的に根を冷たい地下水から遠ざけることができます。



地植えの準備で一番大変だったのが、この土の入れ替えでした。
庭の土を掘り出して、重たい赤玉土や軽石を混ぜ合わせるのは結構な力仕事で、翌日は筋肉痛になっちゃいました(笑)。
でも、ふかふかの特製ベッド(土)を作ってあげたおかげか、梅雨の長雨でも全く根腐れせず、元気に育ってくれました。
モンステラを植え替えする際の適切な時期・手順
準備が整ったら、いよいよ植え付け(地植えへの移行)ですが、焦りは禁物です。「いつ植えるか」が、その後の運命を決めます。


地植えのベストシーズンは、ズバリ「ゴールデンウィーク明けの5月上旬〜6月中旬」です。
この時期を選ぶのには明確な理由があります。
まず、関東などでは4月中はまだ「遅霜(おそじも)」の心配があります。せっかく植えても、予期せぬ冷え込みでダメージを受けては元も子もありません。
最低気温が安定して15℃〜20℃を超えてくる5月なら、モンステラも安心して根を伸ばせます。
また、6月の「梅雨」の存在も大きいです。植え付け直後の植物にとって、乾燥は大敵。
梅雨入り前の高い湿度は、葉からの水分蒸散を抑え、新しい土に根が活着(カッチャク)するのを助けてくれるんです。
具体的な手順と「順化(じゅんか)」の重要性
植え付ける際、いきなり室内から真夏の直射日光が当たる庭に出すのはNGです。
室内育ちの葉は紫外線への抵抗力が弱く、急激な環境変化で真っ白に焼けてしまう「葉焼け」を起こします。
植え付けの2週間くらい前から、晴れた日の昼間だけ鉢を外の木陰に出し、夕方は取り込む…といったリハビリ期間(ハードニング)を設けてあげましょう。
徐々に外の風と光に慣らしていくことで、葉のクチクラ層が厚くなり、野外仕様のタフな葉へと変化していきます。
植え付け当日は、曇りの日か夕方がおすすめです。
植え穴を大きめに掘り、先ほどのブレンド土を入れて植え付けます。
最後にたっぷりと水を与え、株がぐらつかないように支柱で仮固定してあげれば完了です。
最初の1週間は、強い日差しが当たらないように遮光ネットや傘などで日除けをしてあげると、よりスムーズに根付きますよ。
茎を伏せてモンステラを横に植える
ここで一つ、モンステラをより野生的で巨大に育てるためのプロ級のテクニックをご紹介します。それは「茎を伏せて横に植える」という方法です。
通常、鉢植えでは支柱を立てて縦に伸ばしますが、地植えの場合は、あえて茎を地面に寝かせるように植え付けるのです。
モンステラは「着生植物(ちゃくせいしょくぶつ)」といって、本来はジャングルの大木にへばりついて育つ植物です。
茎の節々から「気根」を出して体を支えたり、水分を吸収したりします。
茎を地面に横たえて、節の部分が土に触れるように植えると、そこから太い根が地面に向かって降ります。
すると、複数の根でガッチリと地面を掴むことができ、株の安定感が抜群に良くなります。
さらに、根の量が増えるということは、それだけ水や養分を吸い上げるパイプが増えるということ。
結果として、地上部の葉はより大きく、切れ込みの深い立派なものになります。
横に這わせるスペースが必要にはなりますが、もしお庭に余裕があるなら、ぜひこの「茎伏せ(くきふせ)」スタイルに挑戦してみてください。
地面を這うように伸びてから、徐々に頭を持ち上げていく姿は、まさに熱帯の森そのもの。迫力が違いますよ。
モンステラを地植えで庭に植える際の管理と越冬の秘訣
無事に植え付けが完了しても、それで終わりではありません。むしろ、ここからが本番です。
日本の厳しい気候の中で生き抜いてもらうためには、季節に応じた適切なサポート(管理)が必要です。
特に冬越しは、人間が手助けしてあげないと乗り切れません。
ここでは、一年を通した管理のポイントと、冬を乗り切るための具体的な秘訣を詳しく解説していきます。
雨ざらしでも育つモンステラの強さ
「大切なモンステラを雨ざらしにして、病気になったりしないかな?」と心配される方もいらっしゃるかもしれません。
でも安心してください。成長期である春から秋にかけては、モンステラは雨が大好きなんです。
原産地の熱帯雨林では、激しいスコールを浴びながら育っています。
そのため、デリシオーサの葉の表面はツルツルとしたワックス成分(クチクラ層)で覆われていて、水を弾く力がとても強いんです。
日本の梅雨の長雨くらいでは、へこたれることはありません。
むしろ、屋外で雨に打たれることには大きなメリットがあります。
室内管理で悩まされる「ハダニ」や「カイガラムシ」といった害虫は、乾燥した環境を好みます。
定期的に雨に打たれることで、葉の裏についたホコリや小さな害虫が洗い流され、清潔な状態を保つことができるんです。
「天然のシャワー」を浴びた後のモンステラは、葉の緑色が鮮やかになり、本当に気持ちよさそうに見えますよ。
ただし、これは「水はけの良い土」に植えていることが大前提です。
粘土質の土で水たまりができるような場所だと、さすがに根腐れしてしまいますので、先ほどお話しした土壌改良だけはしっかりやっておいてくださいね。
成長期の水やりと肥料の管理ポイント
5月から10月までの気温が高い時期は、モンステラが最も活発に成長するシーズンです。
地植えのメリットを最大限に活かして、この時期に体力をつけさせましょう。
水やりは、土の表面が乾いたらたっぷりと与えるのが基本です。
地植えは鉢植えより乾きにくいですが、真夏のカンカン照りが続くと土の中まで乾燥してしまいます。
葉が少し垂れてきたなと思ったら、朝の涼しいうちか、夕方にたっぷりと水を撒いてください。
肥料に関しては、春(5月頃)と梅雨明け(7月頃)に、緩効性の固形肥料を株元にばら撒いておくと良いでしょう。
葉の色を濃くする窒素(N)を含んだ観葉植物用の肥料がおすすめです。
しかし、ここで非常に重要な注意点があります。それは「秋になったら肥料を完全にストップする」ということです。
具体的には、10月以降は肥料を与えてはいけません。秋遅くまで肥料が効いていると、冬が近づいているのに植物が「まだ成長できる!」と勘違いして、柔らかい新芽を出してしまいます。
この遅れて出てきた新芽は、寒さに対する抵抗力がゼロに等しく、冬の最初の寒波で一発でやられてしまいます。
そこから傷口が広がり、株全体が腐り込む原因にもなりかねません。
「秋は肥料を切って、株を硬く引き締める」。これを意識することで、冬越しの成功率がグッと上がりますよ。
巨大化した株の剪定と気根の処理方法
地植えのモンステラは、環境が良いと驚くほどのスピードで巨大化します。
「あんなに可愛かった苗が、気付いたらお化けみたいに…!」なんてことも。
他の植物を覆い隠してしまったり、通路を塞いでしまった場合は、春(4月〜5月)に剪定(せんてい)を行いましょう。切り方は簡単です。
伸びすぎた茎を、好みの長さでカットするだけ。ただし、必ず「節(ふし)」を残して切ってください。
成長点は節にあるので、切った位置のすぐ下の節から、新しい芽がプクッと膨らんで出てきます。
そして、モンステラ特有の「気根(きこん)」の処理についても悩みますよね。
「気持ち悪いから切ってもいいのかな?」と疑問を抱くこともあると思いますが、私は「できれば切らずに地面に誘導してほしい」と考えています。
気根は、空気中の水分を吸うだけでなく、地面に到達すると地中根に変化し、株を支える強力な「柱」になります。
さらに、地中から水分や養分を吸い上げるパイプラインとしても機能するため、気根が多ければ多いほど、本体はより大きく、より立派な葉を展開できるようになるんです。
なお、もし気根の処理についてもっと詳しく知りたい方や、どうしても切りたい場合の注意点については、こちらの記事も参考にしてみてください。
関連記事:モンステラの気根、埋めるのはNG?黒くなるリスクと安全な対処法を解説
モンステラの冬の基本的な管理方法
さて、いよいよ最大の難関、冬の到来です。
12月から2月の厳寒期、モンステラを守るために私たちができる最大の管理、それは「何もしないこと(断水)」です。


「えっ、水をあげなくて枯れないの?かわいそう…」と思われるかもしれません。でも、これにはちゃんとした理由があるんです。
植物は気温が下がると、成長を止めて「休眠状態」に入ります。
この時、根っこは水を吸い上げるポンプの機能をほとんど停止しています。そんな状態で水をジャブジャブ与えるとどうなるでしょうか。
吸われない水は土の中にいつまでも留まり、夜の冷え込みでキンキンに冷やされます。
最悪の場合、土ごとしみ込んだ水が凍りつき、根っこを氷漬けにして細胞を破壊してしまうのです。
また、植物には「凝固点降下(ぎょうこてんこうか)」という素晴らしい生きる知恵が備わっています。
体内の水分をあえて減らすことで、細胞液(樹液)の糖度やミネラル濃度を高め、0℃以下になっても凍りにくい体質へと変化する仕組みです。
冬の間、葉が少しシワっとして垂れ下がることがありますが、それはモンステラが必死に寒さに耐えている証拠です。
ここで慌てて水をやってしまうと、せっかく濃くした細胞液が薄まってしまい、逆に凍結リスクを高めてしまいます。
どうしても葉の乾燥がひどくて心配な場合は、天気予報を見て、その後数日間は晴れて暖かい日が続くタイミングを見計らい、午前中のうちにコップ1杯程度のぬるま湯を株元に少しだけ与えるくらいに留めてください。
「冬は放置するのが一番の愛情」。これを肝に銘じておきましょう。
モンステラを地植えで屋外越冬するコツ
断水という生理的な対策に加え、物理的に寒さを遮断する「防寒対策」も、関東などの限界エリアでは必須になります。
これは、私たちがダウンジャケットを着るのと同じ発想です。ここでは、効果的な3つのステップをご紹介します。


ステップ1:株元のマルチング(根の保護)
まずは命の源である「根」を守ります。株元に、腐葉土、バークチップ、敷き藁(わら)などを、厚さ10cm〜20cmほどたっぷりと敷き詰めてください。
これを「マルチング」と言いますが、この布団があるだけで、地中の温度は外気より数度高く保たれます。
また、腐葉土は微生物によって分解される際にわずかながら発酵熱を出すので、天然のカイロのような効果も期待できます。
ステップ2:不織布によるラッピング(風と霜よけ)
次に地上部を守ります。寒波が来る予報が出たら、株全体を「不織布(パオパオなどの農業用資材)」や「寒冷紗(かんれいしゃ)」でぐるぐると包んであげましょう。
ポイントは、ビニールシートではなく「通気性のある素材」を使うことです。
ビニールで密閉してしまうと、昼間の太陽熱で内部が蒸し風呂のようになり、大量の結露が発生します。
夜になるとその結露が凍って、植物に致命的なダメージを与えてしまうからです。
不織布なら空気を通すので蒸れる心配がなく、放射冷却による霜からも守ってくれます。
1枚だけでなく、2重・3重に重ねて巻くと、空気の層ができて断熱効果が格段にアップしますよ。
ステップ3:支柱で雪対策
雪が降る地域では、雪の重み対策も必要です。
モンステラの葉柄は太いですが、水分を多く含んでいるため、雪が積もるとその重みであっけなく折れてしまいます。
そこで、株の周りに3〜4本の支柱を立てて、頂点で縛ってテント(ティピー)のような骨組みを作り、その上から不織布を被せましょう。
こうすれば雪が滑り落ちて葉の上に積もらず、物理的な圧迫から守ることができます。
暖かくなって霜の心配がなくなる4月頃になったら、被覆材を外してあげましょう。急に外すと紫外線で焼けることがあるので、曇りの日を選んで外すのがコツです。


冬に葉が枯れた時の復活方法と対処
万全の対策をしていても、記録的な大寒波などで地上部の葉がすべて茶色く枯れてしまうことがあります。
「ああ、失敗した…」とショックを受けて、すぐに株を掘り起こして捨ててしまう方がいますが、ちょっと待ってください!
地植えのモンステラは、見た目が枯れていても、地中で生きている可能性が非常に高いんです。


モンステラの茎は太く、エネルギーを貯蔵するタンクの役割を果たしています
葉っぱが全滅しても、茎の根元や地中の根が生きていれば、春になるとそこから再び茎を伸ばし復活するのです。
生存確認の方法は簡単です。茎の地際部分を指で強めに押してみてください。
もし「ブヨブヨ」して水っぽく潰れてしまうようなら、残念ながら腐っています。
しかし、「カチカチ」とした硬い感触があれば、その茎はまだ生きています!
復活のための「切り戻し」手順
復活を助けるためには、暖かくなってきた4月下旬〜5月頃に「切り戻し」を行います。
枯れて茶色くなった葉や茎は、病気の原因になるのですべて取り除きます。
そして、生きている緑色の茎の部分まで切り詰めます。切り口には殺菌剤(トップジンMペーストなど)を塗っておくと安心です。
その後、気温が20℃を超えてくると、硬い茎の節にある「成長点」が膨らみ始めます。
ある日突然、タケノコのような太い新芽がニョキッと顔を出し、ものすごいスピードで葉を展開し始めます。
この「復活の瞬間」を目撃した時の感動は、地植え栽培の醍醐味の一つと言えるかもしれませんね。
もし、葉が変色するだけでなく、斑点が出たり病気のような症状が見られる場合は、こちらの記事で原因を特定してみてください。
冬のダメージ以外の要因が見つかるかもしれません。





私も地植え1年目の冬、寒波で葉が全部茶色くなってしまった時は泣きそうな気持ちになりました。
家族にも「もう枯れてるんじゃない?」なんて言われたりして。
でも、春に地面からタケノコみたいな新芽が出てきたのを見た時は、本当に感動して思わず声を上げちゃいました!
パキラも地植えできるか比較
観葉植物の代表格である「パキラ」は、100円ショップでも売られているほど身近な存在です。
しかし、結論から言うと、パキラの地植えは関東などの地域ではほぼ不可能です。
パキラとモンステラは、同じ熱帯植物でも「寒さへの耐性」が全く異なります。
モンステラ(デリシオーサ)は、条件次第で0℃近くまで耐えられますが、パキラは5℃〜7℃を下回ると生理機能が停止し、組織が壊死してしまいます。
パキラの幹は水分を多く含んでいて柔らかいため、日本の冬の寒風に当たると、あっという間に凍傷になって腐り落ちてしまうのです。
沖縄県や奄美大島のような、年間を通して最低気温が10℃を下回らない地域であれば、パキラも地植えで巨木(最大20m!)に育ちますし、花を咲かせたり実をつけたりします。
しかし、本州の一般家庭の庭では、冬越しはまず無理だと考えてください。
「パキラは鉢植えで室内管理、モンステラは条件付きで地植えもアリ」。この使い分けが重要ですね。
クワズイモは地植えで越冬できるか
では、大きなハート型の葉が魅力的な「クワズイモ」はどうでしょうか。
こちらはモンステラに近い性質を持っており、関東以南の温暖な地域であれば、地植えでの越冬が可能なケースが多いです。
特に、日本に自生する「クワズイモ(Alocasia odora)」や「シマクワズイモ」は、寒さに比較的強い性質を持っています。
冬になると地上の葉っぱは寒さで枯れてなくなってしまいますが、地中にある太い芋(塊茎)が生きていれば、春になると再び芽を出します。
宿根草(しゅっこんそう;一度植えれば毎年花を咲かせる多年草の一種)のようなサイクルで庭植えを楽しむことができるんですね。
モンステラと一緒に植えると、モンステラの切れ込みのある葉と、クワズイモの大きな面のある葉が重なり合って、非常に奥行きのある景観になります。
ただし、クワズイモも土の凍結には弱いので、モンステラ同様に冬場は厚めのマルチングをして寒さから守ってあげる必要があります。
また、クワズイモの樹液にはシュウ酸カルシウムが含まれており、肌に触れるとかぶれることがあるので、剪定などの手入れをする際は必ず手袋をしてくださいね。
モンステラを部屋に置くことで期待できる風水効果
ここまで地植えの話をしてきましたが、最後に少し視点を変えて、モンステラが持つと言われている「風水効果」についてもお話しします。
「庭に植えると運気が変わるの?」と気になる方もいますよね。
モンステラ(Monstera)という名前はラテン語の「怪物(Monstrum)」に由来しますが、ハワイ語では「湧き出る水」という意味があると言われています。
風水において、モンステラのような丸みを帯びた葉やハート形の葉は、「調和」や「リラックス効果」をもたらし、人間関係の運気(対人運)をアップさせるとされています。
また、ハワイの言い伝えから、金運を引き寄せる植物としても非常に人気があります。
地植えの場合、例えば家の「玄関先」や「リビングの窓から見える位置」に植えるのがおすすめです。
玄関は気の入り口(エントランス)なので、そこに元気なモンステラがあることで、良い気を家の中に招き入れてくれると言われています。
リビングから見える庭に植えれば、風に揺れる大きな葉を眺めるだけで心が落ち着き、家庭円満につながるかもしれません。
科学的な根拠があるわけではありませんが、生命力あふれる植物が身近にあることで、私たちの気持ちが前向きになることは間違いありません。
「元気に育てば、運気も育つ」。そんな気持ちで大切に育ててあげたいですね。
まとめ:モンステラを地植えで庭に植える際のポイント
モンステラの地植えについて、品種選びから土作り、そして冬越しのテクニックまで、長々とお話ししてきました。
「思ったより大変そう…」と感じた方もいるかもしれませんが、それ以上に、庭で巨大に育ったモンステラを見上げる感動は、何物にも代えがたいものがあります。
最後に、成功のための鉄則をもう一度おさらいしておきましょう。


- 品種選び:寒さに強い最強の品種「モンステラ・デリシオーサ(緑葉)」を選ぶこと。
- 土作り:庭土をそのまま使わず、軽石などを混ぜた「排水性抜群の土」に入れ替えること。
- 冬の管理:12月〜2月は「断水」し、不織布などで物理的に保温すること。
- 諦めない心:冬に葉が枯れても根は生きている。春の「切り戻し」で復活を待つこと。
地植えは、植物と、そしてその土地の気候によってうまくいくか、いかないかがハッキリと分かれます。
最初は失敗することもあるかもしれませんが、その経験も含めてガーデニングの楽しさだと思います。
ぜひ、あなたのお庭にも熱帯の風を吹き込んで、世界に一つだけの素敵なジャングルガーデンを作ってみてくださいね。応援しています!









