お部屋に一つあるだけで、南国の雰囲気を演出してくれるインテリアグリーンとして人気のモンステラ。その特徴的な葉は、見る人の心を癒してくれます。
農林水産省「花きの現状について」によると、観葉植物を含む鉢もの類の国内出荷額は年間数百億円規模にのぼり、沢山の人がモンステラをはじめとする観葉植物のある暮らしをするようになってきています。
そんなモンステラですが、「剪定で切り取った葉っぱを捨てるのがどうしてももったいない」「花瓶に挿しておくだけで簡単に増やせたら素敵なのに…」と考えたことはないでしょうか。また、モンステラの水差しは葉だけで可能なのか、それとも葉っぱの水差しだけでは失敗し、後悔することになるのか、疑問に思う方もきっと多いはずです。
くわえて、水差しで節なしの茎だけを使っても良いのか、成功させるためには切る場所はどこが適切なのか、そして根が出るまでの期間は一体どれくらいかかるのかも気になるところです。
特に、日照不足などで一本だけひょろっと伸びてしまった株を元気に仕立て直したり、もっと葉を増やしたりする方法としても、水差しは注目されています。
この記事では、「モンステラは水差しで発根する?」という基本的な疑問から、成功の鍵を握る「節はどこにあるのか」という重要なポイント、さらには水差しはどこに置くべきか、寒い冬でも挑戦できるのか、そしてメネデールのような活力剤は必要なのか、といった具体的な育て方のコツまで、あらゆる角度から詳しく解説していきます。
この記事を通じて、あなたのモンステラに関する疑問がすっきりと解決され、グリーンライフがさらに豊かなものになるはずです。
- モンステラの水差しが葉だけで成功しない本当の理由
- 発根に不可欠な「節」の見つけ方と正しい切る場所
- 水差しを成功させるための最適な環境と管理方法
- 発根後の植え替えや水耕栽培への移行手順
モンステラの水差しは葉だけで発根する?基礎知識

- 葉っぱを水差しするとモンステラは増やせるか
- モンステラは水差しで発根する?
- 発根に重要なモンステラの節はどこ?
- 水差しは「節なし」「茎だけ」ではNG!切る場所はどこ?
- 水差しで根が出るまでの期間はどのくらい?
葉っぱを水差しするとモンステラは増やせるか

結論から言うと、モンステラの葉っぱだけを水差しにしても、残念ながらそこから根や新しい芽が出てきて、新しい株として育つことは極めて難しいです。
葉と、葉につながる緑色の軸である「葉柄(ようへい)」だけをカットして水に挿しておくと、切り花のように一時的に水分を吸収し、数週間は生き生きとした姿を保つかもしれません。
しかし、それはあくまで延命しているに過ぎず、植物として成長することはありません。
その根本的な理由は、植物が細胞分裂を行い、新しい器官(根や芽)を形成するための重要な組織である「成長点」が、葉や葉柄には存在しないからです。
モンステラが新しい生命活動を開始するためには、必ず「節(ふし)」と呼ばれる、茎にある特殊な部分が必要不可欠となります。
植物には種類によって増やし方が異なります。例えば多肉植物の多くは、葉一枚からでも新しい株(子株)を生み出す「葉挿し」が可能です。しかし、モンステラはこのタイプには当てはまりません。モンステラを水差しで増やしたい場合は、葉だけでなく、必ず節を含んだ茎の一部をセットでカットする必要があると、まず初めに理解しておくことが大切です。
したがって、剪定した美しい葉をすぐに処分するのが惜しい場合は、切り花としてグラスに飾ってインテリアとして楽しむのが良いでしょう。
しかし、「増やす」ことを目的とするならば、葉だけの水差しは成功しないと覚えておいてください。
モンステラは水差しで発根する?

前述の通り、葉だけでは増やせませんが、正しい部位を選んで行えばモンステラは水差しで非常に簡単に発根させることが可能です。
これはモンステラが本来持っている強い生命力のおかげであり、初心者の方でも気軽に挑戦できる増やし方の一つです。
土を使わないため、キッチンカウンターや書斎のデスクの上など、土汚れを避けたい場所でも清潔に楽しむことができます。
水差しのメリット・デメリット
モンステラの水差しには多くのメリットがありますが、注意すべき点もいくつか存在します。挑戦する前に両方を理解しておくことで、失敗のリスクを減らすことができます。
| メリット | デメリット | 
|---|---|
| 手軽に始められる 日々の観察をより楽しめる 室内で衛生的に管理できる 剪定した枝を有効活用できる 発根すれば水耕栽培・鉢上げどちらにも移行できる | マメに水の交換をする必要がある 発根しない可能性がある 栄養が不足しがちになる | 
※詳細
メリット
- 土の準備や配合が不要で、容器と水さえあればすぐに始められます。
- 透明なガラス容器を使えば、白い根が少しずつ伸びていく様子を日々観察でき、愛着が湧きます。
- 土を使わないため、コバエなどの害虫が発生する心配がほとんどなく、室内で衛生的に管理できます。
- 剪定で切り落とした枝を有効活用できるため、コストをかけずに株を増やせます。
- 発根後は、そのまま水耕栽培に移行することも、土に植え替えることもスムーズに行えます。
デメリット
- 水の交換を怠ると、水中に雑菌が繁殖し、切り口が腐る原因になります。特に夏場は注意が必要です。
- 挿し穂の健康状態や鮮度、管理環境によっては、なかなか発根しない、あるいは途中で枯れてしまうケースもあります。
- 長期間水だけで育てると栄養が不足しがちです。大きく成長させるには液体肥料などが必要になります。
このように、いくつかの注意点はあるものの、それを上回る手軽さと楽しさがモンステラの水差しにはあります。
剪定で出た枝を無駄にせず、新しい命を育てる楽しさを味わうために、ぜひ試していただきたい方法です。
発根に重要なモンステラの節はどこ?

モンステラの水差しを成功へと導く最も重要なキーワード、それが「節(ふし)」です。
この節にこそ、新しい根を生み出し、新しい芽を伸ばすための生命活動の起点となる「成長点」が隠されています。
そのため、挿し穂を作る際には、この節がどこにあるのかを正確に見極めることが絶対条件となります。
節は、モンステラの茎をじっくりと観察することで見つけられます。

- 葉柄の付け根:
 葉と茎をつないでいる葉柄が、茎から分岐している部分のすぐ近くに節があります。
- 横線や輪のような模様:
 茎の表面をよく見ると、少し色が違っていたり、わずかに盛り上がっていたりするリング状の線が見られます。これが節の目印です。
- 古い葉の跡:
 成長の過程で古い葉が落ちた跡が、少し硬くこぶのようになっていることがあります。これも節の一種です。
- 気根の発生場所:
 茎から伸びる茶色く硬い根「気根(きこん)」は、必ず節から生えてきます。気根があれば、そこが確実に節であると判断できます。
特に、太くしっかりとした気根が出ている節は、株の中でも特に生命力が強く、栄養を蓄えている証拠です。
このような節を選んで水差しにすると、発根までの期間が短くなる傾向があり、成功率も格段に上がります。
注意点として、葉と茎をつなぐ緑色のなめらかな軸である「葉柄」の部分には節は存在しません。茎と葉柄を混同しないように気をつけましょう。
見分けるのが難しいと感じた場合は、気根が生えている部分を目印にするのが最も確実な方法です。
この節を必ず含めて挿し穂をカットすることが、発根への第一歩であり、最も重要な工程となります。
水差しは「節なし」「茎だけ」ではNG!切る場所はどこ?

前述の通り、モンステラの水差しでは「節」の存在が不可欠です。
この大原則を無視して、節を含まないツルツルとした茎の中間部分だけ、あるいは葉柄だけの部分をカットして水に挿しても、発根することは絶対にありません。
切る場所をほんの数センチ間違えるだけで、いくら愛情を込めて管理しても、ただ腐敗していくだけの結果に終わってしまいます。
正しい切る場所とカットのコツ
水差し用の「挿し穂(さしほ)」を作る際は、まずどの節から発根させたいかを決めます。気根が出ている元気な節を選ぶのがベストです。
そして、その選んだ節から1~2cmほど下の位置をカットするのが理想的です。
節のギリギリで切るのではなく、少し下に余裕を持たせることで、万が一切り口からわずかに傷みが進行しても、重要な節本体へのダメージを防ぐことができます。
もし太い気根が生えている節を使う場合は、気根のすぐ下でカットしても問題ありません。
気根自体も水分を吸収する能力があるため、水にしっかりと浸けておくことで、発根がよりスムーズに進む傾向があります。
- 道具選び:
 使用するハサミやカッターは、事前にアルコールで消毒するなどして、清潔な状態にしておきましょう。不潔な道具は、切り口から雑菌を侵入させ、腐敗の直接的な原因となります。
- 切れ味:
 切れ味の悪いハサミで無理に切ると、茎の細胞(道管や師管)を押し潰してしまい、水の吸収を妨げる原因になります。できるだけ切れ味の良い園芸用のハサミを使い、スパッと一回で切断することが望ましいです。
- 葉の枚数:
 カットする挿し穂には、光合成をさせて発根のためのエネルギーを作り出せるよう、健康な葉を1〜2枚つけておくのが基本です。ただし、葉が大きすぎたり、枚数が多すぎたりすると、葉からの水分蒸発(蒸散)が激しくなり、水の吸収が追いつかずに挿し穂全体が弱ってしまうことがあります。その場合は、葉を半分ほどの大きさにカットして、蒸散の量を調整してあげると良いでしょう。
これらのポイントを押さえて丁寧に挿し穂を準備することが、水差し成功への確率を大きく高めます。
水差しで根が出るまでの期間はどのくらい?

モンステラの水差しを開始してから、実際に新しい根が確認できるまでの期間は、管理する季節や挿し穂自体のコンディションによって大きく変動しますが、一般的には数週間から1ヶ月程度が目安となります。
最もスムーズに発根が進むのは、モンステラの成長が最も活発になる5月下旬から9月頃です。
この時期は気温が20℃~25℃程度で安定し、植物の生命活動が活発なため、条件が良ければ早くて1週間から2週間ほどで、気根の先端や節の周りから、白く瑞々しい新しい根が伸びてくるのが確認できます。
特に、親株からカットしたばかりの新鮮で、太くしっかりとした健康な挿し穂であれば、その分早く発根する傾向が強いです。
| 季節・条件 | 発根までの期間(目安) | ポイント | 
|---|---|---|
| 成長期(5月~9月)・健康な挿し穂 | 1週間~2週間 | 最も発根しやすい理想的な条件。 | 
| 成長期(5月~9月)・少し弱った挿し穂 | 3週間~1ヶ月 | 鮮度が落ちていると少し時間がかかる。 | 
| 休眠期(10月~4月)・室内管理 | 1ヶ月~2ヶ月以上 | 温度管理が重要。発根スピードは非常に遅い。 | 
一方で、気温が徐々に下がる秋以降や冬場に水差しに挑戦する場合、またフリマサイトなどで購入し、カットしてから時間が経過して鮮度が落ちた挿し穂の場合は、発根までに1ヶ月以上、時には2ヶ月以上かかることも珍しくありません。
大切なのは、焦らずに適切な環境で管理を続け、気長に待つことです。
毎日様子を観察し、水が濁らないように定期的に交換していれば、やがて白い根が顔を出すでしょう。
モンステラの水差しは葉だけで発根する?正しい育て方

- モンステラの水差しはどこに置くべき?
- モンステラの水差しは冬でもできるのか
- 水差しにメネデールを使うと発根しやすい?
- 水差しでモンステラの葉を増やす方法
- 一本だけのモンステラを水差しで再生する
- まとめ:モンステラの水差しは葉だけでは難しい
モンステラの水差しはどこに置くべき?

水差しにしたモンステラの置き場所は、発根が成功するかどうかを左右する非常に重要な要素です。
最適な環境を整えてあげることで、根の成長を力強くサポートすることができます。
結論として、最も適しているのは「直射日光が当たらない、風通しの良い明るい日陰」です。
具体的には、レースのカーテン越しに柔らかな光が差し込む窓辺などが理想的な場所と言えます。
置き場所チェックリスト
- 光の強さ:
 強い直射日光は絶対にNGです。葉が日焼けして茶色く変色するだけでなく、ガラス容器の中の水温が急激に上昇してしまいます。お湯のようになった水では、挿し穂が茹で上がった状態になり、確実に弱って腐る原因となります。
- 明るさ:
 光が全く入らない暗すぎる場所も避けましょう。モンステラは葉で光合成を行い、発根に必要なエネルギーを作り出します。適度な明るさがなければ、生命活動が停滞し、いつまで経っても根が出てきません。
- 風通し:
 空気がよどんでいる場所では、水が腐敗しやすくなります。穏やかな空気の流れがある場所に置くことで、水の劣化を防ぎ、切り口を健康に保つことができます。
特に注意したいのが、容器自体への直射日光です。
たとえ葉に直接光が当たっていなくても、容器に日光が当たると水温が上がり、藻が発生しやすくなります。
藻が発生すると水中の酸素が奪われ、水質が悪化するため、容器も日陰になるように配置してください。
これらの条件を満たす場所に置くことが、健康な発根を促す鍵となります。
モンステラの水差しは冬でもできるのか

モンステラの水差しは、気温が低くなる冬の期間でも不可能ではありません。
しかし、成長期である春夏に比べて、成功させるためにはいくつかの重要な注意点があり、難易度は上がります。
冬はモンステラの「休眠期」にあたり、植物全体の生命活動が鈍くなるため、発根までのスピードはかなり遅くなることをあらかじめ覚悟しておく必要があります。
最も重要な管理ポイントは「温度」です。
室内の人が常に過ごす暖かいリビングなど、最低でも15℃以上を安定して保てる場所に置いてください。
日中は日差しで暖かい窓際も、夜間になると外気の影響で急激に冷え込み、容器の水温が極端に下がってしまうことがあります。
冷たい水はモンステラの体力を著しく奪い、発根する力をなくしてしまうため、夜間は部屋の中央や、冷え込みの少ない場所に移動させるなどの工夫が求められます。
- 水温管理:
 水道から出したばかりの冷たい水はNG。必ず室温にしばらく置いて慣らした水を使うようにしましょう。
- 水替え頻度:
 夏場ほど水は腐りにくいですが、清潔を保つために週に1〜2回は交換するのが望ましいです。
- 日照時間:
 冬は日照時間が短くなるため、日中はできるだけ明るい場所に置いて、貴重な光を最大限に活用させてあげましょう。
時間はかかりますが、これらの温度管理を徹底することで、冬でも発根させることは可能です。
ただし、成功率が下がること、そして親株から挿し穂を切り取ること自体が株への負担になることを考えると、特別な理由がなければ、水差しは春の訪れを待ってから行うのが最も安全で確実な方法と言えるでしょう。
水差しにメネデールを使うと発根しやすい?

「メネデール」に代表される発根促進剤(植物活力素)は、モンステラの水差しにおいて必須のアイテムではありません。
しかし、補助的に使用することで、発根までの期間を短縮したり、成功率を高めたりする効果が期待できます。
メネデールは肥料とは異なり、植物の活力を引き出すことを目的とした製品です。
主成分として植物が吸収しやすい形の「二価鉄イオン」を含んでおり、これが光合成を活発にし、植物ホルモンの働きを助けることで、根の発生を促進する働きがあるとされています。
発根促進剤が特に有効なケース
- 挿し穂の元気が少しない、葉の色が薄い場合
- 適切な環境で管理しているのに、なかなか発根の兆候が見られない時
- 発根の難易度が上がる冬場の水差しに挑戦する時
- フリマサイトで購入するなど、鮮度に少し不安がある挿し穂を使う場合
使用する際は、製品に記載されている規定の倍率(メネデールの場合、一般的には100倍程度)に水で正確に薄めて使用します。
水替えのたびに、この希釈液を新しく作って入れ替えることで、継続的に挿し穂に活力を与えることができます。
ただし、前述の通り、親株からカットしたばかりの新鮮で健康な挿し穂であれば、発根促進剤の助けを借りなくても、水だけで十分に発根することがほとんどです。
まずは植物本来の力を信じて、活力剤なしで試してみて、発根の様子を見ながら必要に応じて使用を検討するというのが、賢明な使い方と言えるでしょう。
水差しでモンステラの葉を増やす方法

水差しで見事に白い根が伸びてきたモンステラ。その後の育て方によって、さらに葉を増やし、一つの独立した立派な株へと成長させることができます。
ここからの選択肢は主に二つ、「①土栽培に植え替える」か、「②水耕栽培(ハイドロカルチャー)で育てる」かです。
それぞれの特徴を理解し、ライフスタイルに合った方法を選びましょう。
①土への植え替え
白い根が5~10cmほどの長さに伸び、複数本確認できるようになったら、土に植え替える絶好のタイミングです。
根が短すぎると土の中でうまく水分を吸収できず、長すぎると植え替え時に折れやすくなるため、このタイミングを見計らうことが大切です。
- 準備:
 水はけの良い「観葉植物用の培養土」と、現在の容器より一回り大きな鉢(鉢底穴のあるもの)、鉢底石を用意します。
- 植え付け:
 鉢底に鉢底石を敷き、土を少し入れます。そこにモンステラの根を傷つけないように優しく広げながら配置し、隙間に土を足していきます。
- 水やり:
 植え付け後は、鉢底から水が流れ出るまでたっぷりと水を与えます。
水の中で育った「水根」は、乾燥した土の中の環境にすぐには適応できません。この移行期間が最も失敗しやすいポイントです。植え替え後1〜2週間は、土の表面が乾ききる前に水を与えるなど、少し多湿気味に管理することで、根が土に馴染む「土根」へとスムーズに変化するのを助けることができます。
②水耕栽培(ハイドロカルチャー)の継続
そのまま水耕栽培(ハイドロカルチャー)で育て続けることも可能です。
土を使わないため、虫の心配がなく清潔で、根の様子が見えるためインテリア性も高いのが魅力です。
- 根腐れ防止剤:
 管理を楽にするために、容器の底に「ゼオライト」や「ミリオンA」といった根腐れ防止剤を入れるのがオススメです。これらは水を浄化し、根腐れの原因となる雑菌の繁殖を抑えてくれます。
- 液体肥料:
 水だけでは成長に必要な栄養分が不足してしまいます。新しい葉を元気に展開させるためには、2週間に1度程度、水耕栽培用の液体肥料を規定の倍率に薄めて与えましょう。
- 藻の対策:
 明るい場所に置くと容器の内側に緑色の藻が発生することがあります。見た目が悪いだけでなく水質を悪化させるため、定期的に容器を洗い、遮光性のある容器を使うなどの対策が有効です。
どちらの方法を選ぶかで、その後の管理や成長の仕方が変わってきます。
それぞれのメリット・デメリットを比較検討し、楽しみながら育てていきましょう。
一本だけのモンステラを水差しで再生する

モンステラを室内で育てていると、日照不足などの原因で、茎が間延びして一本だけひょろひょろと上に伸びてしまい、葉と葉の間隔が広がり、不格好な姿になってしまうことがあります。
このような「徒長(とちょう)」した株の見た目を整え、さらに株を増やしてボリュームアップさせる「仕立て直し」にも、水差しは非常に有効な手段となります。
この方法は、見た目が悪くなったモンステラを諦めるのではなく、その生命力を活かして美しく再生させるテクニックです。
- カットする:
 まず、伸びすぎた茎を、仕立て直したい好みの高さで思い切ってカットします。このとき最も重要なのは、カットする茎と、親株として残す茎の両方に、必ず「節」がいくつか含まれるようにすることです。
- 挿し穂の準備:
 カットした上部(専門的にはトップカットと呼びます)は、葉が1〜2枚ついた絶好の挿し穂になります。これをこれまで説明してきた手順で水差しにし、発根させます。
- 親株の管理:
 一方、鉢に残った親株(ボトムカット)も、そのまま育て続けます。水やりなどの管理はこれまで通り行ってください。
- 再生と成長:
 しばらくすると、水差しにしたトップカットからは新しい根が伸び始め、新しい株として独立させる準備が整います。同時に、親株として残った下部の茎からも、残された節の成長点が活性化し、新たな芽が横から伸びてきます。
この仕立て直しを行うことで、一本のひょろ長かったモンステラが、バランスの取れた元気な二つの株(あるいはカットする場所によってはそれ以上)に生まれ変わります。
徒長してしまったモンステラも、見方を変えれば絶好の増殖チャンスです。見た目が悪くなったと嘆く前に、この再生方法をぜひ試してみてください。
まとめ:モンステラの水差しは葉だけでは難しい
- モンステラの水差しは葉と葉柄だけでは発根しない
- 新しい株を育てるには必ず「節」が必要になる
- 節は茎にある成長点で新しい根や芽が出る部分
- 葉柄の付け根付近にある横線や盛り上がりが節の目印
- 気根が出ている節は特に生命力が旺盛でおすすめ
- 水差し用の挿し穂は節を含んだ状態で茎をカットする
- 切る場所は節の1〜2cm下が理想的
- 道具は清潔で切れ味の良いハサミを使う
- 最適な時期は成長期の5月下旬から9月
- 冬でも暖かい室内であれば水差しは可能だが時間はかかる
- 置き場所は直射日光を避けた明るい日陰が良い
- 水温が上がりすぎないように注意が必要
- 根が出るまでの目安は数週間から1ヶ月程度
- 発根促進剤は必須ではないが成功率を高める助けになる
- 発根後は土に植え替えるか水耕栽培で育てられる
- 徒長した一本だけの株の仕立て直しにも水差しは有効
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