こんにちは!「観葉植物の育て方ナビ」運営者のmomoです。
お店でよく見かけるサンスベリアですが、実はスタッキーの本物は市場にあまり流通していないのをご存知ですか。
ネット上でも、ダイソーで流通しているスタッキーは偽物なのかといった疑問や、ミカドとスタッキーの違いについて調べる方がたくさんいますね。
また、「オバケ」と呼ばれる現象や、新芽の育て方、スタッキーが増える環境、ダイソーでお迎えしたスタッキー(キリンドリカ)の育て方、さらには子株の増やし方や葉挿しについて、そして犬などペットとの暮らしにおける注意点まで、気になることがたくさんあるかも知れません。
この記事では、見分け方のポイントや、おうちで元気に育てるためのコツを優しく解説していきますね。
読めばきっと、植物への愛着がもっと深まるはずです。
- 市場に流通するサンスベリアの偽物と本物の決定的な見分け方
- ダイソーやネット通販で購入する際の価格相場と選び方のコツ
- 根腐れを防ぎながら新芽を元気に伸ばすための基本の育て方
- 子株の株分けや葉挿しで安全に植物を増やすための具体的な手順
サンスベリア・スタッキーの本物を見分ける基礎知識
ここからは、おうちにある植物が本物かどうか見分けるための具体的なポイントや、よくあるそっくりさんとの違いについて徹底的に解説していきます。
適正な価格や販売店の選び方も詳しく紹介するので、これから新しくお迎えしたい方も、今おうちにある子がどちらなのか気になっている方も、ぜひ参考にしてみてくださいね。
ダイソーのスタッキーは偽物なのか
100円ショップのダイソーなどで「スタッキー」という名札が付いて売られている可愛いサンスベリア。インテリアとしても手軽にお迎えできるため、見かけたことがある方も多いかも知れませんね。
しかし、実はこうしたプチプラで販売されているスタッキーの大部分は、本物のサンスベリア・スタッキーではなく、「キリンドリカ」などの別品種(代替品)であることがほとんどなんです。
なぜ別の品種がスタッキーとして売られているの?
「えっ、じゃあ私が買ってきたのは偽物なの!?」とショックを受けてしまうかも知れませんが、どうか安心してくださいね。
決して悪意のある偽物というわけではないんです。本物のスタッキーは、サンスベリア属の中でも特に成長が遅く、お店に並べられるような商品サイズになるまで、生産者さんが膨大な時間と手間をかけなければなりません。
そのため、安価で大量に流通させることが物理的に難しいという背景があります。
過去にテレビなどのメディアで「スタッキーはマイナスイオンをたくさん出す!」と紹介されて大ブームになった際、市場はあっという間に品薄になってしまいました(出典:月刊ウェンディ広島(2006年3月号)「観葉植物のある暮らしを楽しみませんか。」)。
そこで、見た目がスタッキーの円筒形に似ていて、葉挿しなどでどんどん増やすことができる成長の早い「キリンドリカ」などが、需要を満たすために「スタッキー」という流通名で輸入・販売されるようになったんです。
この業界の慣習が現在でもそのまま根付いているため、ダイソーなどの身近なお店では代替品が並ぶことになります。
偽物ではなく「代替品」として愛してあげて
植物学的な分類としては別の種類になりますが、空気清浄効果や丈夫で乾燥に強いというサンスベリア特有の素晴らしい魅力はしっかりと持っています。
ダイソーでお迎えした子も、偽物というよりは「立派なサンスベリアの一種」として、大切に育ててあげてくださいね。
momo実は私も、昔100均のキリンドリカをお迎えしたことがありました。最初は本物のスタッキーだと思っていたのですが、そうじゃないと知って少し驚きました。
でも、育てやすくてどんどん可愛い新芽を出してくれるので、今ではすっかり愛着が湧いています😊
サンスベリアはダイソー300円がおすすめ!種類や風水・育て方を全解説の記事でもお話ししているように、どんな品種であれ、ご縁があってやってきた大切なパートナーです。
これからもたっぷりと愛情を注いで可愛がってあげてくださいね。


ミカドとスタッキーの違いと見分け方
スタッキーとよく間違われる品種に「キリンドリカ」と「ミカド(バキュラリス)」があります。インターネットで検索してもいろいろな情報が混ざっていて迷ってしまいますよね。
ここでは、それぞれの決定的な違いを分かりやすく整理してみましょう。
本物のスタッキーの大きな特徴
まず、本物のスタッキーは「1本の太い葉が土の中からスッと直立して生えている」というのが最大の特徴です。
成長しても根本から扇のように広がることはありません。
さらに、葉の断面は綺麗な真円(丸)を描いていて、根元から先端に向かって「深さが1センチを超えるほどの、くっきりとした1本の深い溝」が入っています。
触ってみると非常に硬く、全体的にどっしりとした無骨な重厚感があります。
このくっきりとした深い溝が、他のそっくりさんたちとは違う、本物を見分ける一番のポイントになります。
そっくりさん(キリンドリカとミカド)の特徴
一方で、市場に最も多く流通しているキリンドリカは、新芽が成長するにつれて、根本から扇を広げるように複数の葉が展開していく性質を持っています。
葉の断面も真円ではなく少し潰れた「楕円形」をしており、縦方向に浅い溝はいくつかあるものの、スタッキーのような深い1本の溝はありません。
サンスベリアが横に広がる原因と直し方でも触れていますが、キリンドリカは大きくなると自然と横に広がりやすい特徴があります。
また、ミカド(バキュラリス)は、全体的にとても細くて華奢な葉が、万年筆や槍のように放射状にスラリと伸びるスタイリッシュな見た目をしています。
ミカドにはスタッキーのような太さや深い溝はなく、近代的なインテリアプランツとして人気ですが、並べて見比べるとその線の細さから全くの別物であることがわかります。


| 見分けるポイント | スタッキー(本物) | キリンドリカ(代替品として最多) | ミカド(バキュラリス) |
|---|---|---|---|
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| 葉の生え方(展開様式) | 1本の地下茎から1枚(または数枚)が太く直立する | 根本から扇状に複数の葉が広がって生える | 細い葉が根本から群生して放射状に伸びる |
| 葉の断面の形 | 綺麗な真円(丸) | 少し潰れた楕円形(長円形) | 真円(丸)だが全体が非常に細い |
| 縦溝の深さと数 | 幅広く深い1本の溝がある(大株で深さ1cm以上) | 浅い複数の溝はあるが、深い溝はない | スタッキーのような深い溝は存在しない |
| 横縞模様(トラ柄) | 幼苗から大きくなっても横縞は入らない | 成長の過程で明瞭な横縞模様が現れる | うっすらと横縞模様が入ることがある |
「オバケ」と呼ばれる現象
サンスベリアを大切に育てていると、時々「オバケ」と呼ばれる不思議な現象に出会うことがあります。
観葉植物が好きな方々の間では有名な言葉ですが、初めて聞く方は少しびっくりしてしまいますよね。
オバケとは、本来あるはずの模様(緑色の部分や縞模様など)が完全に消えてしまって、真っ白や真っ黄色の葉っぱが生えてきたり、極端に太く特異な形で成長したりする突然変異のサインのことなんです。
なぜオバケが生まれるの?
特に葉っぱの縁に黄色いラインが入るような「斑入り(ふいり)」の品種によく見られる現象です。
植物の細胞分裂の過程で遺伝的なエラーが起こり、緑色の色素(葉緑素)を全く持たない細胞だけで新しい葉っぱが作られてしまうと、このような真っ白なオバケの葉が誕生します。
見た目はアルビノのように透き通っていて、息を呑むほど美しく神秘的です。
オバケの葉っぱのお世話について
美しいオバケの葉ですが、実は少し切ない運命を背負っています。
緑色の葉緑素を持たないということは、植物が生きていくために絶対に必要な「光合成」を自分で行うことができないんです。
そのため、オバケの葉っぱ単体で切り離して育てようとしても、栄養を作り出せずにやがて枯れてしまいます。
親株と繋がっていれば、親から栄養を分けてもらいながらある程度は生きていくことができますが、寿命は通常の緑の葉よりもかなり短くなります。
少し寂しいですが、すぐに切り落としたりせず、植物の持つ神秘的で気まぐれな一面として、枯れてしまうまでの間、その儚い美しさを優しく見守ってあげたいですね。
本物の市場価格と適正相場
本物のスタッキーをお迎えしたいと考えた時、一番気になるのが「いくらくらいが適正な価格なのか」ということですよね。
結論から言うと、本物のスタッキーは、成長の遅さと市場への流通量の少なさから、一般的な観葉植物と比べるとどうしてもお値段が跳ね上がってしまいます。
本物と代替品の価格の大きな壁
本物のスタッキーは、本当に成長がゆっくりです。
商品として見栄えのするサイズ(例えば高さ50cm程度)に育てるまでに、生産者さんは何年もの歳月をかけてお世話をしています。
さらに子株が出現する確率も低いため、大量生産ができません。
そのため、50cm級の立派な本物の株であれば、たった1本単体であっても5,000円から10,000円以上、大きな鉢植えや斑入りの希少な個体になれば数万円の価格がつくのが一般的な適正相場となります。
フリマアプリでの購入には要注意!
一方で、ヤフオクやメルカリなどのフリマアプリで「スタッキー 抜き苗」といった名目で、300円〜1,000円程度の非常に安い価格で大量に出品されているものをよく見かけますよね。
価格の安さなどを考えると、キリンドリカなどの別の品種(あるいはその葉挿し苗)であることが多いかなと思います。
もちろん、安くて可愛い代替品をお迎えするのも素敵な選択です。
しかし、「どうしても本物のスタッキーを手に入れたい!」という強い想いがある場合は、価格の安さだけで飛びつかないように気をつけてくださいね。
安すぎるものには理由があります。写真で葉の断面や溝の深さをしっかり確認する自己防衛が必須になります。
信頼できる販売店の選び方
本当に本物のスタッキーをお迎えしたい時は、販売店選びがとても大切になってきます。
普通のホームセンターや一般的なお花屋さんでは、そもそも本物を仕入れている確率が非常に低く、納品された時の「スタッキー」という名札をそのまま信じて販売していることがほとんどだからです。
専門知識を持ったプロのお店を探す
おすすめなのは、多肉植物やサンスベリア、珍奇植物(ビザールプランツ)を専門的に扱っているこだわりの園芸店や、品種の違いをしっかりと明記している信頼できるネットショップです。
こういったお店のオーナーさんは植物への愛と知識が深いため、キリンドリカを安易に「スタッキー」として売るようなことはせず、「キリンドリカ」という正しい品種名で正直に販売してくれています。
お店の方とのコミュニケーションが大切
実店舗に足を運んだ際は、店員さんに思い切って質問してみるのが一番の近道です。
「この子は成長したら扇状に開きますか?それとも一本立ちのままですか?」「葉の裏側に深い溝はありますか?」と聞いてみてください。
そこで「これは実は流通名がスタッキーなだけで、本当はキリンドリカという品種なんですよ」と丁寧に教えてくれるお店なら、本当に信頼できる素晴らしいお店です。
ネットショップの場合は、葉の断面のアップ写真や、深い溝がはっきりとわかるアングルの写真を掲載しているお店を選ぶと失敗が少ないですよ。
サンスベリア・スタッキーの本物を美しく育てる栽培術
さて、本物かどうかの見分け方がわかったところで、次はいよいよ元気な状態を長くキープするための具体的な育て方をご紹介していきますね。
本物のスタッキーであっても、ダイソーなどでお迎えした代替品のキリンドリカであっても、基本的なお世話の考え方は同じ多肉質のサンスベリアなので、安心してお読みください。
ダイソーのスタッキーの基本の育て方
ダイソーなどの100円ショップで購入したキリンドリカなどの代替品も、本物のスタッキーと故郷は同じです。
主にアフリカ大陸などの、雨が少なく強烈な太陽が降り注ぐ過酷な乾燥地帯からやってきました。
そのため、日本のおうちで育てる際の基本ルールは、とてもシンプルに「暖かくして、お水はとことん控えめに」の2点に尽きます。
お水のあげすぎに注意!少し乾燥気味くらいが丁度いいかも
サンスベリアは「枯らす方が難しい」と言われるほど、生命力が強くてタフな植物です。
しかし、そんな強靭なサンスベリアにもたった一つだけ弱点があります。
それは、日本のジメジメとした「湿気」と、冬の凍えるような「寒さ」です。
観葉植物を初めて育てる方は、可愛さのあまり毎日せっせとお水をあげたくなってしまうかも知れません。
でも、サンスベリアにとってその過保護さは、かえって大きなストレスになってしまいます。
多肉質の分厚い葉っぱの中には、長期間雨が降らなくても生きていけるように、たっぷりの水分が蓄えられています。
ですから、「ちょっと放置しすぎちゃったかな?」と思うくらい乾燥気味に、少し我慢して乾燥気味に育てるのが、長く一緒に暮らすためのコツになります。
直射日光を避けた日当たり
サンスベリアは太陽の光が大好きです。
光合成をしっかり行うことで、細胞がギュッと詰まった硬くて丈夫な葉っぱを作ってくれます。
しかし、だからといって日差しの強い場所にいきなり出すのは危険が伴います。
葉焼けを防ぐ「レースのカーテン越し」
特に近年の日本の真夏は、人間でも倒れてしまうほどの猛暑ですよね。
ギラギラとした強烈な直射日光にいきなり当ててしまうと、サンスベリアの葉っぱも火傷(葉焼け)を起こしてしまい、表面が白く抜けたり茶色く焦げたりしてしまいます。
一度葉焼けしてしまった部分は、残念ながら二度と元の美しい緑色には戻りません。
年間を通してベストな置き場所は、室内の「レースのカーテン越し」の柔らかな光が当たる明るい窓辺です。
この明るさなら、葉焼けを防ぎつつ、健康に育つための十分な光を確保できます。
暗すぎる場所での徒長に注意
耐陰性(暗い場所でも耐える力)があるので、窓のない玄関やトイレなどでもすぐには枯れませんが、長期的に光が不足すると、太陽を求めて葉っぱがヒョロヒョロと細長く伸びる「徒長(とちょう)」という現象を起こしてしまいます。
スタッキー特有の無骨な太さや硬さが失われてしまうので、もし暗い場所に置く場合は、日中は植物育成用のLEDライトを当ててあげたり、休みの日は明るい場所に移動させて日光浴をさせてあげるなどの工夫をしてあげてくださいね。


根腐れを防ぐ水やりの頻度
サンスベリアを育てていて、悲しいお別れをしてしまう原因のナンバーワンは、実はお水のあげすぎによる「根腐れ」なんです。
前述したように、サンスベリアは葉っぱが水筒のような役割を果たしているため、一般的な観葉植物の感覚でお水をあげていると、あっという間に土の中が過湿状態になり、根っこが呼吸できずに腐ってしまいます。
水やりの前に!水はけの良い「土」を選ぶことも大切です
水やりの頻度についてお話しする前に、とても大切な前提があります。
それは「水はけの良い土(多肉植物・サボテン用の土)」を使うことです。
一般的な草花用の培養土は保水性が高すぎるため、サンスベリアに使うと土の中がいつまでも乾かず、根腐れのリスクが跳ね上がってしまいます。
もしお迎えした時の土がジメジメしているようなら、春〜夏の暖かい時期に水はけの良い用土へ植え替えてあげてくださいね。
季節で変わる水やりのメリハリ
春から秋にかけての「成長期」は、鉢の中の土が底のほうまで完全にカラカラに乾ききってから、数日待って、鉢底からたっぷりお水があふれ出るまで与えます。
土の表面が乾いただけでお水をあげるのは、グッとこらえてくださいね。
割り箸などを土に深く挿してみて、湿った土がついてこないか確認するのが確実でおすすめです。



私が観葉植物を育て始めたばかりの頃、可愛くてついこまめにお水をあげてしまい、根腐れさせてしまった悲しい経験があります…。
それ以降、「割り箸を使って土の中まで確認する」ようになってからは、失敗せずに元気な姿をキープできるようになりました!
そして気温が10℃を下回る「冬の休眠期」は、植物が活動を停止して眠りにつくため、お水を吸い上げる力が極端に落ちます。
この時期は思い切って「断水(春まで一切お水をあげない)」にするのが、根腐れと寒さから植物を守る一番の優しさです。
見逃さないで!根腐れの初期サイン
もし、以下のような症状が見られたら、土の中で根腐れが進行しているサインかもしれません。
- お水をあげても葉っぱにハリが戻らず、シワシワのまま
- 根元がブヨブヨと柔らかくなっている
- 土から嫌なニオイ(腐敗臭)がする
根元が完全に傷んでしまった場合は、この後でご紹介する「葉挿し」で元気な部分だけを救出しましょう。
もしすでにサインが出てしまっていても、諦めないでくださいね!
サンスベリアの根腐れから復活させる具体的な手順を見ながら、元気な部分だけを葉挿しなどで救出してあげましょう。


非常に緩やかな成長速度
本物のスタッキーをお迎えした方が一番驚くのが、その「成長の遅さ」です。
毎日話しかけながらじっくり観察していても、「あれ、先月から1ミリも伸びてないのでは…?」と不安になるかも知れません。
でも、どうか安心してください。それがこの子の本来のペースなんです。
過酷な環境を生き抜くための生存戦略
この成長の遅さには、植物の神秘的なメカニズムが隠されています。
サンスベリアを大きくしたいなら必見!の記事でも詳しく解説していますが、サンスベリアは「CAM型光合成」という特殊な呼吸法を行っています。
日中の暑い時間に気孔を開くと大切な水分が蒸発してしまうため、昼間は息を止め(気孔を閉じ)、涼しくなった夜の間にだけ気孔を開いて二酸化炭素を取り込みます。


この方法は乾燥地帯で水分を節約するには最強の戦略ですが、エネルギーを作り出す効率はどうしても落ちてしまうため、成長が極端に遅くなるという代償を払っているんです。
しかし、時間をかけてゆっくりと細胞を作っていくからこそ、あのカチカチに硬く、どっしりとした重厚な形が作られていきます。
数年、あるいは十年単位の長いスパンで、気長にお付き合いを楽しんでくださいね。


新芽を綺麗に伸ばすコツ
大切に育てているスタッキーの根元から、ある日ひょっこりとタケノコのような新芽が顔を出した時の喜びはひとしおですよね!
せっかく出てきた可愛い新芽は、親株のようにスラリと太く真っ直ぐに伸ばしてあげたいものです。
日光の差す方向へ鉢を回してあげる
新芽がヒョロヒョロと細長く、だらしなく曲がって(徒長して)しまう一番の原因は「日光不足」です。
新芽は親株よりも光を欲しがります。
新芽を見つけたら、いつもより少しだけ意識して、明るい窓辺の特等席に置いてあげてください。
また、植物には「光の差す方向に向かって伸びる(光屈性)」という性質があります。
窓際にずっと同じ向きで置いていると、新芽が窓ガラスのほうへ向かって斜めに曲がって育ってしまいます。
これを防ぐために、数日に一度、鉢を1/4周ずつクルクルと回して(鉢回し)、まんべんなく全体に光が当たるようにしてあげると、姿勢の良いくっきりとした真っ直ぐな姿に育ってくれますよ。
肥料は控えめにじっくり育てる
新芽を早く大きくしたいからといって、肥料を規定量よりたくさんあげるのは逆効果です。
無理に早く育てようとするとヒョロヒョロと伸びてしまい、スタッキー本来の硬さや深い溝がうまく作られなくなってしまいます。
春と秋に、緩効性(ゆっくり効くタイプ)の固形肥料を土の上にほんの少し置く程度で十分に立派に育ってくれます。
スタッキーがどんどん増える栽培環境
サンスベリアは、環境がピタッと合うと、土の中で「根茎(リゾーム)」と呼ばれる太い地下茎を横に伸ばし、そこから新しい子株を次々と出して増えていきます。
一鉢の中に何本ものスタッキーが林立する姿はとてもかっこいいですよね。
子株を促す「少し窮屈な環境」の秘密
どんどん増える環境を作るためには、成長期(春〜秋)に十分な日光に当てて適正な水やりを行うことが大前提ですが、実はもう一つ、プロも実践しているちょっとした裏技のような環境作りがあります。
それは「少しだけ鉢を窮屈な状態(根詰まり気味)にする」ということです。
植物は、広々とした鉢の中で根っこを悠々と伸ばせる時は、自分自身の体を大きくすることにエネルギーを集中させます。
しかし、鉢の中に根がいっぱいになり「これ以上自分が大きくなれるスペースがない!」という少しの危機感(ストレス)を感じると、生存本能が働き、「自分の代わりに子孫を残さなきゃ!」と、子株を出すスイッチが入るんです。
ですから、植え替えの時にあまりにも大きすぎる鉢を選んでしまうと、数年間は全く子株が出ないことがあります。
鉢のサイズは、元の鉢より一回り(直径3cmほど)大きいだけのジャストサイズを選ぶのが、どんどん増やすための大切なポイントになります。
子株を株分けする手順
子株が親株の半分くらいの大きさまで元気に育ち、鉢の中がぎゅうぎゅうになってきたら、いよいよ「株分け」をしてあげるタイミングです。
株分けは、親と全く同じ遺伝子や特徴(模様や溝の深さなど)を受け継いだ完全なクローンを作る、一番確実で安全な増やし方です。
失敗しない株分けの4つのステップ
では実際に、スタッキーを株分けする際の4つのステップについてお話しします。
数日間お水をあげず、土を乾燥させた状態で鉢から優しく株全体を抜き出します。
根を傷めないように、古い土を手で丁寧に揉みほぐして落とします。
親株と子株を繋いでいる、ゴツゴツとした太い地下茎(根茎)を探します。
ハサミやカッターの刃をライターの火で炙るかアルコールで消毒してから、その地下茎の中間あたりでスパッと切り離します。
切り離した直後は、傷口から樹液が出ています。
そのまま湿った土に植えると雑菌が入り込んで切り口から傷んでしまうことが多いんです。
風通しの良い明るい日陰に寝かせて、3日〜1週間ほど放置し、切り口がカサブタのように完全に乾く(カルスができる)まで土には植えずに待ってあげてくださいね。
ここが株分け成功の大きなポイントになります。
切り口がカラカラに乾いたら、水はけの良い新しい観葉植物用(または多肉植物用)の土に植え付けます。
植え付け後すぐにはお水をあげず、さらに1週間ほど休ませてから、最初のお水をたっぷりとあげてください。


葉挿しにおける注意点
もし、お水のあげすぎなどで根元が傷んでしまっても、まだ緑色で元気な葉っぱの上の部分を切り取って土に挿す「葉挿し(はざし)」という方法で、植物の命を繋ぐことができます。
ただし、この葉挿しには、事前に知っておくべき植物学的な重要な注意点がいくつかあります。
【注意】斑入りの模様は消えてしまう(先祖返り)
もし、あなたの育てているサンスベリアが、葉の縁に黄色や白の美しいラインが入っている「斑入り(ふいり)」の特別な品種だった場合、葉挿しで増やすのはおすすめできません。
斑入りの葉を切り取って葉挿しをすると、新しく生まれてくる子株は、模様が消えてただの緑色の葉っぱになってしまう「先祖返り」という現象が起こりやすくなります。
親と同じ美しい模様を残したい場合は、必ず前述の「株分け」で増やしてくださいね。
葉挿しを成功させるためのポイント
葉挿しをする際は、1本の長い葉っぱを10センチほどの間隔でいくつか切り分けて使うこともできますが、この時「葉っぱの上下(どちらが根元側だったか)」を間違えないように気をつけてくださいね。
植物には上と下を感じる力があるので、逆さまに土に挿してしまうと根っこがうまく出てこないんです。切り分ける際に、マジックで上向きの矢印(↑)を書いておくなどの工夫をすると安心です。
また、株分けの時と同じように、切り口は数日間日陰で干して完全に乾燥させてから、乾いた土に挿します。
葉挿しは発根して新しい芽が出てくるまでに、数ヶ月という非常に長い時間がかかります。
気長に、お水をあげすぎないように見守ってあげてくださいね。
毒性に注意!犬などペットと暮らす対策
観葉植物との癒やしのある暮らしの中で、私たちが決して忘れてはいけないのが、一緒に暮らす大切なペットたちの安全を守ることです。
実は、サンスベリア属の植物はお部屋の空気を綺麗にしてくれる素晴らしい空気清浄効果(エコ・プラントとしての機能)を持つ一方で、ペットにとっては少し危険な一面も持っています。
有毒成分「サポニン」による中毒リスク
サンスベリアの葉や根などの組織内には、「サポニン」と呼ばれる化学物質(有毒成分)が含まれています。
あくまで一般的な目安ですが、好奇心旺盛な犬や猫、うさぎなどの小動物が誤ってサンスベリアの葉をかじったり飲み込んだりしてしまうと、口の中や胃の粘膜が刺激され、過度なよだれ、嘔吐、下痢といった消化器系の不調や中毒症状を引き起こす危険性があります。
(出典:アメリカ動物虐待防止協会(ASPCA)「Toxic and Non-Toxic Plants Snake Plant」)
安全な置き場所の工夫でペットを守る
ペットと植物が同じ空間で安全に共存するためには、「ペットの手(口)が届かない場所」に植物を置いてあげる工夫がとても大切になります。
本物のスタッキーは非常に重く大きくなるため倒されない工夫が必要ですが、比較的小さな代替品であれば、壁掛けのウォールシェルフ(飾り棚)に置いたり、ハンギングプランターを使って天井から吊るすなどの工夫が有効です。



私の植物仲間も、猫ちゃんの手が絶対に届かないように、ハンギングプランターで天井から吊るしてサンスベリアを楽しんでいます。
お部屋の空間がおしゃれに見えるアクセントにもなるので、一石二鳥でとってもおすすめですよ♪
万が一、ペットが葉をかじってしまった形跡を見つけたり、体調に異変を感じた場合は、慌てて自己判断で様子を見たりせず、まずはかかりつけの動物病院の先生に相談してみてくださいね。
その際、かじられた植物の葉を一緒に持っていくと、的確な診断の助けになりますよ。


まとめ:本物のサンスベリア・スタッキーを正しく見分ける
いかがでしたでしょうか。
今回は、サンスベリアの中でもユニークな姿が可愛らしい「スタッキー」についてお話ししました。
ここで、今回の記事で大切だったポイントを一緒に振り返ってみましょう!
- 本物の見分け方:「くっきりとした1本の深い溝」と「まん丸の断面」が一番のサイン
- ダイソーなどのスタッキー:育てやすいそっくりさん(代替品のキリンドリカなど)のことが多い
- 水やりのコツ:お水のあげすぎには注意!少し乾燥気味(冬は思い切ってお休み)に育てる
- 増やし方のコツ:株分けや葉挿しのときは、土に植える前に「切り口をしっかり乾燥させる」
- ペットとの暮らし:ワンちゃんや猫ちゃんの手(口)が届かない安全な場所に飾ってあげる


本物のサンスベリア・スタッキーが持つ、大地からスッと真っ直ぐに立つ姿と、時間をかけて作られる深い溝には、他にはない特別な魅力があります。
めぐり逢うのは少し難しいかもしれませんが、だからこそ、見つけたときの喜びはひとしおかなと思います。
一方で、キリンドリカやミカドといったそっくりさんたちも、とても丈夫で育てやすく、お部屋の空気を綺麗にして私たちを癒やしてくれる大切なパートナーです。
「オバケ」の葉っぱを見つけた時のワクワクや、少しずつ新芽が伸びていく姿は、どの品種でも同じように、植物を育てる楽しさを教えてくれますよ。
この記事でお話ししたコツが、あなたとお気に入りのサンスベリアとの素敵な毎日のお役に立てれば、とっても嬉しいです。
もし迷うことがあったら、いつでも「観葉植物の育て方ナビ」に遊びに来てくださいね。

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