モンステラが大きくならない・成長しないサインを見極める根腐れチェックと復活法

モンステラが大きくならない・成長しないサインを見極める根腐れチェックと復活法

こんにちは!「観葉植物の育て方ナビ」運営者のmomoです。

せっかくお迎えしたモンステラが、いつまで経っても大きくならないと心配になってしまいますよね。「成長しないのはなぜ?」「新芽が出ないけど大丈夫?」と不安に思う方も多いはずです。

実は、モンステラには大きくならない種類があったり、ハイドロカルチャーや水耕栽培では成長スピードがゆっくりだったりと、環境や品種によって成長の仕方が全く違うんです。

また、葉っぱが大きくならないで小さい葉ばかり出てくる時や、挿し木苗がなかなか育たない時も、必ず理由があります。

特に人気のタイコンステレーションやデリシオーサでも、冬の管理や根の状態によっては新芽が止まったまま動かなくなることも。

でも、安心してくださいね。幹を太くする方法や、逆に成長しすぎた時の対処法、巨大化させたい時の成長促進のコツなど、知れば解決できることがほとんどです。

ヒメモンステラが成長しない悩みや、曲がった茎をまっすぐにしたいというお悩みも、新芽がどこから出るかを知ることでうまく管理できるようになりますよ。

この記事では、そんなモンステラの成長に関する疑問を解消していきます。

モンステラが大きくならない、新芽が出ない悩みを解決する「植物のお医者さん診断ガイド」の表紙イメージ。
この記事でわかること
  • モンステラが成長しない主な原因と季節ごとの対処法
  • 新芽が出ない時や止まってしまった時の復活テクニック
  • 大きくしたい人必見の支柱活用術と肥料の与え方
  • 種類による成長の違いや剪定の正しいタイミング
目次

モンステラが大きくならない・成長しない原因と新芽の悩み

「毎日お水をあげているのに、全然新芽が動かない…」なんてこと、ありませんか?

モンステラは本来、とても生育旺盛な植物です。

それなのに成長が止まってしまうのには、植物ならではの生理的なサイクルや、私たちが良かれと思ってやっているケアが裏目に出ているケースなど、様々な原因が隠れています。

まずは、その原因を一つずつ紐解いて、あなたのモンステラが今どの状態にあるのかをチェックしていきましょう。

大きくなる種類と大きくならない種類

デリシオーサ(巨大)、アダンソニー(中型)、ヒメモンステラ(小型)の葉の形と成長サイズの目安を比較したイラスト。

一言で「モンステラ」と言っても、実はいろいろな種類があることをご存知ですか?

もしお家のモンステラが、何年も育てているのに一向に巨大化しないなら、それは育て方の問題ではなく、そもそも「あまり大きくならない種類」なのかもしれません。

園芸店やホームセンターで「モンステラ」として売られているものには、大きく分けて「デリシオーサ」のような大型種と、「アダンソニー」のような中・小型種が存在します。

これらは遺伝子レベルで最終的なサイズが決まっているため、小型種をどれだけ広い庭に植えても、ジャングルのような巨大な葉にはなりません。

以下の表で、代表的な種類の違いを確認してみましょう。

種類特徴・見分け方成長後のサイズ(目安)
モンステラ・デリシオーサ
(Monstera deliciosa)
葉が非常に大きく、成長すると葉に無数の穴があく。茎(幹)も太くガッシリする。葉の付け根にフリルがあるのが特徴。巨大
(葉の直径1m以上、高さ数mになることも)
モンステラ・アダンソニー
(マドカズラなど)
葉は小ぶりで、窓のような穴があくが、切れ込みは少ない。つるが細く長く伸びる。小型〜中型
(葉のサイズは手のひら程度)
ヒメモンステラ
(ラフィドフォラ・テトラスペルマ)
厳密にはモンステラ属ではないが、見た目がそっくり。葉は小さく、左右非対称の切れ込みが入る。小型
(コンパクトに楽しめるが、ツルは長く伸びる)

「デリシオーサ」は環境が整えば天井に届くほど巨大化し、葉の切れ込みも複雑になりますが、「ヒメモンステラ」や「マドカズラ」などは、どれだけ肥料を与えても葉の大きさには限界があります。

まずは自分のモンステラがどの種類なのか、タグや葉の形を見て確認してみるのが大切ですね。

もし「デリシオーサ」なのに大きくならないなら、この後の環境要因を疑う必要があります。

知っておくべき成長スピードの目安

「先月はあんなに伸びたのに、今月はピタッと止まった…枯れたのかな?」と不安になることがありますが、モンステラの成長スピードは、日本の四季(特に温度)によって劇的に変化します。

モンステラは熱帯アメリカ原産の植物なので、「気温20℃〜30℃」の環境が大好きです。

この温度帯にある「春から夏」にかけては、びっくりするくらい次々と新芽を出して成長しますが、逆に「秋から冬」にかけては動きが止まるのが正常な反応です。

季節ごとの成長イメージ(日本の一般家庭の場合)
  • 5月〜9月(成長期): 気温が20℃を超え、最も活発になる時期。1ヶ月に1枚以上のペースで新芽が出ることも珍しくありません。
  • 10月〜11月(緩慢期): 朝晩が冷え込むにつれて、成長スピードがゆっくりになります。新芽が出る間隔が広くなります。
  • 12月〜3月(休眠期): 気温が10℃を下回ると成長を停止します。3ヶ月間全く変化なしでも、葉が緑色なら健康です。

もし今が冬なら、成長していないのは「元気がない」のではなく、寒さに耐えるためにエネルギー消費を抑えて「休んでいる」だけなんです。

ここで無理に成長させようとして暖房の風を直接当てたり、肥料を与えたりすると、かえって体調を崩してしまいます。

冬の間は「変わらないこと」こそが順調な証拠だと思って、焦らず春を待ちましょう。

新芽はどこから出る?成長点の仕組み

「新芽ってどこから出てくるの?」「剪定したいけど、どこを切ればいいかわからない」という疑問、意外と多いですよね。

モンステラの構造を理解することは、成長をコントロールする上でとても重要です。

モンステラの新芽は、茎の「節(ふし)」にある成長点から出てきます。

剪定をして頂点を切り落とした場合、切った場所のすぐ下にある「節」に隠れていた小さな突起(成長点)が活動を開始し、そこから新しい茎と葉が伸び始めます。

よくある勘違いが、茎の何もないツルツルした部分(節間)からいきなり生えてくると思っているケースです。

この仕組みを知っておくと、「ここが膨らんできたからもうすぐかな?」と予測できるようになって楽しいですよ!

逆に言えば、「節」を含まない茎だけの部分を挿し木しても、そこには成長点がないため、永遠に新芽は出てきません。

増やす時や剪定する時は、必ずこの「節」を意識することが成功の鍵です。

葉っぱが大きくならないで小さい葉ばかりの原因

光は植物のご飯であり、不足すると省エネのために葉が小さくなることを説明したイラスト。

茎は伸びているのに、出てくる葉っぱが小さかったり、あのモンステラ特有のカッコいい切れ込み(穴)が入らなかったりすること、ありますよね。

「いつか大きくなるはず」と待っていても、小さい葉ばかりが続く…。この一番の原因は、ズバリ「日光不足」です。

モンステラは「耐陰性(暗さに耐える力)」がある植物として知られていますが、これはあくまで「暗い場所でも枯れずに生存できる」という意味であって、「暗い場所でも元気に育つ」という意味ではありません。

植物にとって光はご飯(エネルギー源)そのものです。光が足りないと、植物は「今の光量では大きな葉を維持できない」と判断し、エネルギー節約のためにあえて小さな葉を展開します。

また、切れ込みを入れるのも「下の葉に光を落とすため」や「風を受け流すため」といった理由があるため、そもそも光が弱い環境では切れ込みを作る必要がないと判断されてしまうのです。

「徒長(とちょう)」に注意

光が足りないと、植物は「もっと光のある場所まで移動しなきゃ!」と焦って、茎だけをヒョロヒョロと長く伸ばそうとします。これを「徒長」と呼びます。

  • 茎の節と節の間が異常に長い
  • 葉が小さくて色が薄い
  • 茎が細くて自立できない

これらは全てSOSサインです。レースのカーテン越しの日光がたっぷり当たる、窓際の明るい場所に移動させてあげましょう。

momo

私の家のデリシオーサも、以前は部屋の隅に置いていたため、ひょろひょろとして切れ込みのない葉ばかりでした。

でも、思い切ってレースカーテン越しの窓際へ特等席を作ってあげたところ、なんと次に開いた新芽からバクリと大きな穴あきの葉が出てきたんです!

あの時の感動は今でも忘れられません。

冬にモンステラが成長しないのは休眠が原因

5月〜9月は成長期で新芽が出るが、10月〜3月は休眠期で成長が止まることを示すカレンダーと植物のイラスト。

先ほど「成長スピード」の項目でも少し触れましたが、日本の冬(特に室内温度が15℃以下になる環境)は、熱帯植物であるモンステラにとって過酷な「冬眠」の時期です。

この時期に成長が止まるのは、寒さから身を守るための生理的な防御反応です。

植物は気温が下がると、細胞内の水分を減らして樹液の濃度を高め、凍結を防ごうとします。

この状態では、細胞分裂などの成長活動は二の次になります。

そのため、冬場に「大きくならないから」といって肥料を与えたり、土が乾いていないのにお水をあげたりするのは絶対にNGです。

冬のNG行動:肥料と水やり

休眠中に肥料を与えると、根が栄養を吸収できずに土の中に成分が残り、濃度障害で根の水分が奪われて枯れてしまいます(肥料焼け)。

冬は「成長させる」ことよりも「現状維持で枯らさない」ことを目標にしましょう。

水やりは「土が完全に乾いてから3〜4日後」くらいまで待ち、乾燥気味(ドライ気味)に管理するのが冬越しのコツです。

momo

実は私も、モンステラを育て始めた頃、冬に全く動かなくなるのが心配で、良かれと思って毎日お湯に近いぬるま湯をあげて根腐れさせてしまったことがあるんです…。

あの時は「動かない=元気がない」と思い込んでいたんですが、本当は「静かに眠っていただけ」だったんですよね。

根腐れや根詰まりで成長が止まるサイン

鉢の中で根が詰まっている「根詰まり」の状態と、根が黒く腐っている「根腐れ」の状態を比較した断面図イラスト。

置き場所も明るいし、温度も暖かいはずなのに、なぜか全く成長しない…。

そんな時は、目に見えない土の中でトラブルが起きている可能性が高いです。

モンステラの成長を阻害する二大要因が「根詰まり」「根腐れ」です。

根詰まりのサイン

鉢の中で根がパンパンに回りきってしまい、新しい根を伸ばすスペースがない状態です。

  • 鉢底の穴から根っこがはみ出している。
  • 水やりをしても水がすぐに染み込まず、上に溜まってしまう。
  • 逆に、水やりをすると一瞬で通り抜けてしまう(土が痩せている)。
  • 下葉が黄色くなって落ちる。

この状態だと、植物は窒息寸前です。一回り大きな鉢に植え替えてあげるだけで、根が呼吸できるようになり、嘘のように成長が再開することがありますよ!

根腐れのサイン

水のやりすぎや排水性の悪い土が原因で、根っこが酸欠になり腐ってしまう病気です。

  • 土がいつまでも湿っていて乾かない。
  • 土からドブのような嫌な臭いがする。
  • 幹の根元を触るとブヨブヨしている。
  • 新芽が黒くなって枯れる。

根腐れは放置すると命取りになります。

もし疑わしい場合は、すぐに鉢から抜いて腐った黒い根を切り落とし、新しい清潔な土に植え替える緊急手術が必要です。

詳しくは、以下の記事でも症状の見極め方を解説していますので、参考にしてみてください。

(関連記事:モンステラの根腐れの見分け方は?初期症状から復活方法まで徹底解説

植え替え後に成長しない原因と対処法

「根詰まりだと思って植え替えたのに、その後全然動かなくなった…」と不安になることもありますよね。

でも、これは多くの場合「移植ショック」と呼ばれる反応で、失敗ではありません。

人間も引っ越し直後は疲れが出ますよね。モンステラも同じで、植え替えという大イベントの直後は、ダメージを受けた根の修復や、新しい土壌環境への適応に全てのエネルギーを使っています。

そのため、地上部の葉っぱや茎の成長は一時的にストップします。

通常は、環境にもよりますが2週間〜1ヶ月ほどで根が定着し、成長が再開します。

この期間に「元気がないから」と焦って肥料や活力剤を大量にあげたり、直射日光に当てたりするのは逆効果です。

手術上がりの患者さんだと思って、風通しの良い明るい日陰で、静かにゆっくり休ませてあげましょう。

肥料不足よりも怖い肥料焼けのリスク

「大きくならない=栄養不足」と考えて、すぐに肥料を与えたくなってしまいますよね。

もちろん肥料は大切ですが、実は肥料のあげすぎ(過肥・肥料焼け)の方が、植物にとってはダメージが深刻なんです。

植物の根は、土の中の水分との浸透圧の差を利用して水を吸い上げています。

しかし、肥料をあげすぎて土の中の養分濃度が高くなりすぎると、浸透圧のバランスが崩れ、逆に根っこから水分が土の方へ奪われてしまう現象が起きます。

これが「肥料焼け」です。人間で言うと、塩気のあるものを食べたら喉が渇いてくるような状態ですね。

肥料の鉄則ルール
肥料は、植物が元気に成長している時期(5月〜9月頃)にだけ与えるのが基本です。

「元気がない時」「植え替え直後」「真冬」に、薬代わりとして肥料を与えるのは絶対にやめましょう。

弱っている時にステーキを食べさせても消化不良を起こすのと同じです。

新芽が出ない主な原因と復活のコツ

春や夏などの成長期になっても、一向に新芽が出る気配がない場合、考えられる主な原因は以下の3つです。

  1. 極度の根詰まり・土壌不良: 根がカチカチに固まっていて、新しい根毛を出せない状態です。栄養も水分もうまく吸えません。
  2. 光線不足(エネルギー不足): 新しい葉を作るには膨大なエネルギーが必要です。部屋の照明だけでは光合成量が足りず、現状維持で精一杯になっている可能性があります。
  3. 成長点が失われている: 過去に剪定をした際、節・成長点ごと切り落としてしまっている場合です。

復活のための最初のアクションは、「置き場所の見直し」です。

今の場所よりも少しだけ明るい場所(レースのカーテン越しで、読書ができるくらいの明るさ)に移動させてみてください。

そして、サーキュレーターなどで空気を循環させ、植物に「ここは風も光もあって育ちやすいぞ」と認識させることが、休眠モードから目覚めさせるスイッチになります。

新芽が開くまでの期間と管理の注意点

ようやく待望の新芽(ドリル)が出てきた!と思っても、そこからなかなか開かないとヤキモキしますよね。

新芽がちょこんと頭を出してから、クルクル巻かれた葉が完全にほどけて広がるまでは、温度や湿度にもよりますが早くて1週間、遅いと3週間〜1ヶ月程度かかることもあります。

この時期に一番大切な管理ポイントは「空中湿度」です。

新芽は非常に柔らかくデリケートですが、部屋が乾燥していると、葉が展開する際の「潤滑油」となる水分が不足し、うまくほどけずに途中で切れてしまったり(葉切れ)、いびつな形になったりすることがあります。

新芽への葉水(はみず)が効果的

ドリルが見えている時期は、霧吹きで新芽の周りを重点的にシュッシュッと湿らせてあげましょう。
適度な湿り気を与えることで、葉同士の摩擦が減り、スルッと綺麗に開いてくれるようになりますよ。

モンステラの新芽が止まったまま成長しない時のケア

「新芽の先端が数センチ出たまま、もう1ヶ月以上全く動かない…」。

これは、成長の途中で急激な環境変化やストレスがかかった時に起こりやすい現象です。

例えば、秋から冬への急な冷え込み、水切れによる脱水、あるいはエアコンの風が直撃した、などがトリガーになります。

しかし、心配になって、手で無理やりこじ開けようとするのは絶対にNGです!

未熟な組織を傷つけてしまい、その葉がダメになってしまう可能性が高いです。

この場合、植物自身が再び「安全だ」と判断して動き出すのを待つのが一番の近道です。

もし冬場であれば、暖かくなる春までそのまま止まっていることもありますが、それはそれで大丈夫。春になれば自然と動き出します。

もし成長期に止まった場合は、水不足や根詰まりがないかを確認し、活力剤(メネデールやリキダスなど)を規定量薄めて与えて様子を見るのも一つの手です。

新芽が茶色い原因は害虫?アザミウマ対策

新芽が茶色く変色したり傷ついている様子と、原因となる害虫アザミウマへの対策を説明したスライド。

せっかく出た新芽が茶色く変色していたり、開いたばかりの葉が傷だらけだったりすることはありませんか?

「どこかにぶつけたかな?」と思いがちですが、それはもしかすると「アザミウマ(別名:スリップス)」という極小の害虫のしわざかもしれません。

アザミウマは体長1〜2mm程度と非常に小さく、肉眼で見つけるのが難しい虫です。

彼らはまだ開いていない柔らかい新芽の隙間に入り込み、組織をガジガジとかじったり吸汁したりします。

その結果、葉が開いた時には既にボロボロになっていたり、茶色いかさぶたのような傷跡がついていたりするのです。

対策と駆除方法

残念ながら、一度被害にあった葉の傷は元には戻りません。しかし、次の新芽を守るためにすぐに対策が必要です。

  • 薬剤散布: 「オルトラン粒剤」などの浸透移行性剤(根から吸わせて植物自体を虫が嫌がる成分にする薬)を土に撒くのが最も効果的です。
  • スプレー薬剤: 即効性を求めるなら、「ベニカXファインスプレー」などを散布します。
  • 物理的除去: 青色の粘着シート(ホリバーなど)を鉢の近くに吊るしておくと、成虫が捕獲できます。

アザミウマについては、以下の公的機関の資料などでも生態や防除方法が詳しく解説されていますので、本格的に対策したい方は参考にしてみてください。

(出典:農林水産省「バラの高性能粘着トラップによるアザミウマ防除マニュアル」※バラ用ですが生態や対策の基本は共通しています)

挿し木したモンステラが大きくならない時の対処法

「茎伏せ(挿し木)」で増やしたモンステラの赤ちゃんが、なかなか大きくならない…。

これは、挿し木苗がまだ「根張りに必死な時期」だからです。

植物には「T/R比(トップ・ルート比)」というバランス感覚があり、地上部の葉の量と、地下部の根の量は比例するようにできています。

挿し木直後の苗は根がまだ少ないため、大きな葉を出してしまうと水分を維持できずに干からびてしまいます。

そのため、最初は切れ込みのない小さな「幼葉(ようよう)」を展開し、根が充実するのを待ちます。

ここで焦って「早く大きくなれ!」と大きな鉢に植え替えてしまうと、土の量が多すぎて水が乾かず、逆に根腐れを起こして成長が止まってしまいます。

挿し木苗は、根が鉢底から見えるくらいしっかり回るまでは、小さめの鉢(3〜4号鉢など)で管理し、徐々に鉢のサイズを上げていくのが、結果的に最も早く大きくするコツです。

水耕栽培(ハイドロカルチャー)のモンステラが大きくならない

土を使わず、ガラス瓶などでおしゃれに飾れるハイドロカルチャーや水耕栽培。

清潔で人気がありますが、実は土で育てるのに比べると成長スピードは圧倒的に遅くなります。

理由は単純で、水だけの環境では、植物が体を大きくするために必要な「栄養(特に微量要素)」や「酸素」が不足しがちだからです。

また、水中で育つ根(水根)は、土の中で育つ根(土根)に比べて細くて弱いため、巨大な葉や太い幹を支えるだけのパワーが出せないのです。

大きくしたいなら土栽培へ切り替えよう
もしあなたが「インテリアとして今のサイズをキープしたい」なら水耕栽培は最適ですが、「もっと大きく育てたい」「あの切れ込みのある葉を出したい」と願うなら、思い切って土の栽培(観葉植物用の土)に切り替えることを強くおすすめします。土に植え替えた途端、今までが嘘のようにグングン成長し始めるケースはとても多いですよ!

ヒメモンステラが大きくならない・成長しない原因

小ぶりな葉が可愛い「ヒメモンステラ(ラフィドフォラ・テトラスペルマ)」。

デリシオーサに比べて成長スピードが早く、つるがどんどん伸びるのが特徴の品種です。

それなのに成長しない場合、一番疑うべきは「根詰まり」です。

ヒメモンステラは地上部の成長が早い分、地下の根の成長も非常に早いです。

買ってきた時のポットのまま育てていると、あっという間に鉢の中が根で埋め尽くされてしまいます。

また、ヒメモンステラは「つる性」の性質が強いため、支柱や壁などの「登る場所」がないと、行き場を失って成長を止めてしまうことがあります。

モンステラ・デリシオーサが大きくならない原因

大型種のデリシオーサが大きくならない場合、「鉢のサイズ」と「光量」のバランスが悪いことが多いです。

デリシオーサは体を支えるために太く長い根を深く張る性質があります。

そのため、浅い鉢よりも深さのある鉢を好みます。

また、本来は熱帯のジャングルで高い樹木に張り付いて、光を求めて上へ上へと登っていく植物です。

そのため、床に置いたまま支柱も立てずにいると、植物は「まだ暗い森の底だ。登る木が見つかっていない」と判断して、本気を出していない(幼形成熟の状態)可能性があるんです。

モンステラのタイコンステレーションが大きくならない

まるで星空のような美しい散り斑が特徴の「タイコンステレーション」。

非常に人気のある品種ですが、育てている方からは「全然大きくならない!」という悩みをよく聞きます。

実はこの品種、普通の緑色のモンステラに比べて成長が非常にゆっくりなのが仕様なんです。

白い斑(ふ)の部分には葉緑素(クロロフィル)が含まれていません。

つまり、その部分は光合成ができない「ただの飾り」なんです。

緑一色の個体に比べて光合成で作れるエネルギー量が少ないため、どうしても成長スピードは半分〜3分の2程度になってしまいます。

焦って肥料を与えすぎると、吸収しきれずに根腐れを起こしたり、せっかくの白い斑が茶色く焼けて枯れ込んだりしてしまいます。

タイコンステレーションに関しては、「ゆっくり育つもの」と割り切って、じっくり付き合う姿勢が必要です。

モンステラが大きくならない・成長しない場合の解決策

原因が詳しくわかったところで、ここからは「どうすれば理想の大きさに育てられるか」という、具体的な解決策とテクニックをご紹介していきます。

少しの手間と環境の変化で、モンステラは見違えるほど元気に、そしてワイルドに育ちますよ!

モンステラを大きくしたい!巨大化させたい人のための秘訣

横に広がっている状態(迷子)と、支柱を立てて上に登っている状態(本気モード)のモンステラの成長比較イラスト。

「どうせ育てるなら、ジャングルの写真で見るような、顔よりも大きな葉っぱに育てたい!」。

そんな野望をお持ちの方のために、モンステラを巨大化させるための最大の秘訣をお伝えします。

その答えは、ズバリ「上に登らせること(垂直成長)」です。

モンステラは本来、熱帯雨林の薄暗い林床で発芽し、そこから這うようにして近くの大きな木を探します。

この段階(地生相)では、葉は小さく、切れ込みもありません。なぜなら、彼らにとっての第一優先事項は「光合成」ではなく「登るべき木を見つけること」だからです。

そして、運良く木にたどり着き、幹に張り付いて上へ上へと登り始めた瞬間(着生相)、植物の中でスイッチが切り替わります。

「よし、木を見つけたぞ!これからは太陽の光を浴びるために、葉を大きく広げるぞ!」

こうして初めて、あの巨大で穴のあいた成葉(せいよう)が展開され始めるのです。

つまり、鉢植えで支柱も立てずにダラリと垂らしている状態は、モンステラにとっては「まだ木が見つかっていない迷子の状態」と同じ。

これではいつまで経っても本気を出してくれません。

大きくしたいなら、支柱を立てて「ここは登ってもいい場所だよ」と教えてあげることが、巨大化への最短ルートなんです。

成長促進に効果的な肥料と光環境

垂直成長のスイッチが入ったら、次はそれを支えるための「エネルギー補給」が必要です。

成長をブーストさせるには、適切な「光」と「肥料」の掛け合わせが欠かせません。

1. 光環境:明るさと風が鍵

モンステラを巨大化させるには、ただ「明るい」だけでは不十分です。

窓から離れた部屋の中央では、光合成に必要な光量が圧倒的に足りません。

ベストなポジションは「レースのカーテン越しの窓際」です。直射日光は葉焼けの原因になるので避けますが、可能な限り明るい場所に置いてください。

また、意外と見落としがちなのが「風」です。

植物は風を受けると、蒸散(じょうさん)が活発になり、根から水を吸い上げるポンプの力が強まります。

サーキュレーターを使って部屋の空気を循環させ、常に葉がそよぐ程度の風を送ってあげると、代謝が上がり成長スピードが格段にアップします。

2. 肥料:窒素(N)で葉を大きく

葉を大きくするには窒素(N)が多い肥料を選ぶべきことと、成長期(5-9月)のみ与えることを説明したイラスト。

肥料は、成長期(5月〜9月)に集中して与えます。

ベースとして固形の「緩効性肥料(プロミックなど)」を土の上に置き、さらにブースト役として2週間に1回「液体肥料(ハイポネックスなど)」を水やり代わりに与えるのが最強の組み合わせです。

肥料選びのポイント
肥料のパッケージに書かれている「N-P-K」の比率を見てみてください。
モンステラのような観葉植物は葉を楽しむものなので、葉や茎の成長を促す「窒素(N)」の数値が高いもの(例:10-10-10など)を選ぶと、葉の色つやが良くなり、みるみる大きくなりますよ。

大型種のモンステラ・デリシオーサを大きくする方法

ベラボンや軽石を混ぜた通気性の良い土の配合例と、気根が支柱に張り付いている様子の写真。

大型種のデリシオーサを育てる場合、最もこだわりたいのが「土の通気性」です。

デリシオーサは本来、土の中だけでなく、木の皮や岩の隙間にも根を張る植物です。

そのため、市販の「観葉植物の土」だけでは、粒が細かすぎて根が窒息してしまうことがあります。

巨大化を目指すなら、自分で土をブレンドしてみましょう。基本の培養土に、以下の資材を3〜4割ほど混ぜ込んでみてください。

  • ベラボン(ヤシ殻チップ): 通気性を確保し、根の張りを良くします。
  • 軽石(小粒)またはパーライト: 排水性を高め、根腐れを防ぎます。
  • 赤玉土(中粒): ゴロゴロとした隙間を作ります。

「こんなに粗くて大丈夫?」と思うくらいザックザクの土に植えると、根は酸素をたっぷり吸うことができ、太くたくましい根が鉢いっぱいに広がります。

「地上部の大きさは、地下部の根の量に比例する」のが植物の鉄則。

見えない土の中の環境を整えることが、結果として天井に届くような巨大なモンステラを作るのです。

モンステラの幹を太くする方法と支柱の重要性

「葉っぱは出るけど、茎がヒョロヒョロで頼りない…」。

もっとガッシリとした、腕のように太い幹に育てたいなら、「モスポール(コケ支柱)」の導入が必須です。

ただの園芸用支柱や流木でも登らせることはできますが、モスポールには特別な効果があります。

それは、「気根(きこん)を支柱の中に根付かせる」という効果です。

水苔(ミズゴケ)を詰めたメッシュ状の支柱や、ココヤシ繊維を巻いた支柱を湿らせておくと、モンステラの茎から出た気根が、水分を求めて支柱の中に入り込んでいきます。

すると、モンステラは「土の中の根」と「支柱の中の根」の2つのルートから水分と栄養を吸収できるようになります。

momo

我が家のモンステラも、最初は支柱なしでダラリと横に広がってしまい、場所ばかり取って困っていました。

でも、モスポールを立てて気根を誘導した途端、まるでスイッチが入ったように茎が太くなり、私の顔よりも大きな葉を展開し始めたんです。

「植物って、環境ひとつでこんなに変わるんだ!」と驚かされました。

曲がったモンステラをまっすぐにしたい時の仕立て方

窓際で育てていると、光の方に向かって茎がぐにゃりと曲がってしまうことがありますよね。

モンステラは「正の光屈性(光に向かって伸びる性質)」が非常に強いため、放っておくとどんどん窓の方へ倒れ込んでいきます。

これをまっすぐに直すには、支柱を使って物理的に矯正(誘引)するしかありません。

  1. 支柱を立てる: 株の背骨となるような、太くて丈夫な支柱を鉢の奥側(重心を支えられる位置)に深く挿します。この時、根を傷つけないよう慎重に行いましょう。
  2. 茎を引き寄せる: 植物用の結束バンド、麻紐、ビニールタイなどを使って、曲がった茎を支柱の方へ引き寄せます。
  3. 8の字結び: 紐をかける時は、茎と支柱の間で紐をクロスさせ「8の字」になるように結びます。こうすることで、茎が成長して太くなった時に紐が食い込むのを防げます。

無理は禁物!
一度にギュッとまっすぐにしようとすると、バキッと茎が折れてしまうことがあります。
曲がりが強い場合は、1週間ごとに少しずつ紐を締め直して、1ヶ月くらいかけてゆっくりと矯正していくのが安全なプロの技です。

邪魔な気根は切る?埋める?正しい処理

伸びた気根を切らずに鉢の土へ誘導して埋めることで、株が安定し栄養吸収が良くなることを示したイラスト。

モンステラが成長すると、茎の途中から茶色い紐のような「気根(きこん)」が何本も伸びてきます。

床につくほど伸びて邪魔になった時、「これって切ってもいいの?」と迷いますよね。

結論から言うと、数本切る程度なら生育に大きな問題はありません。

しかし、モンステラを「大きく元気に育てたい」のであれば、切らずに活用するのが正解です。

気根は、空気中の水分を吸う役割だけでなく、土に潜れば普通の根(地中根)に変化し、水や栄養を吸い上げる強力なパイプラインになります。

伸びてきた気根は、切らずにそのまま鉢の土の中に誘導して埋めてしまいましょう。

気根を土に埋めることで、株のグラつきが安定し、吸収できる栄養の量が増えるため、その後に展開する新芽がひと回り大きくなる効果があります。

見た目がどうしても気になる場合以外は大切にしてあげてくださいね。

モンステラが成長しすぎた場合の剪定と管理

ここまで「大きくする方法」をお伝えしてきましたが、逆に「大きくなりすぎて部屋を圧迫している!」という嬉しい悲鳴を上げている方もいるかもしれません。

天井に届きそうになったり、横に広がりすぎて邪魔になったりした場合は、思い切って「切り戻し剪定(せんてい)」を行いましょう。

剪定に最適な時期は、成長が旺盛な5月〜7月頃です。寒くなる秋以降に切ると、傷口が塞がりにくく、そこから菌が入って枯れ込むリスクがあるため避けましょう。

失敗しない剪定位置

切る場所は、必ず「節(ふし)」の上(成長点の上)です。

節とは、茎にある横線の入った節目や、気根が出ている部分のこと。この節の1〜2cm上を清潔なハサミやカッターでスパッと切ります。

そうすると、残った下の茎の節にある「潜伏芽」が目覚め、そこから新しい脇芽が出てきて、株をコンパクトに仕立て直すことができます。

切り取った上側の茎も、節が含まれていれば「挿し木」や「水挿し」にして、新しい株として増やすことができますよ。

剪定は勇気がいりますが、植物の新陳代謝を促す大切なケアの一つです。

まとめ:モンステラが大きくならない・成長しない悩みの解消

モンステラを元気に育てるための3つの要素「光・支柱・観察」をアイコンで示したまとめスライド。

最後まで読んでいただき、ありがとうございます!

モンステラが大きくならない原因は、冬の寒さや日光不足、根詰まりなど、環境からの「ちょっと待った!」というサインであることがほとんどです。

「最近、成長しないな?」と思ったら、まずは焦らずに季節や根の状態をチェックしてみてください。

冬なら温かく見守り、根詰まりなら植え替えてあげるだけで、また元気に動き出してくれます。

そして、もっと大きく、ジャングルのような姿に巨大化させたいなら、「光・水・支柱」の3点セットを見直すのが一番の近道です。

特に「支柱を立てて上に登らせる」というテクニックは、効果てきめんです。

植物は正直なので、環境を整えてあげれば必ず応えてくれます。

お家のモンステラが、のびのびと大きな葉を広げる姿が見られるよう、ぜひ今日からケアを見直してみてくださいね!

momo
「観葉植物の育て方ナビ」運営者
これまでに20種類以上の観葉植物を栽培してきた経験から、初心者の方へ「育て方」「インテリアグリーンの活用方法」などをわかりやすく情報発信しています。普段はOLをしている20代後半の社会人。
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