MENU

モンステラの茎伏せが黒くなる原因と復活させる対処法を徹底解説

モンステラの茎伏せが黒くなる原因と復活させる対処法を徹底解説

モンステラの茎伏せに挑戦したものの、大切な茎が黒くなるのを見て「このまま腐るのでは?」「もう手遅れかもしれない」と不安になっていませんか。

期待を込めて始めたからこそ、失敗して後悔する前に、原因をしっかり知ることが大切です。

枯れた茎や茶色茎は切るべきなのか根腐れの見分け方水挿しでの具体的な対処法、そして害虫が原因の黒すす病冬に葉が黒くなる問題まで、次々と浮かぶ疑問に頭を抱えているかもしれません。

実際、農林水産省HP「観葉植物調査(2021年度)」によると、観葉植物を枯らせた経験が多い人ほど同じ観葉植物を再購入したいと考えることは少ない、という傾向があります。

せっかく大切に育てていきたいと思い購入したのに、知識不足が原因で枯れてしまいモチベーションが下がってしまうのは非常にもったいないと言えます。

そこでこの記事では、モンステラの茎伏せが黒くなるさまざまな原因を、そのメカニズムから徹底的に解説します。

さらに、復活のためのメネデールの効果的な使い方や、そもそも茎伏せはどこに置くべきかといった管理の基本まで、具体的な対処法を網羅しました。

この記事を最後まで読めば、黒くなった茎を前にただうろたえるのではなく、冷静に原因を突き止め、自信を持って的確な処置を施せるようになります。

あなたのモンステラをもう一度元気に育てるための、確かな知識がきっと身につくはずです。

この記事でわかること
  • 茎が黒くなる主な原因とその見分け方
  • 腐敗や病気からモンステラを復活させる具体的な手順
  • 失敗を防ぐための正しい管理方法と最適な置き場所
  • トラブルを未然に防ぐための効果的な予防策
目次

モンステラが茎伏せで黒くなる主な原因

モンステラが茎伏せで黒くなる主な原因
Geminiにて筆者作成
  • 茎伏せで腐るのは水分過多が原因
  • 害虫による「黒すす病」に注意
  • 根腐れの見分け方を画像で確認
  • 根腐れは水挿しで復活できる?
  • 冬に葉が黒くなる対処法とは

モンステラの茎伏せが黒くなるというトラブルには、いくつかの典型的な原因が潜んでいます。多くの場合、日々の水の管理方法、置き場所の環境、そして目に見えない病害虫が複雑に関係しています。

ここでは、トラブルの根本的な原因を5つのセクションに分けて詳しく解説します。

ご自身のモンステラの状態と照らし合わせながら、原因を特定するためのヒントを見つけてください。

茎伏せで腐るのは水分過多が原因

モンステラ 茎伏せで腐るのは水分過多が原因
Geminiにて筆者作成

茎伏せが黒く変色し、最終的に腐ってしまう最も一般的で直接的な原因は、水分の与えすぎ、すなわち過湿です。

茎を置いている水苔や土が常にジメジメと湿ったままだと、空気中や用土に存在する雑菌が爆発的に繁殖しやすい環境が生まれます。

そして、モンステラをカットした際の切り口は、人間でいうところの傷口と同じです。この無防備な切り口から菌が侵入し、植物の組織を内側から破壊して黒くドロドロとした腐敗を引き起こしてしまうのです。

本来、植物の細胞が健康を保つためには、適度な水分と共に十分な空気(酸素)が必要です。しかし、過湿状態では用土の粒子間の隙間が水で満たされ、空気の通り道がなくなってしまいます。

これにより細胞は窒息状態に陥り、抵抗力が低下します。こうして弱った部分から、腐敗は一気に進行していきます。

特に、窓を閉め切った部屋や、他の物が多く置かれている場所など、風通しの悪い環境で管理していると、水分がなかなか蒸発せず、過湿状態が長く続いてしまいます。これが腐るリスクを著しく高める要因となります。

過湿を防ぐ水やりのポイント

  • 水やりのタイミング:
    水苔や土の表面が乾いているのを指で触って確認してから水を与えます。常に湿っている状態は避けましょう。
  • 水苔の場合の目安:
    水苔を軽く握ってみて、水がポタポタと滴らない程度が適切な湿り気です。
  • 風通しの確保:
    定期的に換気を行ったり、サーキュレーターで空気を循環させたりして、鉢周りの空気が動くように工夫することが非常に大切です。

常にジメジメした状態を避け、土や水苔に「乾く時間」を与えることが、茎伏せを成功させるための最も重要な第一歩となります。

害虫による「黒すす病」に注意

モンステラ 害虫による「黒すす病」に注意
Geminiにて筆者作成

茎の表面に、まるで黒いすすを振りかけたかのような粉状のものが付着している場合、それは「黒すす病」という病気の可能性があります。

見た目からカビの一種だと推測できますが、興味深いことに、このカビはモンステラ自体に寄生して直接的な害を与えているわけではありません。

黒すす病のイメージ図(モンステラの葉に黒すす病が広がっている)
黒すす病のイメージ図

黒すす病の正体は、カイガラムシやアブラムシといった害虫の排泄物(通称:甘露)を栄養源にして繁殖する「すす病菌」というカビです。

カイガラムシなどの害虫は、モンステラの茎や葉から汁を吸って生活しており、その際に糖分を多く含んだ甘くベタベタした排泄物を排出します。

この甘露が茎の表面に付着し、空気中のすす病菌がそれをエサにして増殖することで、黒いすすのようなコロニーを形成するのです。

この病気が直接的にモンステラを枯らすことは稀ですが、放置は禁物です。

黒いすすが茎や葉の表面を覆い尽くしてしまうと、植物にとって最も重要な生命活動である光合成を妨げます

太陽の光を十分に受けられなくなったモンステラは、エネルギーを作り出せなくなり、徐々に生育が衰えてしまうのです。

もし、茎を触ってみてベタつきを感じるようであれば、それは害虫が出す甘露のサインかもしれません。

葉の裏や付け根、新芽の周りなど、害虫が隠れやすい場所を注意深く観察し、小さな白い粒や茶色い殻のようなもの(カイガラムシ)がいないか確認してみましょう

根腐れの見分け方を画像で確認

モンステラ 根腐れの見分け方を画像で確認
Geminiにて筆者作成

すでに土に植えられているモンステラの茎が黒くなる場合は、「根腐れ」の可能性を疑う必要があります。

根腐れは、文字通り土の中で根が腐ってしまう状態で、その危険なサインは地上部にもはっきりと現れます。

まず、最も基本的なチェックポイントは土の状態です。根腐れを起こした植物は、根が機能不全に陥り、水分を正常に吸収できなくなります。そのため、水やりをしても土がなかなか乾かず、常にジメジメと湿った状態が続きます。

次に、鉢を持ち上げて匂いを嗅いでみましょう。土から生ゴミが腐ったような酸っぱい異臭や、ジメっとしたカビ臭がする場合、土中で腐敗が進行している可能性が非常に高いです

そして、視覚と触覚で確認できる最も分かりやすいサインが、茎の根元の状態です。

土に接している部分が黒く変色し、指で軽く押してみるとハリがなく、ブヨブヨと崩れるように柔らかくなっている場合、すでに根の大部分が腐り、その影響が茎にまで及んでいると考えられます。

以下の表で、健康な状態との違いを視覚的に比較し、ご自身のモンステラの状態を診断してみてください。

項目 健康な状態 根腐れのサイン
土の状態 水やり後、数日で適度に乾く 常に湿っている、表面が乾かない
匂い 健康的な土の匂い 酸っぱい腐敗臭やカビ臭
茎の根元 硬く、しっかりとしたハリがある 黒っぽく変色し、ブヨブヨと柔らかい
根の色(鉢から抜いた場合) 白色、クリーム色で弾力がある 黒色、茶色でドロドロ、簡単にちぎれる
全体の様子 葉にハリがあり、新芽も出る 葉が黄色く変色、しおれる、成長が止まる

これらの兆候が一つでも見られたら、放置すると手遅れになる可能性があります。早急な対処が必要です。

なお、以下の記事では、実際の根腐れの画像などを掲載し紹介していますのでぜひご覧ください。

根腐れは水挿しで復活できる?

モンステラ 根腐れは水挿しで復活できる?
Geminiにて筆者作成

土の中で根腐れを起こしてしまったモンステラを、一度リセットするために「水挿し」で復活させることは、有効な手段の一つです。

しかし、これはあくまで緊急的な外科手術のようなものであり、成功させるためにはいくつかの重要なポイントと手順を正確に守る必要があります。

まず、最も重要な大前提として、腐敗した部分を徹底的に、そして完全に取り除くことが求められます。手順は以下の通りです。

根腐れ時の復活手順

  1. 株の取り出しと洗浄
    モンステラを鉢からそっと抜き、根鉢を崩しながら根を傷つけないように優しく土を洗い流します。ぬるま湯を使うと土が落ちやすくなります。
  2. 腐敗部分の切除
    黒や茶色に変色してブヨブヨになった根、ドロドロに溶けている根を、アルコールで消毒した清潔なハサミで全て切り落とします。ここで躊躇し少しでも腐った部分を残してしまうと、それが感染源となり清潔な水中でも腐敗が再発・進行してしまいます。思い切って、健康な白色やクリーム色の根だけを残すことが成功の鍵となります。
  3. 水挿しの準備と管理
    処置が終わったら、清潔なガラス瓶などの容器に新鮮な水を入れ、茎の根元が浸かるように挿します。この際、植物活力剤である「メネデール」を規定量加えると、発根が促進され、成功率が高まります。
水挿し管理中の注意点
  • 水の交換:
    水は雑菌の温床になりやすいため、夏場は毎日、冬場でも2〜3日に一度は必ず全量を交換してください。
  • 容器の洗浄:
    水換えの際には、容器の内側のぬめりもきれいに洗い流しましょう。
  • 置き場所:
    直射日光を避け、明るい日陰で管理します。水温が上がりすぎないように注意が必要です。

ただし、株全体の弱りが激しい場合や、健康な根がほとんど残せなかった場合は、この方法でも復活が難しいことがある点は理解しておく必要があります。

冬に葉が黒くなる対処法とは

モンステラ 冬に葉が黒くなる対処法とは
Geminiにて筆者作成

モンステラは、その美しい葉が魅力ですが、原産地が主にメキシコを含む中央アメリカの熱帯地域であるため、日本の厳しい冬の寒さには非常に弱い性質を持っています。

そのため、冬場に気温が著しく低い環境に置かれると、茎だけでなく葉が黒く変色し、枯れてしまうことがあります。これは「低温障害」と呼ばれる現象で、寒さによって植物の細胞組織がダメージを受けている危険な状態です。

この症状のメカニズムは、低温によって葉の細胞内の水分が凍結・膨張し、細胞壁が物理的に破壊されてしまうことにあります。一度破壊された細胞は元に戻らず、壊死して黒く変色してしまうのです。

このような症状が見られた場合の対処法は、何よりもまずモンステラを安全な場所へ避難させることです。

理想的な冬の置き場所

日中は日当たりの良いリビングなど、人間が快適に過ごせる暖かい場所へ移動させましょう。植物の生育には15℃以上が望ましいですが、最低でも夜間に10℃以上を保てる場所が理想的です。

特に注意すべき「窓際」

冬場の窓際は、日中は暖かくても、夜間になると外の冷気が窓ガラスを通して容赦なく伝わり、室温が急激に低下します。この温度差が植物にとって大きなストレスとなります。

夜になったら部屋の中央に移動させるか、窓と鉢の間に厚手のカーテンや段ボールを一枚挟むといった簡単な工夫で、冷気から守ってあげることが非常に有効です

また、冬場はモンステラの成長が緩やかになる「休眠期」に入るため、水分の吸収量も減少します。

この時期に夏場と同じペースで水やりを続けると、根腐れの原因にもなります。

水やりの頻度も控えめにし、土の表面が乾いてから数日経ってから与えるなど、乾燥気味に管理することも冬越しを成功させる大切なポイントです。

暖房の温風が直接当たると葉が極端に乾燥してしまうため、その点も注意しましょう。

モンステラが茎伏せで黒くなる時の復活法

モンステラが茎伏せで黒くなる時の復活法
Geminiにて筆者作成
  • 変色した茶色茎は切るべき?
  • 枯れた茎は復活できるのか?
  • 発根促進にはメネデールが有効
  • 茎伏せはどこに置くべき?
  • まとめ:モンステラの茎伏せが黒くなる時の復活法

茎伏せが黒くなってしまっても、すぐにあきらめてしまう必要はありません。

モンステラは非常に生命力が強い植物であり、適切な対処を迅速に行えば、復活させられる可能性は十分にあります。

ここからは、具体的な復活の手順と、その後の管理を成功させるための重要なコツについて、一歩ずつ詳しく解説していきます。

変色した茶色茎は切るべき?

モンステラ 変色した茶色茎は切るべき?
Geminiにて筆者作成

結論から明確に言うと、一度黒や茶色に変色してしまった部分は、残念ながら元には戻らないため、速やかに切り取ることを強くお勧めします

腐敗した部分はすでに植物の細胞が死んでおり、そのまま放置しておくと、まるで病巣のように健康な部分にまで腐りが広がってしまう危険性があるからです。

また、枯れた部分を維持するためにも植物は微力ながらエネルギーを消費してしまいます。これを取り除くことで、残った健康な部分へエネルギーを集中させ、回復と新しい成長を促すというメリットもあります。

正しい切除の手順

  • 道具の準備と消毒
    まず、切れ味の良いハサミやカッターナイフを用意します。病原菌の感染を防ぐため、使用前に必ずライターの火で炙るか、アルコールを含ませたティッシュなどで刃先を丁寧に消毒してください。
  • 切る位置の見極め
    変色している部分と、健康な緑色の部分の境界線をよく観察します。そして、その境界線よりも5mm〜1cmほど健康な緑色の部分側に入った位置で切り戻します。こうすることで、目に見えない範囲で進行しているかもしれない腐敗組織を確実に除去し、再発のリスクを大幅に減らすことができます。
  • 切り口の確認
    カットした後、切り口がきれいな緑色であることを確認してください。もし中心部に茶色や黒い部分が残っているようであれば、その部分がなくなるまで、もう一度少し切り詰める必要があります。

作業が完了したら、切り口は自然に乾燥させるのが基本です。風通しの良い場所に置いておけば、数時間で薄い膜が張り、保護されます。

枯れた茎は復活できるのか?

モンステラ 枯れた茎は復活できるのか?
Geminiにて筆者作成

「この枯れた茎はもうダメだろうか…」と落胆する気持ちはよく分かりますが、復活が可能かどうかは、その「枯れ方」の状態によって大きく異なります。

復活が難しいケース

茎全体が乾燥して完全にカラカラになっていたり、指で触ると中がスカスカになっていたりする場合、残念ながらその部分からの復活は難しいでしょう。

また、全体がブヨブヨと柔らかく腐敗が進んでいる場合も同様です。これらの状態は、植物の細胞が完全に死滅してしまっていることを示しています。

復活の可能性があるケース

一方で、茎の一部にでも緑色が残り、しっかりとした硬さが保たれていれば、まだ望みはあります。そして、モンステラの復活において最も重要な鍵を握るのが「成長点」の存在です。

成長点とは、新しい芽や根を生み出すための細胞が集中している部分で、主に葉の付け根や、茎にある少し膨らんだ「節」の部分に存在します。

この成長点さえ無事であれば、たとえ周囲が多少傷んでいても、そこから力強く新しい芽を吹き出す可能性が十分にあります。

成長点のイメージ図

変色した部分を前述の方法で丁寧に取り除いた後、残った健康な茎を適切な環境で管理し、辛抱強く様子を見てください。ただし、この回復期間中は過保護になりすぎないことも大切です。

特に水の与えすぎは、弱った茎にとどめを刺すことになりかねません。土や水苔の表面がしっかり乾くのを待ってから水やりをするなど、慎重な管理を心がけましょう。

モンステラの強い生命力を信じて、焦らず待つことが肝心です。

発根促進にはメネデールが有効

モンステラ 発根促進にはメネデールが有効
Geminiにて筆者作成

弱ってしまった茎からの発根を力強くサポートし、復活の成功率を格段に高めるために、植物活力剤である「メネデール」の使用が非常に効果的です。

ここで改めて強調したいのは、メネデールは窒素・リン酸・カリウムといった養分を補給する「肥料」とは全く異なるという点です

人間で言えば、栄養満点の食事(肥料)ではなく、体力を回復させるための点滴や栄養ドリンク(活力剤)のような存在です。

弱った植物に濃い肥料を与えると、かえって根を傷め、状態を悪化させてしまう「肥料焼け」という現象を引き起こすことがあります。

しかし、メネデールは植物の生育に不可欠な二価鉄イオン(Fe++)を主成分としており、光合成を助けたり、新しい根の発生を細胞レベルで促したりする働きがあるため、デリケートな状態の株にも安心して使用できます。

活力剤と肥料の違い

  • 活力剤(メネデールなど):
    植物が本来持つ生命力を引き出す役割。発根促進、植え付け後の回復、弱った株の元気回復などに使用する。
  • 肥料:
    植物の成長に必要な栄養素(窒素・リン酸・カリウムなど)を補給する役割。主に成長期に使用し、弱っている時の使用は避ける。

メネデールの具体的な使い方

使い方は非常に簡単で、誰でもすぐに実践できます。

  • 浸け置き処理
    製品に記載されている規定の倍率(通常は100倍程度)に水で薄めたメネデール溶液を作ります。そして、腐敗部分の処置を終えた茎の切り口を、この溶液に数時間(2〜3時間程度)浸しておきます。これにより、成分が効率的に吸収されます。
  • 水やりでの使用
    茎伏せを水苔や土に置いた後の水やりを、この希釈液で行うのも良い方法です。特に最初の1〜2週間は、水やりのたびに使用すると効果的です。

これにより、茎に余計な負担をかけることなく、新しい根の発生を優しく、しかし強力に促すことができます。

茎伏せはどこに置くべき?

モンステラ 茎伏せはどこに置くべき?
Geminiにて筆者作成

茎伏せを管理する場所の選定は、その後の成功率を大きく左右する、極めて重要なポイントです。

どんなに丁寧に処置をしても、環境が悪ければ全てが台無しになってしまう可能性すらあります。

絶対に避けるべき場所

まず、絶対に避けたいのが「直射日光が当たる場所」です。まだ根が十分に張っていない茎は、水分を効率よく吸収することができません。

そのような状態で強い日差しに当たると、葉からの水分の蒸散に給水が追いつかず、葉焼けや急激な乾燥を引き起こします。

これは、人間で言えば脱水症状のようなもので、まだ体力の無い茎にとっては致命的なダメージとなり得ます。

同様に、西日が強く差し込む窓辺も避けましょう

最適な環境とは

最も適しているのは、レースのカーテン越しに柔らかい光が差し込むような「明るい日陰」です。

具体的には、人間が日中に電気をつけなくても、快適に本を読める程度の明るさがあれば十分です。北向きの窓辺や、部屋の少し奥まった場所などが候補になります。

「風通し」の重要性

そして、光の条件と同じくらい大切なのが「風通し」です。

クローゼットの中や部屋の隅など、空気が滞留する場所に置くと、鉢周辺の湿度が高まり、水苔や土が常に湿った状態になります。

このような過湿状態は、前述の通り腐敗の最大の原因となるため、適度に空気が動く場所に置くことを常に心がけてください。

他の植物と密集させず、少し間隔をあけて置くだけでも空気の流れは改善されます。

温度管理

最後に温度です。モンステラが最も活発に成長する生育適温は、20℃から25℃程度です。この温度帯を保つことで、発根や新芽の展開がスムーズに進みます。

冬場はリビングなど暖かい部屋で、夏場はエアコンが効いた涼しい部屋で管理するなど、季節に応じた配慮が成功へと繋がります。

まとめ:モンステラの茎伏せが黒くなる時の復活法

この記事では、モンステラの茎伏せが黒くなる原因と、その具体的な復活方法について詳しく解説しました。

トラブルに見舞われても、原因を冷静に特定し、一つ一つ丁寧に対処すれば、大切なモンステラを再び元気に育てることができます。

最後に、この記事で解説した重要なポイントを改めて箇条書きでまとめます。

  • 茎が黒くなる最大の原因は水分過多による腐敗
  • 水やりは土や水苔の表面が乾いてからが鉄則
  • 風通しの良い場所で管理することが腐敗防止の最も有効な鍵
  • 茎のベタつきと黒いすすは害虫が原因の黒すす病のサイン
  • 土が常に湿り異臭がしたら根腐れの可能性を疑う
  • 根腐れの見分けは茎の根元のブヨブヨ感で最終判断
  • 根腐れした株は腐った根を全て切り取り水挿しで復活を目指せる
  • 冬場の葉や茎の黒変は低温障害の可能性が高いのですぐに暖かい場所へ移動
  • 黒く変色してしまった部分は元に戻らないため健康な部分まで切り取る
  • 茎の節にある「成長点」さえ残っていれば枯れた茎も復活の可能性がある
  • 弱った株の回復には肥料ではなく活力剤のメネデールが有効
  • 置き場所は直射日光を避けた風通しの良い「明るい日陰」が最適
  • 茎伏せを成功させるには20℃〜25℃程度の適切な温度管理も大切
  • 作業に使うハサミや容器は必ず消毒し清潔を保つ
  • 茎をカットした後は切り口を数時間乾燥させることで雑菌の侵入を防ぐ
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

目次