こんにちは。「観葉植物の育て方ナビ」運営者のmomoです。
お部屋にあるモンステラ、購入したときは小さくて可愛かったのに、気づけば葉が四方八方に広がって「なんだか収集がつかなくなってきた…」なんてこと、ありませんか?
あるいは、おしゃれなインテリアショップやSNSで見かけるような、一本の木のようにスッと立ち上がったスタイリッシュなモンステラに憧れて、「うちの子もあんな風にかっこよく仕立ててみたい!」と思っている方も多いのではないでしょうか。
モンステラにはいくつかの仕立て方がありますが、中でも近年特に人気が高まっているのが「幹立ち(みきだち)」や「幹上がり」と呼ばれるスタイルです。
つる性のモンステラをあえて木のように仕立てるこの方法は、空間をモダンに演出できるだけでなく、広がった葉を整理して省スペース化できるというメリットもあります。
でも、いざ自分でハサミを入れようとすると、「幹立ちと根立ちって何が違うの?」「どこを切れば失敗しないの?」「切った後に枯れたらどうしよう…」と、不安や疑問が次々と湧いてきますよね。
そこでこの記事では、モンステラやヒメモンステラの幹立ちの作り方について、私自身の経験も交えながら徹底的に解説します。
初心者さんがつまづきやすい剪定の位置や時期、幹を太く木質化させるための育て方のコツ、さらには剪定した茎を活用した増やし方まで、この1記事でまるごと理解できるようにまとめました。
セロームなど他のサトイモ科植物にも応用できる知識ですので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
- 幹立ち(幹上がり)と根立ちの決定的な違いやそれぞれの魅力
- 失敗を防ぐための「節」の見極め方と最適な剪定時期
- 幹を太くたくましく木質化させるための日頃のケア方法
- 剪定で切り落とした茎を無駄にせず株を増やす「茎伏せ」の手順
モンステラの幹立ちの作り方・仕立て方の基礎知識

ハサミを握るその前に、まずは「幹立ち」というスタイルが具体的にどのような状態を指すのか、そしてよく似た言葉である「根上がり」とは何が違うのか、基礎知識をしっかりと整理しておきましょう。
ここを正しく理解しておくと、仕立てる際のゴールイメージが明確になり、迷いなく作業を進められるようになりますよ。
幹上がりとは?その特徴や魅力
「幹上がり(みきあがり)」とも呼ばれる「幹立ち(みきだち)」とは、モンステラの株元から中段にかけて生えている葉を剪定によって取り除き、茎(幹)の部分をあえて露出させて直立させる仕立て方のことを指します。
本来、モンステラはジャングルの大木などにへばりついて成長する「つる性植物」です。
そのため、自然界では地面を這ったり、他の木に寄りかかったりしながら成長していきます。
しかし、インテリアグリーンとして楽しむ場合、横に広がりすぎると場所を取ってしまいますし、少し野暮ったく見えてしまうこともあります。
そこで、人の手を加えて下葉を整理し、一本の独立した樹木のような姿(スタンダード仕立てに近い形)に整えるのが幹立ちです。
このスタイルの最大の魅力は、建築的でモダンな美しさにあります。
葉が生い茂っているブッシュ状のモンステラが「面」で見せる植物だとすれば、幹立ちのモンステラは「線」で見せる植物。
空間に心地よい余白を生み出し、洗練された大人のインテリアに驚くほどマッチするんです。
根上がりとは?その特徴や魅力
幹立ちとよく比較されるのが「根上がり(ねあがり)」というスタイルです。
これは名前の通り、地中にあるはずの「根っこ」が地上に露出して立ち上がっている状態を見せる仕立て方です。
モンステラは成長とともに「気根(きこん)」と呼ばれる根を茎の途中から出します。
この気根が地面に到達して体を支えたり、あるいは長年育てて植え替えをする際に、根鉢(根の塊)の上部の土をあえて洗い流して、根の分岐部分を地上に出して植え付けたりすることで作られます。
まるでタコの足のようにうねりながら本体を支えるその姿は、非常にユニークでインパクト抜群です。
幹立ちが「静」や「整」を感じさせるスタイルなら、根上がりは「動」や「野性」を感じさせるスタイルと言えるでしょう。
植物園の温室や、熱帯雨林の原生林で見るような、エキゾチックで力強い生命力を部屋の中で感じたい方には、たまらない魅力がある仕立て方ですね。
幹立ちと根立ちの違いとは
「幹立ち」と「根上がり」、どちらも植物の下部を見せるスタイルなので混同されがちですが、決定的な違いは「視覚的な主役がどこにあるか」という点にあります。
| 項目 | 幹立ち(幹上がり) | 根立ち(根上がり) |
|---|---|---|
| 主役パーツ | 太く成長した「茎(幹)」 | 隆起し絡み合った「根・気根」 |
| 作り方 | 下葉を剪定して茎を見せる | 土を落として根を露出させる |
| 見た目の印象 | シンプル、モダン、スマート 一本の木のような佇まい |
ワイルド、複雑、有機的 ガジュマルのような根の造形 |
| 難易度 | 初心者でも挑戦しやすい(剪定メイン) | やや上級者向け(根の処理が必要) |
今回ご紹介するのは、初心者の方でも剪定だけで比較的簡単にトライできる「幹立ち」の方です。
根上がりは植え替えのテクニックも必要になるため、まずは幹立ちからマスターしてみるのがおすすめですよ。
理想的なモンステラの仕立て方

では、どのようなモンステラが「美しい幹立ち」になれるのでしょうか。理想的な仕立て方について、少し具体的なイメージを持っておきましょう。
私が思う理想の幹立ちは、「太くて節間(せっかん)が詰まった茎が、スッと立ち上がっている姿」です。茎がヒョロヒョロと細いと、どうしても頭の葉の重さに耐えきれず、支柱がないと自立できない頼りない姿になってしまいます。
また、節と節の間(節間)が間延びしていると、スカスカした印象になりがちです。
これから幹立ちに挑戦する場合、まずは手持ちの株を観察してみてください。
株元からある程度の太さ(直径2cm以上が目安かなと思います)がある茎を選び、その茎をメインに据えるように構想を練ります。
もし株がまだ幼く、茎が柔らかい場合は、無理に今すぐ幹立ちにせず、あと1〜2年育てて茎が充実してから挑戦するのも、立派な園芸の戦略の一つですよ。
おしゃれな幹立ちモンステラ
幹立ちモンステラをより「おしゃれ」に見せるための最大のコツ、それは「引き算の美学」です。
私たちはどうしても「葉がたくさんある方が元気そうで良い」と思いがちですが、幹立ちに限っては逆なんです。
トップ(茎の先端)に大きな葉を1枚〜3枚だけ残し、それより下の葉は思い切って全てカットします。
こうすることで、モンステラ特有の深い切れ込みが入った葉のフォルムと、長い年月を経て刻まれた茎の質感が際立ち、まるでアート作品のような佇まいになります。
また、鉢選びも重要です。
幹立ちスタイルは足元がスッキリするため、鉢のデザインがよく目立ちます。
プラスチックの鉢から、マットな質感の陶器鉢や、無機質なモルタル風の鉢に植え替えるだけでも、インテリアとしての格がグッと上がります。
「植物+鉢」のトータルコーディネートを楽しむのも、幹立ち仕立ての醍醐味ですね。
茎が木質化するメカニズム

幹立ちを調べていると、「木質化(もくしつか)」という言葉をよく目にしませんか?「モンステラは草なのに、木になるの?」と不思議に思いますよね。
実は、モンステラのようなサトイモ科の植物でも、長く生きていると茎の表面が緑色から茶色く変化し、質感もゴツゴツと硬くなっていきます。
これが木質化です。植物学的には、細胞壁に「リグニン」という物質が蓄積することで起こる現象で、これによって植物は物理的な強度を獲得し、より高く、より大きく体を支えられるようになります。
幹立ちセロームなど他種との比較
モンステラと同じサトイモ科の仲間で、幹立ち仕立てが人気な植物に「フィロデンドロン・セローム(ヒトデカズラ)」があります。

セロームもモンステラ同様、下葉が落ちながら茎が立ち上がっていきますが、その幹の模様には大きな違いがあります。
セロームは葉が落ちた跡(葉痕・ようこん)が、まるで目玉のような独特の楕円形の模様としてくっきりと残り、それが規則正しく積み重なって美しい幾何学模様の幹を作ります。
一方、モンステラの幹はセロームほど模様が明確ではなく、節のラインや気根の跡が残る、よりワイルドで不規則な表情になります。
セロームが「整然とした美」なら、モンステラは「野趣あふれる美」。
どちらも魅力的ですが、モンステラの方が気根の扱いによって、より自由度の高いフォルムを作れるのが面白いところかなと思います。
モンステラの幹立ちの作り方・仕立て方の実践

お待たせしました!ここからは、実際にモンステラを幹立ちに仕立てていく具体的な手順について解説していきます。
「失敗したらどうしよう」という不安を解消できるよう、一つひとつ丁寧に説明していきますね。
剪定に最適な時期
作業を始める前に、カレンダーを確認してください。今は何月でしょうか?
幹立ち作り(剪定)の成功率は、「いつやるか」で9割決まると言っても過言ではありません。
- ベストシーズン:5月〜9月(成長期)
モンステラが最も活発に成長する時期です。気温が上がり、樹液の流動が盛んになるため、ハサミを入れた傷口がすぐに塞がり(カルス形成)、新しい芽が出るエネルギーも満タンの状態です。特に、梅雨入り前の5月〜6月頃に行うと、夏に向けての成長期間を長く確保できるのでベストです。
- 絶対NGシーズン:10月〜3月(休眠期・停滞期)
日本の冬はモンステラにとって過酷な季節です。成長が止まっているこの時期に葉を切り落とすと、傷口から細菌が入って腐りやすくなるだけでなく、光合成を行う葉が減ることで体力が落ち、そのまま枯れ込んでしまうリスクが非常に高くなります。「冬の剪定はご法度」と覚えておいてくださいね。
失敗しない剪定位置の決定
いよいよハサミを入れますが、ここが最大の緊張ポイントですよね。「どこを切ればいいの?」という疑問にお答えします。
結論から言うと、残したい葉より下の葉を「葉柄(ようへい)の付け根」でカットします。
ここで絶対に守ってほしいルールが一つあります。それは、「茎の節(ふし)を絶対に傷つけないこと」です。

モンステラの茎をよく見ると、竹のように線が入っている部分があります。これが「節」です。
この節には「成長点」と呼ばれる、次の新しい芽や根が出るための細胞が詰まっています。
もし誤ってこの節ごと切り落としたり、ハサミで傷つけたりしてしまうと、そこから新しい芽が出られなくなり、その株の成長はそこで終わってしまいます。
葉を切り落とす際は、茎本体には刃を当てず、葉の軸(葉柄)だけを数ミリ残して切るくらいの慎重さで行いましょう。

momo実は私、初めて幹立ちに挑戦したとき、ハサミを握ったまま10分くらい固まってしまいました(笑)。
「もしこれで枯れたら…」と思うと怖くて。でも、思い切ってパチンと切った瞬間、不思議と吹っ切れて、そこからは楽しく作業できたのを覚えています。
最初の勇気さえあれば大丈夫ですよ!
幹立ちモンステラの剪定方法
では、具体的なステップを見ていきましょう。
切れ味の良い剪定バサミを用意します。植物の病気(ウイルス病など)を防ぐため、刃先は必ずアルコール除菌シートで拭くか、火で炙って消毒してから使いましょう。清潔な道具を使うことは、植物へのマナーであり、優しさです。
茎の先端にある、一番新しくて元気な葉を1枚〜3枚選びます。これを「トップの葉」として残します。「全部切って丸坊主にしたい!」という方もいるかもしれませんが、葉がゼロになると光合成ができず、復活にかなりの体力と時間を要します。初心者のうちは必ず葉を残すことをおすすめします。
残すと決めた葉より下にある葉を、下の方から順にカットしていきます。葉柄の付け根にハサミを入れ、パチンと切り落とします。最初は勇気がいりますが、思い切ってやってしまいましょう。
葉の付け根には、新芽を包んでいた茶色い薄皮(ハカマや鞘と呼ばれます)が残っていることがあります。これは見た目が悪いだけでなく、カイガラムシなどの害虫が隠れる絶好の場所になってしまいます。手で優しく剥がすか、ピンセットできれいに取り除いておきましょう。
切り口のケア
切り口から樹液が出てくる場合は、ティッシュで軽く押さえます。
切り口が大きい場合や、病気の侵入が心配な場合は、市販の「癒合剤(トップジンMペーストなど)」を塗っておくと安心です。
人間でいう絆創膏のような役割をしてくれます。
なお、モンステラなどのサトイモ科植物の樹液には「シュウ酸カルシウム」という成分が含まれており、肌に触れるとかゆみやかぶれを引き起こすことがあります。
厚生労働省の資料でも、サトイモ科植物に含まれるシュウ酸カルシウムは皮膚や粘膜への刺激性があることが示されています(出典:厚生労働省「自然毒のリスクプロファイル」)。
そのため、肌が弱い方は作業時には必ず手袋をすることをおすすめします。
気根の重要な役割とその処理方法
幹立ちを作っていくと、茎の途中からだらんと垂れ下がる「気根(きこん)」の存在が気になってくるはずです。
「これって切っていいの?」とよく聞かれますが、幹立ちにおいては、気根は非常に重要な役割を持っています。
気根を活かして幹を太くする
気根が伸びてきたら、切らずにそのまま鉢の土の方へ誘導して、土に挿してあげてください。
気根が土に入ると、それは「根」として機能し始め、水分や養分を吸収するようになります。
すると、株全体の吸収力がアップし、本体の茎を太く成長させるための強力なサポーターになります。
これを「気根を吸水根にする」と言います。
気根をデザインとして利用する
また、気根は天然の支柱にもなります。
茎に沿わせて麻紐で縛ったり、支柱に絡ませたりすることで、複雑で有機的なラインが生まれ、幹立ちの造形美がより深まります。
どうしても邪魔な場合や、見た目をスッキリさせたい場合は切ってしまっても枯れることはありませんが、個人的には、何本かの気根を残してワイルドさを演出するのが幹立ちの醍醐味かなと思います。
幹立ちモンステラの植え替えのコツ
幹立ちの剪定を行うタイミングで、同時に植え替えも行ってしまうのが効率的です。
特に、鉢の中で根がパンパンに詰まっている(根詰まり)状態だと、せっかく幹立ちにしてもその後の成長がスムーズにいきません。
用土は、水はけの良さを最優先します。
市販の「観葉植物の土」に、赤玉土(小粒)や軽石を2割〜3割ほど混ぜて、さらに通気性を高めたブレンドがおすすめです。
幹立ちにすると頭(葉)が重くなり、バランスが悪くなりがちなので、鉢底石を少し多めに入れたり、重さのある鉢底石を使ったりして重心を下げると安定します。
植え付ける際は、これまでよりも少しだけ深植えにすることで初期の安定感を確保できますが、せっかくの幹が埋まりすぎないよう注意してくださいね。
長く伸びた気根がある場合は、それを鉢の中にぐるぐると巻き込んで一緒に植え込んでしまうと、アンカー(錨)の役割を果たして株がグラつきにくくなります。これはプロもよく使うテクニックです。
支柱を使った固定のコツ


下葉を落とした直後のモンステラは、支えを失って不安定になっています。
無理に自立させようとせず、支柱を使ってサポートしてあげましょう。
支柱には、天然素材の「ココヤシ支柱」や「ヘゴ支柱」、目立ちにくい「アイアン支柱」や「プラスチックポール」などがあります。
インテリアの雰囲気に合わせて選んでOKです。
ポイントは、「鉢の底までしっかりと支柱を突き刺すこと」。
中途半端な深さだと支柱ごと倒れてしまいます。
茎と支柱を固定する際は、麻紐やビニールタイ、園芸用の結束バンドなどを使います。
この時、茎をギュウギュウに締め付けるのではなく、指が一本入るくらいの余裕を持たせて「8の字」に結ぶのがコツです。
こうすることで、茎が成長して太くなった時に食い込むのを防げますし、風などで多少揺れた時のクッションにもなります。
モンステラの幹を太くする方法
「ひょろひょろの茎じゃなくて、丸太のような太い幹にしたい!」誰もがそう願いますよね。
幹を太くするためには、植物生理学に基づいた3つの要素が必要です。
- 光合成の最大化:植物の体を作る材料は、光合成によって作られる炭水化物です。直射日光は葉焼けの原因になりますが、暗すぎる場所では茎は細いまま(徒長)です。レースのカーテン越しなどの「明るい日陰」で、可能な限り長時間光を当ててあげましょう。
- 適切な水と肥料:水は植物の血液です。「土の表面が乾いたらたっぷりと」というメリハリのある水やりで、根の代謝を高めます。成長期には緩効性の置き肥や、即効性のある液体肥料を定期的に与えて、成長を加速させます。
- 気根の土壌誘導:先ほどもお話ししましたが、気根を土に埋めて根の量を増やすことが、幹を太くする最短ルートです。根が増えれば増えるほど、地上部を支えるために茎も太くなろうとします。
既に幹上がりしたモンステラの育て方
無事に幹立ちに仕立て上がったモンステラ。
その後の日々のメンテナンスは、基本的には通常のモンステラと同じですが、いくつか注意点があります。
まず、葉の枚数が減った分、植物全体の蒸散量(葉から水分を出す量)が減っています。
つまり、以前より土が乾くのが遅くなる可能性があるということです。
これまで通り「3日に1回」などとルーティーンで水やりをしていると、根腐れを起こすかもしれません。
必ず指で土を触って、乾き具合を確認してから水をあげる癖をつけてください。
また、成長に伴って新しい葉が展開してくると、全体のバランスが変わってきます。
トップに新しい葉が1枚出たら、一番下にある古い葉を1枚切る、というように常に葉の枚数を一定に保つメンテナンスを続けると、美しい幹立ちのフォルムを永続的にキープできますよ。
冬の管理と枯れるリスク


幹立ちモンステラにとって、最初の冬越しは正念場です。剪定という外科手術を受けた後の体はデリケートです。
冬場は、とにかく「保温」が命です。最低気温が10℃を下回らないように管理しましょう。
窓際は夜間に冷気が降りてきて、室内の温度計以上に冷え込むことがあります
。夕方になったら厚手のカーテンを閉めるか、鉢を部屋の中央や高い位置(暖かい空気は上に溜まるため)に移動させてあげてください。
水やりは控えめにし、「土が乾いてから3〜4日経ってから」あげるくらいのドライ管理でOKです。肥料も一切ストップします。
冬は「成長させる時期」ではなく「休ませて命を守る時期」と割り切って、過保護にしすぎないことが枯らさないコツです。



私も以前、窓際の日当たりが良い場所だから大丈夫だろうと油断して、冬の夜もそのまま窓際に置いてしまったことがあります。
翌朝見ると、寒さで葉が黒くなってぐったりしていて…。
本当に申し訳ないことをしたと反省しました。
それからは、夜は必ず部屋の真ん中のテーブルに移動させるようにしています。
幹立ちが倒れる原因と対策
「朝起きたら、モンステラが倒れていた…」なんて悲劇は避けたいですよね。
幹立ちが倒れる原因の多くは、「頭でっかち(トップヘビー)」か「根張り不足」です。
モンステラの葉は大きく肉厚なので、上部に水分を含むとかなりの重量になります。
これを細い茎と小さな鉢で支えるのは物理的に無理がある場合があります。対策としては、以下の方法が有効です。
- 鉢を重くする:プラスチック鉢ではなく、ずっしりと重い陶器鉢やセメント鉢に植え替える。
- マルチングストーン:土の表面に大きめの化粧石を置いて、重石代わりにする。
- 二重鉢(鉢カバー):一回り大きな重い鉢カバーに入れる。
- 物理固定:壁際に置いてヒートンなどで固定するか、天井から吊るした紐で茎を支える。
根が鉢いっぱいに張ってくれば、土を抱え込んで鉢と一体化し、倒れにくくなります。
それまでの辛抱だと思って、しっかり支えてあげてください。
根上がりの作り方・仕立て方
今回は幹立ちがメインですが、「やっぱり根上がりも気になる!」という方のために、少しだけ触れておきます。
根上がりを作るには、植え替えの際に根鉢を崩し、ホースの水圧などで土をきれいに洗い流します。
そして、露出させたい根の部分を地上に出し、残りの根を新しい土に植え込みます。
この時、露出した根は乾燥に弱いので、最初は水苔で巻いて保護し、徐々に空気に慣らしていくなどのテクニックが必要です。
植物への負担が大きい作業なので、株が十分に元気な時に、リスクを承知の上で挑戦してみてください。
ヒメモンステラを幹立ちさせる方法
「モンステラ・デリシオーサは大きすぎて置けない…」という方には、小ぶりな葉が可愛い「ヒメモンステラ(ラフィドフォラ・テトラスペルマ)」の幹立ちがおすすめです。
ヒメモンステラは成長が非常に早く、茎も細くてしなやかなので、実は大型のモンステラよりも幹立ち(というよりタワー仕立て)にするのが簡単です。
支柱を立てて、伸びてくるつるをこまめに誘引していくだけで、きれいなグリーンのタワーが完成します。
剪定の要領もモンステラと同じで、下葉を整理していくことで、華奢でスタイリッシュな幹立ちを楽しむことができます。
棚の上やチェストの上など、ちょっとしたスペースに飾るならヒメモンステラの方がバランスが良いかもしれませんね。
余った茎で行う茎伏せ
最後に、剪定で切り落とした茎の活用法をご紹介します。
葉がついていない茎でも、節(成長点)さえあれば捨てないでください!「茎伏せ(くきふせ)」という方法で、新しい株を作ることができます。
やり方はとてもシンプルです。
- 切り落とした茎を、節を1つか2つ含む長さ(5cm〜10cmくらい)にカットします。
- プラスチックの容器やバットに、湿らせた水苔や清潔な赤玉土を敷き詰めます。
- その上に茎を横にして置きます。茎の半分くらいが埋まるように軽く押し込みます。
- 乾燥しないようにラップをふんわりとかけ、明るい日陰に置きます。
1ヶ月〜2ヶ月ほど高温多湿を保って管理していると、節の膨らみから小さな緑色のツノのような新芽がニョキッと顔を出します。
「葉っぱのないただの棒」から新しい命が生まれる感動は、園芸の沼にハマるきっかけになるかもしれません。
ぜひ捨てずにチャレンジしてみてください。
なお、こちらの記事でも茎伏せの作り方について紹介していますので、ぜひご覧ください。


まとめ:モンステラの幹立ちの作り方・仕立て方
いかがでしたか?今回はモンステラの「幹立ち」の作り方について、基礎から実践まで詳しく解説してきました。
- 時期が命:剪定や植え替えは、必ず成長期の5月〜9月に行い、冬場は絶対に避ける。
- 節を守る:剪定位置は葉柄の付け根。未来の成長点である「節」は絶対に傷つけない。
- 支える工夫:支柱や気根を有効活用して、物理的な安定と幹の肥大を促す。
- 再利用の楽しみ:剪定した茎は捨てずに「茎伏せ」で増やし、植物の生命力を体感する。
モンステラの幹立ちは、単なる栽培テクニックではなく、植物と人間が共に暮らすための「工夫」であり「デザイン」です。
下葉を落とすことには最初ためらいがあるかもしれませんが、勇気を出して一歩踏み出せば、そこには今までとは違う、洗練された大人のボタニカルライフが待っています。
この記事が、あなたの家のモンステラをより素敵にするためのヒントになれば嬉しいです。
ぜひ、あなただけの理想の樹形を作り上げてみてくださいね。
※植物の状態や栽培環境により、作業の結果は異なります。大切な株に行う場合は、まず目立たない部分や予備の株で試すなど慎重に行うことをおすすめします。また、最終的な実施判断はご自身の責任で行ってくださいね。









