サンスベリアの空気清浄はどれくらい効果がある?NASAの研究と真実

「NASAが認めた空気清浄効果 ~サンスベリアはどれくらい部屋を綺麗にする?~」と書かれた、サンスベリアの空気清浄はどれくらい効果があるのかを解説する記事のアイキャッチ画像。

こんにちは!「観葉植物の育て方ナビ」運営者のmomoです。

お部屋にグリーンを取り入れようと思ったとき、サンスベリアの空気清浄効果ってどれくらいあるのか気になったことはありませんか?

インターネットや雑誌で「本当に空気が綺麗になるの?効果は嘘じゃないの?」と疑問に思う方もいるかもしれませんね。

実は、NASAの実験でもサンスベリアの空気清浄の能力や効果が証明されているんですよ。

この記事では、「サンセベリアとサンスベリアの違い」といった基本的なことから、空気清浄する植物で第1位は何か、パキラの空気清浄能力との違い、そしてサンスベリアは夜も酸素を放出するのかといった疑問まで詳しく解説していきますね。

また、サンスベリアの中で空気清浄効果がある種類や、観葉植物としてのサンスベリアの育て方など、知っておきたいポイントもたっぷりお届けします。

読み終える頃には、あなたのお部屋にぴったりの取り入れ方が見つかるかなと思います。

この記事でわかること
  • NASAの研究で判明したサンスベリアの空気清浄の仕組み
  • 本当に効果を実感するために必要なおすすめの数とサイズ
  • パキラなど他の観葉植物との違いや夜間の特殊な光合成
  • 虫を防いで空気を綺麗に保つための正しい育て方とお手入れ
サンスベリアの空気清浄効果は本当?NASAの研究でわかった事実と正しい付き合い方
目次

サンスベリアの空気清浄の効果はどれくらい?NASAの研究で判明した事実

サンスベリアがお部屋の空気を綺麗にしてくれるってよく聞きますが、その本当のところをまずはひも解いていきましょう。

ここでは、気になる効果の真相や、科学的なメカニズム、そして他の植物との比較について、分かりやすくじっくりとお話ししますね。

サンセベリアとサンスベリアの違い

お店で植物を探しているとき、少し違う名前で見かけて「あれ?別の種類なのかな?」と迷ってしまったことはありませんか?

まずは、この2つの呼び方の疑問からスッキリさせておきましょう!

名前の由来と表記の揺れについて

お店のポップや園芸雑誌を見ていると、「サンセベリア」と書かれていたり「サンスベリア」と書かれていたりして、別々の種類の植物なのかな?と戸惑ったことはありませんか?

実は、これらは全く同じ植物を指しているんです。

この名前は、学名である「Sansevieria」から来ています。もともとは、18世紀のイタリアの「サンセヴェーロ(Sansevero)公爵」という植物学をパトロンとして支援していた貴族の名前にちなんで名付けられたと言われているんですよ(※諸説あります)。

日本での呼ばれ方と流通事情

日本に入ってきた際、この「Sansevieria」というアルファベットの綴りをカタカナでどう発音し、どう表記するかの解釈の違いから、2つの呼び方が定着してしまいました。

英語の発音に少し近づけると「サンセベリア」となり、ローマ字読みに近い形で親しまれたのが「サンスベリア」というわけですね。

現在では、一般的なお花屋さんやホームセンターなどでは「サンスベリア」と表記されることが比較的多いかなと思います。

一方で、少し専門的な植物図鑑や、こだわりのある園芸店などでは「サンセベリア」と表記されていることもあります。

どちらで呼んでも間違いではありませんし、効果や育て方に違いは一切ありませんので、ご自身の呼びやすい方で親しんであげてくださいね。

ちなみに、和名では「アツバチトセラン(厚葉千歳蘭)」や、葉の模様が虎の尻尾に見えることから「トラノオ(虎の尾)」とも呼ばれています。

トラノオという名前で覚えている方も多いかもしれませんね。

空気清浄の能力・効果

サンスベリアが「空気を綺麗にする」とはよく聞きますが、具体的にどんな風に働いてくれるのでしょうか?

私たちが普段過ごすお部屋の空気について見直しながら、その優しいサポート力について解説しますね。

シックハウス症候群の原因物質へのアプローチ

私たちが毎日過ごしているお部屋の空気には、実は目に見えない化学物質がたくさん漂っていることがあります。

新築の家や新しい家具、壁紙の接着剤などから揮発する「ホルムアルデヒド」や、塗料や洗剤に含まれる「ベンゼン」「トルエン」といった揮発性有機化合物(VOC)がその代表です。

これらは、頭痛やめまいを引き起こすシックハウス症候群の原因になるとも言われています。

(参考)シックハウス症候群の症状
  • 目に刺激があり、チカチカする。
  • 鼻水、涙、咳が出る。
  • 頭痛、めまい、吐き気がする。
  • 鼻や喉が乾燥したり、刺激や痛みがある。
  • 疲れやすく、眠気がある。
  • 皮膚が乾燥する、赤くなる、痒くなる。

(出典:熊本市HP「シックハウス症候群について」)

サンスベリアは、こうした有害物質を葉の表面にある「気孔」から空気と一緒に吸収し、体内で無害な物質に分解するという素晴らしい能力を持っています。

NASAの研究で判明したサンスベリアの空気清浄能力。シックハウス症候群の原因となるホルムアルデヒドやベンゼンなどの有害物質を分解・無害化します。

空気清浄機とは違う「自然のバイオフィルター」

サンスベリアは空気清浄機ではなくバイオフィルター。即効性はないが換気で取りきれない汚れを24時間かけてゆっくりケアする換気の補助役です。

サンスベリアによる空気の浄化は、機械の空気清浄機のように強力なファンで空気を吸い込み、フィルターで花粉やホコリを物理的にキャッチするものとは仕組みが異なります。

植物による浄化は「バイオフィルトレーション(生物的濾過)」と呼ばれ、電気を使わず、音も立てずに、細胞レベルで有害ガスを静かに処理し続けてくれるのが最大の特徴です。

スクロールできます
除去対象の主な有害物質室内の主な発生源サンスベリアの浄化アプローチ
ホルムアルデヒド壁紙の接着剤、合板、フローリングホルムアルデヒドは、葉の気孔から吸収後、根に移行したのちに根圏(土の中の微生物)と協力して無害化。
ベンゼン合成洗剤、プラスチック製品、塗料葉と根圏が協力して分解
キシレン・トルエンシンナー、マニキュア、一部のスプレー持続的に吸収し、細胞内で無害化

建材から何年もかけて少しずつ出続けるガスに対して、24時間体制で寄り添ってくれる「補助的な生体フィルター」として、お部屋の空気をクリーンに保つ優しいサポートをしてくれる頼もしい存在ですね。

空気清浄効果は嘘じゃない!NASAの実験による裏付け

「植物を置くだけで本当に空気が変わるの?」と、私も最初は少し半信半疑でした。

でも、実はこれ、宇宙の研究からわかったすごい事実がベースになっているんですよ。

宇宙空間での命を繋ぐ「エコプラント研究」

「観葉植物を置くだけで空気が綺麗になるなんて、少し大げさな嘘じゃないの?」と疑ってしまう気持ち、とてもよく分かります。

でも、サンスベリアのこの能力は、あのNASA(アメリカ航空宇宙局)とALCA(全米造園業者協会)の共同研究でもしっかりと確認されている、本当のことなんですよ。

1989年に発表された「NASA Clean Air Study」という先駆的な実験は、将来の宇宙ステーションや月面基地を想定して行われました。

完全に密閉された宇宙船の中では、プラスチックの機材や人間の呼吸から出る有害ガスが逃げ場を失い、飛行士の命に関わります。

そこで、「植物を使って空気を綺麗に循環できないか?」という真剣な目的で研究がスタートしました。

密閉チャンバーでの驚きの結果と現実環境への解釈

実験では、密閉された空間(箱)の中にサンスベリアなどの植物を入れ、高濃度の有害ガスを注入して濃度の変化を測定しました。

その結果、サンスベリアは24時間から48時間という短時間で、ホルムアルデヒド等の濃度を劇的に低下させるという優秀な成績を収めたのです。

ただし、一つだけ注意していただきたい点があります。

この結果はあくまで「完全に密閉された実験室」でのデータだということです。

現実の私たちの家には、窓の隙間や24時間換気システムがあり、常に空気が入れ替わっています。

換気扇のスピードの方が、植物が吸収するスピードより圧倒的に速いため、「数鉢置けば空気清浄機が不要になる!」という過度な期待は少し違ってきます。

それでも、サンスベリアが有害物質を分解する力を持っていることは確かな科学的事実です。

換気で取り切れなかった微量な残留ガスを、継続的にケアしてくれる心強い相棒であることに変わりはありませんよ。

空気清浄効果のある植物で第1位はどの品種か

たくさんの種類がある観葉植物の中で、サンスベリアの実力はどれくらい優秀なのでしょうか?

他の有名な植物と比べたときの、サンスベリアならではの強みをチェックしてみましょう。

「総合力」でトップクラスの成績を誇るサンスベリア

「色々な植物がある中で、結局どの品種が空気清浄効果の第1位なの?」という疑問を持つ方も多いと思います。

実は、NASAの研究をはじめとする様々な実験において、「すべての項目でこの植物が絶対的ナンバーワン!」という単一のランキングをつけるのはとても難しいんです。

なぜなら、植物によって「ホルムアルデヒドを吸収するのが得意」「ベンゼンの除去が得意」といった個性があるからです。

しかし、その中でもサンスベリアは、非常に多種多様な揮発性有機化合物(VOC)の除去テストにおいて、常に上位グループに入る安定した浄化能力を示しました。

《表》24時間の暴露期間中に観葉植物と土壌によって密閉実験室から除去されたホルムアルデヒド

観葉植物名葉の総表面積 [cm²]1株あたりの総除去量 [μg]表面積あたりの除去量 [μg/cm²]
バナナ10001170011.7
サンスベリア・ローレンティー28713129410.9
イングリッシュ・アイビー98596539.8
チャメドレア・セイフリッツィ14205767075.4
フィロデンドロン・オキシカルジウム169684805.0
フィロデンドロン・ドメスティクム232399894.3
オリヅルラン2471103784.2
ゴールデン・ポトス272389863.3
ドラセナ・ジャネットクレイグ15275488803.2
ドラセナ・コンシンネ7581204692.7
スパティフィラム・マウナロア8509161671.9
セローム237386563.6
アグラオネマ・モデツム189443822.3
アロエベラ71315552.2

《表》24時間の暴露期間中に観葉植物によって密閉実験室から除去されたベンゼン

観葉植物名葉の総表面積 [cm²]1株あたりの総除去量 [μg]表面積あたりの除去量 [μg/cm²]
ガーベラ458110765323.5
ポットマム42277693118.2
イングリッシュ・アイビー13361389410.4
サンスベリア・ローレンティー28712871010.0
ドラセナ・ワーネッキー7242391075.4
スパティフィラム・マウナロア7960413925.2
アグラオネマ・シルバークイーン3085145004.7
ドラセナ・コンシンネ7581303244
チャメドレア・セイフリッツィ10325340733.3
ドラセナ・ジャネットクレイグ15275259681.7

(出典:NASA「Interior Landscape Plants for Indoor Air Pollution Abatement」)

上の表からも、サンスベリアは特定の物質だけでなく、幅広い有害物質にまんべんなく対応できるポテンシャルを持った植物と言えます。

他の優秀なエコプラントとの比較

例えば、同じベンゼンやホルムアルデヒドの除去に優れている「イングリッシュアイビー」といった優秀なエコプラントは他にもたくさんあります。

ですが、サンスベリアがそれらの植物と比べて圧倒的に優れているポイントがあります。

それは「とてつもなく丈夫で、初心者でも枯らしにくい」という点です。

どんなに空気清浄能力が高い植物でも、お世話が難しくてすぐに枯らしてしまっては意味がありませんよね。

乾燥に強く、日陰でも耐え抜く強靭な生命力を持つサンスベリアは、忙しい現代人のライフスタイルに最も適した「実用的な第一候補」になる観葉植物だと私は感じています。

パキラの空気清浄能力との違い

サンスベリアと同じくらい人気のある「パキラ」も、お部屋に置きたい定番のグリーンですよね。

この2つで迷ったときのために、それぞれの得意分野を比べてみたいと思います。

光合成の仕組みと得意分野の違い

インテリアグリーンとしてサンスベリアと同じくらい絶大な人気を誇るのが「パキラ」ですよね。

編み込まれた太い幹と、手のひらを広げたような柔らかな葉が魅力的で、ご自宅に置かれている方も多いと思います。

では、パキラとサンスベリアでは空気清浄の能力にどのような違いがあるのでしょうか。

momo

私も最初の頃、パキラとサンスベリアのどっちをお迎えするか、お花屋さんで1時間くらい悩んでしまったことがあります(笑)。

もちろんパキラも生きている植物ですので、光合成によって二酸化炭素を吸収し、酸素を放出するという基本的な空気の入れ替え能力は持っています。

また、サンスベリアほどではないものの、パキラもホルムアルデヒドなどの揮発性有機化合物(VOC)を除去する効果を発揮します(出典:デンマーク技術研究所「Pachira aquatica Air purifying test」)。

さらに、葉が薄くて広いため、根から吸い上げた水分を葉から蒸発させる「蒸散作用」が活発で、お部屋の自然な加湿やリラックス効果をもたらすのが得意です。

有害物質へのアプローチの違い

一方で、サンスベリアは先述のとおり、建材などから発生する「ホルムアルデヒド」などの揮発性有機化合物(VOC)をパキラよりも積極的に体内に取り込み、酵素の力で無害な物質へと分解する性質があり、その機能性がよく注目されます。

  • パキラ ・・・ 豊かな葉による活発な蒸散作用で、お部屋に潤いと癒やしを与えるのが得意。
  • サンスベリア ・・・ 有害な化学物質の吸収・分解機能に注目が集まり、夜間の酸素供給といった特殊な性質を持つ。

とはいえ、先述でも触れましたが、どちらも機械の空気清浄機のような劇的な効果があるわけではないので、パキラにするのか、サンスベリアにするのかはお部屋の目的ライフスタイルに合わせて選び分けたり、両方を組み合わせて飾ってみるのがベターなのではないかと思います。

サンスベリアは夜も酸素を放出する?

実は、サンスベリアには他の一般的な植物とは違う、ちょっと特別な性質があるんです。

私たちが夜寝ている間にどんな風に空気をケアしてくれるのか、その秘密に迫りますね。

過酷な砂漠で進化した「CAM型光合成」とは

ここがサンスベリアの本当にすごい、そしてちょっとマニアックで面白い特徴なのですが、実はサンスベリアは「夜間」にこそ大活躍してくれる植物なんです。

一般的な植物(先ほどのパキラやモンステラなども含まれます)は、「C3植物」と呼ばれ、日中お日様の光を浴びている時間帯に葉の気孔を開いて二酸化炭素を吸い込み、光合成を行って酸素を出します。

しかし、サンスベリアの原産地は、アフリカの乾燥地帯など日差しが強烈で極端に水が少ない過酷な環境です。

そんな場所で昼間に気孔を開けっ放しにすると、大切な水分がすぐに蒸発して干からびてしまいます。

そこでサンスベリアは、生き残るために「CAM型光合成」という、ちょっと変わった光合成の仕組みを進化させました。

寝室の二酸化炭素濃度の上昇を抑える優しい働き

このCAM型光合成を行う植物は、水分の蒸発を防ぐために日中は気孔を固く閉ざしてじっと耐えます。

そして、涼しくなった「夜間」にだけ気孔を開き、空気中の二酸化炭素をたっぷりと吸収して、体内にリンゴ酸などの形で一時的に貯蔵するんです。

さらに、その過程で酸素を夜の間にゆっくりと外へ放出してくれます。

サンスベリアのCAM型光合成の図解イラスト。昼間(左側)は暑さと乾燥から身を守るために気孔を閉じて水分の蒸発を防ぎ、夜間(右側)は涼しく湿潤になると気孔を開いてCO2を吸収し、蒸散でクールダウンしている様子を比較解説。
サンスベリアは昼間は気孔を閉じて耐え、涼しい夜に活動します。だからこそ、真夏の昼間に水をやると、蒸散できずに鉢の中が蒸し風呂状態になり、根腐れしてしまうのです。

この性質が、現代の私たちの暮らし、特に「寝室」の環境と相性が良いと言われています。

人間が閉め切った寝室で眠っている間、人間の呼吸によってお部屋の二酸化炭素濃度は上昇しがちです。

ただ、少しだけ注意点があります。サンスベリアが夜間に二酸化炭素を吸ってくれるのは事実ですが、人間ひとりが一晩に吐き出す二酸化炭素の量に比べると、数鉢の植物の吸収量はごくわずかです。

「サンスベリアを置いたから換気しなくて大丈夫!」と誤解してしまうと、お部屋の空気が淀んでしまうので気をつけてくださいね。

あくまで「ほんの少し環境改善を手伝ってくれる、天然のナイトケア・パートナー」として考え、寝室の換気口はしっかり開けておくようにしましょう。

マイナスイオンと加湿効果の真実

以前、「サンスベリア=マイナスイオン」とテレビなどで話題になったのを覚えている方もいるかもしれません。

本当のところはどうなのか、お部屋の加湿効果と一緒に優しくひも解いていきます。

かつての「マイナスイオンブーム」の真相

少し前、2000年代の初め頃に、テレビ番組などの影響で「サンスベリアは他の植物の何倍もマイナスイオンを大量に放出する奇跡の植物だ!」という大ブームが巻き起こりました。

当時はどこのお花屋さんからもサンスベリアが売り切れてしまうほどの社会現象になったそうです。

ですが、その後の色々な研究では、サンスベリアだけが特別に大量のマイナスイオンを出しているというはっきりとした証拠は、今のところ見つかっていないようなんです。

ブームの際は、少し商業的な過剰宣伝が混ざってしまっていたようですね。

自然な「蒸散作用」による確かな癒やし

「じゃあ、リラックス効果や加湿効果も全部嘘だったの?」とガッカリする必要はありません。

サンスベリアを含め、植物が生きて呼吸をしている以上、根から吸い上げたお水を葉っぱの気孔から水蒸気として放出する「蒸散作用」は確実に行われています。

ただ、サンスベリアは葉にたっぷり水分をため込む多肉質の植物なので、モンステラなどの葉が薄い植物に比べると、水分を蒸発させるペースはゆっくりで、加湿器のような効果を期待するのは少し難しいかもしれません。

「加湿器の代わりになるかな?」と期待しすぎてしまうと少し残念に思うかもしれませんが、その分、乾燥にとっても強くてお世話が楽という最大のメリットがあります。

お部屋の乾燥対策は加湿器にお任せして、サンスベリアにはインテリアとしての癒やしをもらいましょう。

また、微細な水分子と一緒に、植物特有の香り成分(フィトンチッド)も微量ながらふんわりと放出されています。

鉢植えひとつで「本物の森の中にいるような効果」とまではいかないかもしれませんが、植物が身近にある空間は、科学的にもリラックス効果があることが分かっているんです(出典:農林水産省「花きの現状について」)。

電気代もかからず静かに寄り添って、私たちの心をそっと癒やしてくれる、とても誠実で愛おしい存在だと思っていただければ私も嬉しいです。

サンスベリアの空気清浄の効果を実感するには?部屋にどれくらいの数が必要か

NASAも認めたサンスベリアの素晴らしい能力が分かったところで、「じゃあ、実際に私のお部屋でその恩恵を受けるには、どう取り入れたらいいの?」という実践的な疑問にお答えしていきますね。

品種の選び方から、必要なおおよその数、そして効果を邪魔しないためのお手入れ方法まで、詳しくナビゲートします。

サンスベリアの中で空気清浄効果がある種類

ここからは実践編です!サンスベリアにも色々な形がありますが、せっかくならしっかりお部屋の空気をケアしてくれる種類を選びたいですよね。

選び方のちょっとしたコツをお伝えします。

空気清浄の要は「葉の表面積」の広さ

空気清浄効果を高めるサンスベリアの選び方。鍵は葉の表面積の広さ。背が高く葉の幅が広いローレンティーなどの品種がおすすめです。

お花屋さんに行くと、サンスベリアには色々な形や模様の種類があって目移りしてしまいますよね。

実は、空気中の有害物質を吸収する「気孔」は葉っぱの表面に無数に散りばめられています。

そのため、空気清浄効果の高さは基本的に「植物が持っている葉っぱの総表面積」に比例すると考えてください。

つまり、よりたくさんのお部屋の空気を綺麗にしてほしいと願うなら、背が高くスッと伸びて、葉の面積が広い大型の品種を選ぶのが、植物の中では最も効率的でおすすめです。

浄化に必要な数とおすすめの大きさ

せっかくなら効果を実感したいと思う反面、大きすぎたり数が多すぎたりすると、毎日の生活の邪魔にならないか心配になってしまうと思います。

ここでは、私たちが無理なく暮らしに取り入れられる、おすすめのサイズやボリューム感についてお話ししますね。

現実的な配置の目安と生活スペースのバランス

一番気になるのが「結局、何鉢置けば効果があるの?」という点ですよね。

一部の解釈では、バイオフィルターとしての補助効果を期待するには「6〜8畳の空間に大型の8号鉢を2〜3つ」といった目安が言われることもあります。

ですが、ちょっと待ってください!実際の日本の住宅事情を考えると、6畳のお部屋に1m近い大きな鉢を3つも置いたら、生活動線が狭くなって歩くたびに鉢につまづいてしまうかもしれません。それでは本末転倒ですよね。

momo

実は私、効果を期待して大きなサンスベリアをドーン!とリビングに置いたら、掃除機をかけるたびに葉っぱにぶつかってしまってとても後悔した経験があるんです。

なので尚更、生活動線は気にするようにしています。

さらに、ドレクセル大学の研究報告によると、一般的な建物で行う換気と同じVOC除去率を達成するには、床面積1㎡あたり10~1000本の植物を配置する必要があり、通常の換気と比べて圧倒的に効率が悪いことが結論付けられました。

(出典:Journal of Exposure Science & Environmental Epidemiology (2019)「Potted plants do not improve indoor air quality: a review and analysis of reported VOC removal efficiencies」)

健康リスクから身を守るための主役は、あくまで「窓開け換気」や「空気清浄機」です。

植物の効果は「ほんの少しのおまけ(補助)」と考えてくださいね。

効率を最大化する正しい置き場所

サンスベリアをお迎えしたら、ぜひ「いちばん活躍できる場所」に置いてあげたいですよね。

植物が元気に呼吸できて、効果を高めてくれる置き場所の工夫についてお話しします。

サンスベリアの置き場所のベストポジション。空気が動く窓際やドアの近くで効率アップ。風水的に鋭い葉は魔除けになるため玄関やトイレがおすすめです。

「空気の動き」がある場所が最高のポジション

サンスベリアには、自分から空気を勢いよく吸い込むファン(扇風機)は付いていません。

周囲の空気が自然な流れに乗って葉っぱの表面に触れた時にだけ、有害物質をキャッチしてくれます。

そのため、空気が完全に淀んでしまう部屋のデッドスペース(家具の裏や、人が全く通らない部屋の四隅など)に置いてしまうと、宝の持ち腐れになってしまいます。

浄化効率を最大限に引き出すには、ドアの開け閉めで空気が動く場所や、人がよく歩く生活動線のすぐそば、あるいは窓の近くなど、微細な「空気の対流」が自然と生まれる場所に置いてあげるのがベストです。

エアコンの直風と日照不足には要注意

ただし、空気を当てたいからといって、エアコンやファンヒーターの強烈な風が直接当たる場所に置くのは絶対に避けてくださいね。

急激な温度変化と乾燥によって葉っぱが大きなダメージを受け、あっという間に茶色く傷んでしまうことがあるんです。

万が一、すでにダメージを受けてしまった場合は、茶色く枯れたサンスベリアの葉の切り方と対処法を参考に、早めにケアしてあげてくださいね。

また、サンスベリアは「耐陰性(暗い場所でも耐える力)」が強いことでも有名ですが、それはあくまで「生存できる」というだけです。

空気を綺麗にするための代謝(光合成)を活発に行ってもらうにはエネルギーが必要です。

レースのカーテン越し程度の、柔らかく明るい日光(1,000〜3,000ルクス程度)が確保できる場所に置いてあげると、植物も元気いっぱいに働いてくれますよ。

ペットや小さなお子様がいるご家庭の注意点

サンスベリアの葉には微量な毒性(サポニン)があり、犬や猫が誤食すると嘔吐や下痢の原因に。手の届かない高い場所やフェンスを利用して対策しましょう。

置き場所を決める際、もう一つだけぜひ気をつけていただきたいことがあります。

サンスベリアの葉には微量の有毒成分(サポニン等)が含まれており、犬や猫、小さなお子様が誤って大量にかじってしまうと、嘔吐や下痢などお腹を壊す危険性があります。(出典:ASPCA「Snake Plant」)

ペットが自由に歩き回るリビングなどに置く場合は、安全に配慮して手の届かない高さのスツール(台)の上に置くか、物理的なフェンスで囲うなど、安全第一の配置を心がけてくださいね。

玄関やトイレに置く風水的なメリット

空気を綺麗にしてくれるだけでなく、風水の世界でもサンスベリアはとっても頼もしい植物なんです。

おうちの運気アップも兼ねて、置く場所を考えてみるのも楽しいですよ。

鋭い「陽の気」で邪気を払う魔除けのグリーン

サンスベリアは科学的な空気清浄効果だけでなく、東洋の環境学である「風水」の視点から見ても、非常に優れていて人気のあるアイテムなんです。

風水では、植物の葉の形や成長する方向によって、それぞれ異なるエネルギー(気)を持つと考えられています。

サンスベリアの最大の特徴である「鋭く尖った葉」と「まっすぐ上に向かって力強く伸びる姿」は、風水において非常に強い「陽の気」を放つとされています。

この陽の気は、外から入り込もうとする「邪気」や「悪い気」を鋭い葉先で払い落とし、空間を浄化する「魔除けの結界」のような役割を果たしてくれると言われているんです。

玄関・トイレとの相性が抜群な理由

そのため、家の中で最も重要な「気の入り口」である玄関に置くことで、外から持ち帰ってしまったネガティブなエネルギーをシャットアウトする効果が期待できます。

また、水気があって「陰の気」が滞留しやすいトイレに置くのも非常におすすめです。

サンスベリアの風水的な置き場所の工夫を取り入れることで、物理的な空気のケアだけでなく、心理的にもスッキリとした心地よい空間作りができます。

ただ、一つだけ気をつけてほしいことがあります。

日本の住宅のトイレは「窓がない(真っ暗)」「冬は極寒」であることが多く、サンスベリアにとってはとても過酷な環境です。

窓のないトイレには、思い切ってフェイクグリーンを飾るのが一番安全です。

「どうしても本物を置きたい!」という場合は、小さな3〜4号鉢を2つ用意して、1週間ごとに明るいリビングの鉢と交代(ローテーション)させてみてください。

週に数回頻繁に移動させると、環境の変化で植物が疲れてしまうので、無理のないペースで負担を減らしてあげるのが長生きのコツですよ。

観葉植物「サンスベリア」の育て方

せっかくお迎えしたサンスベリア、元気に長生きしてほしいですよね。

実はサンスベリアって、普通のお花や観葉植物とは少し違う「お世話のコツ」があるんです。

私自身も気をつけているポイントをお話ししますね。

サンスベリアを枯らす最大の原因は「水のやりすぎ」

どんなに空気を綺麗にする力があっても、枯れてしまっては意味がありません。

サンスベリアは「枯らす方が難しい」と言われるほど強健な植物ですが、実は一つだけ明確な弱点があります。

それは「土が常に湿っている状態(過湿)」に極端に弱いということです。

厚くぷっくりとした葉っぱの中にたっぷりと水分を蓄えているため、砂漠のような乾燥には驚くほど耐えられます。

「早く大きくなってほしい」と、ついお水をたくさんあげてしまう方も多いのですが、根っこが常に水に浸かっていると呼吸ができなくなり、根腐れを起こして根元から傷んでしまうんです。

メリハリのある「乾湿のサイクル」と冬の断水

元気な状態を保つための正しい水やりのコツは、「土の表面だけでなく、鉢の奥深くまで完全に乾ききったことを確認してから、鉢底から流れ出るくらいたっぷりと水を与える」ことです。

ただ、大きな鉢を持ち上げて「軽くなったかな?」と感覚で判断するのは、実はとっても難しいんです。

中心がまだ湿っているのにお水を与えてしまうと、あっという間に根腐れしてしまいます。

そこでおすすめなのが、「竹串を鉢の底まで挿してみて、抜いた時に土がついてこない・湿っていないことを確認する」という確実な方法です。

市販の水やりチェッカー(サスティーなど)を使うのも、視覚的に分かりやすくて失敗を防げるのでとってもおすすめですよ。

また、葉っぱの表面にシワが寄るなど、植物自体が教えてくれる失敗しない水やりのタイミングと見極めるサインを知っておくと、さらに上手にお世話ができるようになります。

なお、水やりの際は受け皿に溜まったお水は根腐れの原因になるので必ず捨ててくださいね。

さらに重要なのが冬の管理です。アフリカ生まれのサンスベリアは寒さが大の苦手です。

お部屋の温度によって、水やりを変えるのが枯らさない秘訣ですよ。

  • 室温が10℃を下回る環境: 成長を止めて休眠するため、冬の間は思い切って一切お水を与えない「断水」を行います。
  • 暖房で常に15℃以上ある環境: 休眠しないため、土が完全に乾ききってからさらに数日待って、月に1回程度「ごく少量」のお水を与えましょう。
momo

「数ヶ月もお水をあげないなんて可哀想…」と最初は心配になりますよね。

でも、サンスベリアの生命力を信じてグッと我慢したほうが、春になった時にすごく元気な姿を見せてくれますよ!

【冬の置き場所のワンポイント】
冬の間、日当たりが良いからといって「窓際」に鉢を置きっぱなしにするのはとても危険です!

夜間から明け方にかけて、窓のそばは外と同じくらい急激に冷え込みます。

冬場の夜は、必ず窓際から離して「お部屋の中央」に鉢を移動させてあげてくださいね。

また、サンスベリアが枯れる原因と復活のステップも知っておくと、いざという時に慌てずに対処できますよ。ぜひ参考にしてみてください。

虫を防ぐ無機質の土と葉の掃除方法

お部屋に植物を置くとき、どうしても気になるのが「虫」や「ホコリ」のトラブルですよね。

清潔に、そして快適にグリーンを楽しむためのちょっとした裏技をご紹介します!

サンスベリアの能力を維持するお手入れ方法。気孔を塞がないよう定期的に葉を乾拭きし、水やりは土が完全に乾いてから行います。冬は断水気味に育てます。

コバエの発生源を断つ「無機質の用土」への植え替え

空気を綺麗にして癒やされるためにお部屋に置いたのに、鉢の周りに小さなコバエが飛び回っていたらストレスになってしまいますよね。

観葉植物につきもののコバエの多くは、葉っぱではなく「湿った土の中の有機物(未熟な腐葉土や有機肥料)」を餌にして卵を産み、繁殖します。

これを予防するために一番おすすめなのが、「無機質の土」を使用することです。

赤玉土、鹿沼土、軽石などをベースにした配合土(市販の多肉植物用・サボテン用の土が使いやすいです)で植え替えることで、コバエの餌となる成分が土から無くなり、虫の発生を劇的に抑えることができます。

ただし、一つだけ気をつけていただきたいポイントがあります。

それは「無機質の土には、植物が育つための栄養分が含まれていない」ということです。

「虫が出ないから安心!」とお水だけをあげていると、数年後には栄養失調で葉っぱがペラペラに薄くなり、倒れてしまいます。

虫を防ぐ代償として、私たちがしっかりとご飯(肥料)をあげる必要があるんです。

成長期の春〜秋(5月〜9月頃)には、市販の肥料のパッケージに書かれている「一番薄い濃度」と「少ない頻度(下限)」を目安に、液体肥料を水やり代わりに与えるか、臭いのない化成肥料を土の上に置いてくださいね。

真夏や真冬など、植物が弱りやすい時期や休眠している時期は、肥料はお休みしてあげるのが安全です。

空気清浄パワーを維持する「葉っぱの掃除」

もう一つ、サンスベリアの空気清浄効果を最大限にキープするための大切なお手入れがあります。

それが「定期的なホコリ取り」です。

サンスベリアの葉は幅が広くて平らなため、どうしても生活しているうちにホコリが積もってしまいます。

ホコリが積もると、有害物質を吸い込む「気孔」が物理的に塞がれてしまい、せっかくの浄化能力がガクンと落ちてしまうんです。

また、光合成に必要な光も遮られて植物が弱ってしまいます。

  1. 基本は「乾拭き」が安全!
    月に1〜2回、乾いたハンディモップやマイクロファイバークロスで、葉の表と裏のホコリを優しくサッと払うだけで十分です。
  2. 極度の乾燥を好むため、モンステラのように霧吹きでジャブジャブと葉水(はみず)をする必要はありません。濡らさないのが長生きのコツです。

どうしても汚れがひどくて水拭きをしたい時は、ちょっと注意が必要です。

サンスベリアは傷口から細菌が入って葉がドロドロに溶ける「軟腐病」にかかりやすいんです。

湿らせた同じ布で全部の葉を拭くと病気がうつってしまうかもしれないので、傷がある部分は避けるか、使い捨てのウェットティッシュなどでこまめに面を変えて優しく拭いてあげてくださいね。

葉っぱを綺麗にしてあげることで、本来の鮮やかな緑色が蘇り、気孔が開いて空気清浄のエンジンがフル回転してくれますよ。

まとめ:サンスベリアの空気清浄効果はどれくらいかを理解する

最後まで読んでいただき、ありがとうございます!サンスベリアの空気清浄効果について、少しでも疑問やモヤモヤは晴れましたか?

今回お話ししてきた大切なポイントを、最後にもう一度おさらいしておきますね。

電気代0円で癒やしてくれる天然のフィルター。少しの愛情で長く空気を守るサンスベリアと、今日からグリーンライフを始めませんか。
  1. NASAの研究でもお墨付き:建材などから出る微量の有害物質(VOC)を、24時間静かに吸収・無害化してくれます。
  2. 夜間も空気をケア:夜に二酸化炭素を吸って酸素を出す特殊な光合成をするので、寝室にもぴったりです。
  3. 効果を高める選び方:「ローレンティ」など、葉っぱの面積が大きくて背の高い種類を選ぶのがおすすめです。
  4. あくまでサポート役として:機械の換気扇や空気清浄機には敵わないので、無理のない数をお部屋に置いてあげてくださいね。

サンスベリアは、お部屋の空気をあっという間に入れ替えるような魔法のパワーがあるわけではありません。

ですが、私たちが寝ている間も、お出かけしている間も、静かに空気をケアし続けてくれる本当に健気な植物なんです。

「お水のあげすぎ」にだけ気をつけて、たまに葉っぱのホコリを優しく拭き取ってあげるだけで、初心者さんでも長く一緒に暮らせる頼もしい相棒になってくれますよ。

ぜひ、あなたのお部屋にもお気に入りのサンスベリアを迎えて、目で見ても呼吸をしても心地よい、クリーンでリラックスできる空間を作ってみてくださいね。

momo
「観葉植物の育て方ナビ」運営者
これまでに20種類以上の観葉植物を栽培してきた経験から、初心者の方へ「育て方」「インテリアグリーンの活用方法」などをわかりやすく情報発信しています。普段はOLをしている20代後半の社会人。
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