こんにちは!「観葉植物の育て方ナビ」運営者のmomoです。
お部屋に飾っている大切なサンスベリアの葉が黄色くなると、このまま枯れてしまうんじゃないかとすごく不安になりますよね。私も以前、育てていたサンスベリア・キリンドリカが黄色くなる経験をして、どうしていいか分からずに焦ってしまったことがあるので、その心配な気持ちが痛いほどわかります。特に葉がふにゃふにゃと柔らかくなっていたり、大切にしていた葉が茶色くなる症状が進んでいたりすると、もう手遅れなのかなと悲しくなってしまいますよね。でも、サンスベリアの葉が黄色くなる原因をしっかりと突き止めてあげれば、元気な姿に復活させられる可能性は十分にありますよ。
この記事では、言葉だけだと判断しにくい根腐れを写真で比較しながら、今の状態がどれくらい危険なのかを一緒にチェックしていきましょう。もし根腐れしていてもそこから復活させる手順や、残念ながら変色してしまった枯れた葉の切り方についても詳しくお話ししますね。また、外側の葉が枯れるのは寿命なのかといった疑問や、黄色くなった葉っぱは元に戻るのか、サンスベリアの水不足のサインは、サンスベリアがしわしわになる冬の管理方法、そして万が一の時の救済策である葉挿しについても解説します。せっかく挑戦した葉挿しが黄色くなる失敗も防げるようにポイントをおさえて、一緒にサンスベリアの元気な緑色を取り戻してあげましょう。
- サンスベリアの葉が黄色くなる主な原因と症状の見分け方
- 根腐れや水不足など状態に合わせた正しい対処法と回復手順
- 変色した葉や枯れた部分の適切な切り方と剪定のポイント
- 再発を防ぐための冬の水やり管理と置き場所のコツ
サンスベリアが黄色くなる原因と症状を診断
葉の色が変わってしまうのには、必ず何らかの理由があります。「何が原因なんだろう?」と焦ってしまうかもしれませんが、まずは落ち着いて植物の状態をじっくり観察してみましょう。葉の硬さ、変色の広がり方、そして臭いなど、ヒントは必ず植物自体が教えてくれています。
葉が黄色くなる主な原因
サンスベリアの葉が黄色くなるトラブル、その原因のナンバーワンは間違いなく「根腐れ」です。これは私の体感ですが、黄色化のトラブルの8割以上は、水やりのしすぎによる根腐れが関わっていると感じます。
サンスベリアは、アフリカなどの乾燥地帯が原産の植物です。そのため、体の中に水分をたっぷりと溜め込むタンクのような機能を持っています。この性質のおかげで、1ヶ月くらい水をやらなくても平気な顔をしているのですが、逆に少しでも土がジメジメした状態が続くと、あっという間に根っこが窒息してしまいます。

植物の根も私たちと同じように酸素を吸って呼吸をしているのですが、常に土が湿っていると、土の中の隙間が水で埋まってしまい、酸素が入ってこれなくなります。すると根は酸欠状態になり、やがて細胞が死んで腐ってしまうのです。これが根腐れの正体です。
また、根腐れ以外にも、日本の過酷な環境や生理現象が原因になることもあります。
- 根腐れ:水のやりすぎで根が酸欠になり、腐敗菌が繁殖している状態。
- 低温障害:冬の寒さ(特に10℃以下)に耐えられず、細胞が破壊された状態。
- 葉焼け:急に強い直射日光に当たり、紫外線で葉緑素が壊された状態。
- 根詰まり:長期間植え替えていないため、鉢の中で根が窒息している状態。
- 寿命(自然現象):一番外側にある古い葉だけがゆっくり黄色くなるのは、新陳代謝による「寿命」です。これは病気ではないので心配いりません。
特に冬場は、「寒さ」と「水のやりすぎ」がダブルパンチとなって襲ってくることが多いです。サンスベリアは寒くなると「休眠」といって、成長を止めて眠ったような状態になります。この時に水をあげてしまうと、吸いきれなかった水が冷えて根を傷め、一気に黄色くなってしまうのです。
黄色くなった葉っぱは元に戻る?
これは本当に残念なお知らせなのですが、はっきりとお伝えしておかなければなりません。一度黄色く変色してしまった葉の組織は、二度と元の鮮やかな緑色に戻ることはありません。
葉が緑色に見えているのは、細胞の中に「葉緑体(クロロフィル)」という緑色の色素がたくさん詰まっているからです。葉が黄色くなるということは、何らかのストレスによってこの葉緑体が分解されてしまったか、あるいは細胞そのものが死んでしまっていることを意味します。壊れてしまった細胞を修復する機能は、残念ながら植物には備わっていないのです。
「栄養剤をあげたら治るかも?」と思って肥料をあげてしまう方がいらっしゃいますが、これは弱っている胃腸に揚げ物を食べさせるようなもので、逆に植物を追い詰めてとどめを刺してしまいかねません。調子が悪い時こそ、肥料はストップするのが鉄則です。

ですので、ここからの私たちの目標は、「黄色い部分を緑に戻すこと」ではありません。「これ以上黄色い部分を広げないこと」と、「新しい元気な葉を出させること」に切り替えていきましょう。
見た目が気になるなら切ってもOK
黄色くなった部分は光合成もほとんどできません。もし見た目が悪くて気になるようであれば、その葉は根元からカットしてしまっても大丈夫です。サンスベリアは成長点さえ無事なら、新しい葉をどんどん出して更新していく植物です。今は見た目が悪くても、未来の美しい姿を目指してケアしていきましょう。
葉がふにゃふにゃなら根腐れを疑う
もし、目の前のサンスベリアの葉が黄色くなっているだけでなく、指で押すと「ふにゃふにゃ」と柔らかくなっている、あるいは「ブヨブヨ」とした水っぽい感触がある場合は、かなり危険な状態です。これは十中八九、重度の根腐れを起こしています。
健康なサンスベリアの葉は、水分でパンパンに張っていて、まるでプラスチックのように硬いのが特徴です。それがふにゃふにゃになるということは、根っこが腐ってしまって水を吸い上げられなくなっている(脱水症状)か、あるいは根から侵入した腐敗菌が葉っぱの方まで回ってきて、組織を溶かしている状態です。
特に危険なのが、葉の先端ではなく「根元」から変色して柔らかくなっているケースです。株元を持って軽く揺らしてみてください。もしグラグラしていたり、スポッと簡単に抜けてしまったりするようなら、根っこはもう壊滅しています。
注意:絶対に水をあげないで!
「葉がしおれているから水不足かも?」と勘違いして、ここで水をあげてしまうと完全にトドメを刺すことになります。根が死んでいる時に水を与えても、腐敗菌を喜ばせるだけです。絶対に水は与えず、以下の処置を行ってください。
また、この状態の時は「臭い」も重要な判断材料になります。顔を近づけてみて、ドブのような、あるいは腐った玉ねぎのような嫌な臭いがしたら、内部で細菌による腐敗が進んでいます。この場合は「様子を見る」という選択肢はありません。今すぐに鉢から抜いて、緊急手術(腐った根と葉の切除)をする必要があります。

momo実は私も、初めて育てたサンスベリアを根腐れさせてしまったことがあるんです。その時は「葉がちょっとシワっぽいかな?」と思って良かれとお水をたっぷりあげてしまって…。翌日にはブヨブヨになっていて、鼻を近づけると独特の腐敗臭がして、本当にショックでした。あの失敗があるからこそ、今は「乾かし気味」を徹底できています。
根腐れを写真で確認する
「葉っぱは元気そうだけど、なんとなく色が悪い気がする…」そんな時は、思い切って鉢から株を抜いて、根っこの状態を直接目で見て確認するのが一番確実です。「抜いたら弱るんじゃないか」と心配になるかもしれませんが、根腐れを放置するリスクに比べれば、抜くダメージなんて微々たるものです。


健康なサンスベリアの根と、腐ってしまった根の違いは一目瞭然です。
| チェック項目 | 健康な根の状態 | 根腐れした根の状態 |
|---|---|---|
| 色 | 白っぽいクリーム色、または 鮮やかなオレンジ色 | 黒、焦げ茶色、または 半透明の茶色 |
| 感触 | 硬くて張りがある、 簡単には切れない | ヌルヌルしている、 指でつまむとグズっと潰れる |
| 強度 | 引っ張っても簡単には切れない | 軽く引っ張るだけで切れる、 皮が剥けて芯(糸)だけ残る |
| 臭い | 土の匂い | 腐敗臭、カビ臭い |
もし鉢から抜いた時に、根っこが黒くてヌルヌルしていたり、引っ張るとズルッと皮が剥けて糸のようになってしまったら、残念ながら根腐れ確定です。でも、ここで絶望する必要はありません。腐っている部分を取り除いてあげれば、サンスベリアはまた新しい根を出すことができるからです。
逆に、根っこが白やオレンジで元気なのに葉が黄色い場合は、根腐れではなく「根詰まり」や「肥料切れ」、「日照不足」などの別の原因を探ることができます。まずは現状を正しく知ることが、復活への第一歩ですよ。
葉が茶色くなるのは危険信号
葉の色が黄色を通り越して「茶色」や「黒」に変色している場合、その部分の細胞は完全に死滅(壊死)しています。茶色い変色には大きく分けて2つのパターンがあり、それぞれ意味が異なります。
1. カサカサに乾燥して茶色い場合
葉の先端や縁が茶色く枯れて、触るとパリパリに乾いている場合は、「水不足」や「葉焼け」、「エアコンの風が直撃したことによる乾燥」などが原因です。枯れた部分は元に戻りませんが、ハサミで茶色い部分をカットして形を整えてあげればOKです。
注意:広がるシミは「カビ」かも?
基本的には緊急性は低いですが、もし「茶色い円形のシミ」がポツポツと増えたり、だんだん大きくなったりする場合は、「炭疽病(たんそびょう)」というカビの病気の可能性があります。この場合は、病気の部分を切り取って、殺菌剤などでケアする必要があります。
2. 湿ってグジュグジュして茶色い場合
こちらが極めて危険なパターンです。葉の根元などが茶色く変色し、触ると湿っていたり柔らかかったりする場合は、「軟腐病(なんぷびょう)」などの病気や、根腐れ菌による腐敗が進行しています。
これを放置すると菌が維管束(植物の血管)を通って株全体に広がり、隣の元気な葉っぱまで次々と溶かしていきます。
湿った茶色の変色を見つけたら、それは「いますぐ切り取れ!」という緊急のサインです。ためらわずに、変色した部分を含めて大きく切り取る手術が必要です。
外側の葉が枯れるのは寿命?
サンスベリアを育てていると、中心から新しい芽が伸びてくる一方で、一番外側にある古い葉っぱだけが黄色くなってくることがあります。「病気かな?」と心配になりますが、株の中心が元気な緑色をしているなら、それは病気ではなく「生理的な寿命(老化現象)」である可能性が高いです。
植物も生き物ですので、葉っぱ一枚一枚に寿命があります。サンスベリアは中心から新しい葉を出し、外側の葉は徐々に古くなっていきます。植物は成長のためにたくさんのエネルギーを必要としますが、新しい葉を育てるために、古くて光合成の効率が悪くなった下葉から栄養(窒素やマグネシウムなど)を回収し、それを新芽に回すというリサイクルを行うことがあるのです。
この場合、黄色くなるのは外側の1〜2枚だけで、進行もゆっくりです。植物が自分で決めて行っていることなので、無理に止める必要はありません。黄色くなって見栄えが悪くなった外側の葉は、完全に枯れるのを待って取り除くか、気になった時点で根元からカットしてしまっても構いません。
ただし、外側の葉だけでなく、内側の新しい葉まで次々と黄色くなるようなら、それは寿命ではなく根腐れなどのトラブルですので、注意して観察してくださいね。
水不足のサインはどう見極める
根腐れが怖くて水を控えすぎた結果、極度の「水不足」に陥って葉が黄色くなることもあります。サンスベリアは乾燥に強いとはいえ、やはり水は必要です。
初期サインは「シワ」と「丸まり」
水不足の初期サインは、葉の形状に現れます。サンスベリアの葉をよく見てみてください。縦方向に細かい「シワ」が入っていたり、葉が内側に巻いて「筒状(細い棒状)」になっていたりしませんか?
サンスベリアは葉の中に水分を貯蔵していますが、土からの水分供給が途絶えると、生き延びるために葉の中の備蓄水を使い始めます。その結果、中身が減ってシワシワになったり、蒸発を防ぐために体を細く丸めたりするのです。


根腐れとの決定的な違い
水不足で黄色くなった場合は、根腐れとは違って葉がブヨブヨせず、むしろ乾燥して硬いか、ペラペラに薄くなっているのが特徴です。鉢を持ってみて、発泡スチロールのように軽くなっているなら水不足である可能性が高いでしょう。
カラカラの時は「腰水」で復活!
この段階なら水を与えれば復活しますが、注意点が一つ。完全に乾ききった土は水を弾いてしまい、上からかけても水が浸透せず、鉢の隙間を抜けて流れ出てしまうことがあります(水やりしたつもりで、実は根が濡れていない現象)。
確実に水を吸わせるために、バケツや洗面器に水を張り、鉢ごと1時間ほど漬け込む「腰水(こしみず)」を行うのがおすすめです。じっくりと水を吸わせれば、数日で葉がパンパンの状態に戻りますよ。
【画像解説】サンスベリアの水やりサインとタイミング!しわや根腐れを防ぐ
サンスベリアがしわしわになる冬の管理不足
冬になると、葉がシワシワになったり、黄色く変色してきたりすることがよくあります。これは「寒さ」と「水やり」のバランスが崩れたことによる生理現象です。
サンスベリアが元気に育つのは20℃〜30℃の環境です。気温が10℃を下回ると、サンスベリアは「休眠」モードに入り、生命活動を極限まで落として寒さをやり過ごそうとします。この時、根っこは吸水活動をほぼ停止しています。
それなのに、「暖房で乾燥しているから」と良かれと思って水をあげてしまうとどうなるでしょうか?
根は水を吸わないので、冷たい水がいつまでも鉢の中に残り続けます。夜になって室温が下がると、その水がさらに冷え込み、根っこを冷蔵庫の水に漬けているような状態にしてしまいます。これでは根が傷んで当然ですよね。
「緑色のシワ」なら耐えている証拠
冬に葉がシワシワになるのは、「寒くて根が水を吸えていない」サインですが、葉の色が緑色のままシワシワになっているなら、それは冬越し順調である証拠です。
サンスベリアは体内の水分をあえて減らすことで、樹液の濃度を高め、寒くても凍らないように身を守っています(冬野菜が甘くなるのと同じ原理です)。
「可哀想だから」と水をあげるのが一番の命取りになります。暖かくなる春までは、断水気味にしてじっと耐えてもらうのが、親心というものです。
どうしても心配なら「葉水(はみず)」を
どうしても乾燥が気になる場合は、土に水をやるのではなく、暖かい日の昼間に霧吹きで葉っぱを湿らせてあげる「葉水」を行いましょう。これなら根を冷やすことなく、葉の乾燥を防ぐことができます。
植え替え不足による根詰まりの影響
「もう何年も植え替えをしていないな…」という方は、鉢の中で根っこがパンパンに詰まった「根詰まり」が原因かもしれません。
サンスベリアの根は太く、成長も早いです。鉢の中が根でいっぱいになると、土の量が相対的に減ってしまい、水や酸素を保持するスペースがなくなります。また、長年使い古した土は団粒構造が崩れて泥のようになり、排水性が極端に悪くなっていることが多いです。
根詰まりを起こすと、根っこが窒息状態になり、栄養をうまく吸い上げられなくなります。その結果、葉っぱの色が全体的に薄くなったり(クロロシス)、黄色く変色したりします。
鉢底の穴から根っこがはみ出していたり、水やりをした時に水がなかなか染み込んでいかなかったりしたら、それは限界のサインです。根詰まりによる不調は、一回り大きな鉢に植え替えて、新しい土にしてあげるだけで劇的に改善することが多いですよ。
注意:植え替えは「暖かい時期」限定!
ただし、慌てて真冬に植え替えをするのはNGです。根詰まりしていても、寒いうちはじっと我慢。植え替えはサンスベリアが元気に動いている5月中旬〜9月上旬頃に行うのが鉄則です。
斑点や病気・害虫の被害を確認
葉全体が黄色くなるのではなく、葉の表面に黄色や白の細かい斑点(カスリ状)が無数に出ていたり、不規則な丸いシミのようなものが広がっていたりする場合は、病気や害虫を疑いましょう。
害虫①:ハダニ(乾燥すると発生)
乾燥した室内では、「ハダニ」という微小な害虫が発生しやすいです。彼らは葉の裏に寄生して植物の汁を吸うため、吸われた痕が白っぽく色が抜けてしまいます(カスリ状)。
遠目で見ると葉色が冴えない、ぼんやり黄色っぽく見えるのが特徴です。葉の裏を見て、赤い点(ハダニ本体)が動いていたり、白い粉のようなものがついていたら要注意です。
害虫②:カイガラムシ(白い綿や殻)
葉の付け根や裏側に、「白い綿のようなフワフワした塊」や「茶色いカサブタのような突起」がついていたら、それはカイガラムシです。
彼らは動かずに固着して養分を吸い取ります。また、おしっこ(排泄物)が糖分を含んでいるため、「葉っぱや床がベタベタする」という被害が出るのも大きな特徴です。見つけたら歯ブラシなどでこすり落とす必要があります。
病気:炭疽病(たんそびょう)
丸い褐色の斑点ができ、その周りが黄色く変色していく場合は、「炭疽病」などのカビ(糸状菌)による病気の可能性があります。サンスベリア特有の炭疽病菌(※)も存在し、感染すると葉に斑点ができて枯れ込んでしまいます。
(※)サンスベリア特有の炭疽病菌とは?
「サンスベリア特有の炭疽病菌」の正体は、学名で「コレトトリカム・サンセベリエ(Colletotrichum sansevieriae)」と呼ばれるカビ(糸状菌)の一種です。
炭疽病を起こす「コレトトリカム属」の菌は世界中にたくさんいますが、この「サンセベリエ」という菌は、その名の通りサンスベリアを狙い撃ちして感染する新種として、2006年頃に日本の研究チーム(琉球大学や鹿児島大学など)によって報告・命名されました。
(出典:SPRINGER NATURE Link「Anthracnose of Sansevieria trifasciata caused by Colletotrichum sansevieriae sp. nov.」
こうした病気は、カビの胞子が飛んで伝染します。見つけたらすぐに病気の部分を切り取り、カビ用の殺菌剤を散布して拡大を防ぐ必要があります。
サンスベリア・キリンドリカが黄色くなる場合
最近おしゃれなインテリアとして人気の、棒状の葉を持つ「サンスベリア・キリンドリカ(スタッキーとして流通していることも多い)」も、基本的な生理現象は平たい葉のサンスベリアと同じです。
ただし、キリンドリカはその形状ゆえに、葉の体積に対する水分の貯蔵量が非常に多いのが特徴です。私の体感としては、平たい品種よりもさらに乾燥に強く、逆に言うと「蒸れ」にはさらに弱い傾向があると感じています。
キリンドリカが黄色くなる場合、特に注意したいのが「根元の変色」です。棒状の葉の付け根が黄色〜茶色に変色し始めたら、内部ではすでに組織の崩壊がかなり進んでいることが多いです。肉厚な分、外見に変化が出る頃には手遅れになっていることも少なくありません。
【重要】編み込みタイプは「土の中」をチェック!
もし、葉が編み込まれているタイプを育てているなら、一度土を少し掘ってみてください。形を固定するために、地中の根元部分がゴムバンドやテープできつく縛られたままになっていることがあります。
購入時は良くても、成長して太くなるとこのバンドが食い込み、そこから傷んで腐りが入ることが非常によくあります。もし縛られていたら、すぐにハサミで切って解放してあげてください。
また、先端だけが黄色くなって干からびている場合は、根詰まりによる水不足の可能性が高いです。キリンドリカは太い地下茎で増えるため、鉢の中で地下茎がグルグルに回って詰まっていることがよくあります。プラスチックの鉢が歪むほどパンパンになっていないか確認してみてください。
サンスベリアが黄色くなる時の復活と対処法
原因がある程度特定できたら、次はいよいよ治療のフェーズです。「もう枯れちゃったから捨てようかな…」なんて諦めるのはまだ早いです!サンスベリアは、たとえ根っこが全滅しても、葉っぱの一部さえ生きていればそこから再生できるという、驚異的な生命力(分化全能性)を持っています。
ここでは、症状の重さに応じた具体的な復活手順を解説します。
根腐れから復活させる具体的な手順
根腐れを起こしていると判断したら、そのまま様子を見ていても自然治癒することはありません。腐敗菌は待ってくれませんので、早急に手当てを行いましょう。手順は以下の通りです。
根腐れ復活オペの手順


鉢から株を抜き、根についている古い土をすべて水で綺麗に洗い流します。病気の原因菌を洗い流すイメージです。
清潔なハサミを使い、黒くてブヨブヨした根や、変色した茎をすべて切り落とします。
「もったいない」と思って腐った部分を残すと、そこからまた腐敗が広がります。健康な白い断面が見えるまで、心を鬼にして切り進めてください。
もし手元にあれば、切り口に殺菌剤(ベンレートやトップジンMなど)を塗布するか、希釈液に浸して消毒すると成功率が上がります。(無い場合は省略しても構いませんが、次の乾燥をより徹底してください)
ここが一番のポイントです!切り口が湿ったまま土に植えると、傷口から雑菌が入ってまた腐ります。風通しの良い日陰に株を転がしておき、3日〜1週間ほど放置して、切り口をカサブタのように完全に乾燥(カルス化)させます。サンスベリアは1週間くらい土がなくても枯れませんので安心してください。


切り口がしっかり乾いて硬くなったら、新しい清潔な土に植え付けます。
※重要:根をたくさん切って小さくなった場合は、今までより「一回り小さい鉢」に植えてください。大きな鉢のままだと土が乾きにくく、根腐れが再発します。
水やりは植え付け後すぐには行わず、1週間〜10日ほど経って、株が落ち着いてから少量を再開します。
枯れた葉の正しい切り方
黄色や茶色に変色してしまい、もう回復の見込みがない葉は、そのままにしておくと見た目も悪いですし、カビの温床にもなるのでカットしてしまいましょう。
サンスベリアの葉は非常に繊維質で硬いです。文房具のハサミだと切りにくいだけでなく、繊維を押しつぶして切り口を傷めてしまうことがあります。できれば園芸用の剪定バサミか、よく切れるカッターナイフを用意してください。使う前には、刃をアルコールティッシュで拭いて消毒することを忘れずに。
パターン1:葉全体がダメな場合
変色した葉の根元(土の表面ギリギリのところ)に刃を当て、ザクっと切り落とします。中途半端に残すと、残った部分がまた枯れてきて見栄えが悪くなるので、思い切って根元から切るのがコツです。葉が一枚減ってしまっても、また中心から新芽が出てくるので大丈夫ですよ。
パターン2:先端だけ枯れている場合(V字カット)
「先っちょの1cmだけ茶色い」という場合は、葉を丸ごと切る必要はありません。枯れている部分だけをハサミで切り取りましょう。
この時、横に真っ直ぐ切ってしまうと「いかにも切りました」という不自然な見た目(パッツン前髪のような状態)になってしまいます。
元々の葉の形に合わせて「V字(山型)」に尖らせるようにカットしてあげると、遠目には切ったことが分からないくらい自然に馴染みます。



大切に育ててきたサンスベリアにハサミを入れるのって、すごく勇気がいりますよね。私も最初は「本当に切って大丈夫かな?枯れないかな?」と手が震えました。でも、腐った部分を残しておくと菌が広がって手遅れになってしまうんです。「ごめんね、治ってね!」と声をかけながら思い切って切ったら、その後ちゃんと新しい根っこが出てきてくれましたよ!
適切な土で植え替えを行うポイント
根腐れからの復活を目指す場合、植え替える「土」の選び方が運命を左右します。根が弱っている状態で、保水性の高い(水持ちの良い)土を使ってしまうと、窒息してしまう可能性があるからです。
使うべきは、とにかく「水はけ(排水性)」の良い土です。ホームセンターには便利な「サンスベリアの土」や「多肉植物の土」が売られていますので、これを使うのが一番失敗がありません。これらの土は、軽石やパーライト、赤玉土などの粒状の素材が多く配合されており、水をかけてもサァーっとすぐに抜け落ちるように設計されています。
回復期は「無機質」の土がおすすめ
特に回復期におすすめなのが、腐葉土や堆肥が入っていない「無機質(むきしつ)」の土です。
有機物が入っていないため、根腐れ菌のエサになりにくく、再発リスクを下げることができます。さらに、室内で悩まされる「コバエ」や「カビ」が発生しにくいという大きなメリットもあります。パッケージに「室内用」「虫が湧きにくい」と書かれているものが目印です。
普通の土を使う場合のアレンジ
もし、手元にある一般的な「観葉植物の培養土(黒っぽいふかふかした土)」を使いたい場合は、そのまま使うのではなく、川砂や小粒の軽石を3割〜4割ほど混ぜ込んで、ザラザラした質感にしてから使いましょう。


葉挿しで増やして救済する
「根腐れに気づくのが遅れて、根元までドロドロに溶けてしまった…」
「株の根元が完全に腐って、根っこが一本も残らなかった…」
そんな絶望的な状況でも、まだ上の方に緑色の硬い葉っぱが残っていれば、「葉挿し(はざし)」という方法で復活させることができます。
- 腐っていない、元気な緑色の葉を選びます。
- 葉を5cm〜10cmくらいの長さに切り分けます。
- 【重要】切り分けた葉の「上下」がわからなくならないように、下側(根元側)にマジックで印をつけておきます。植物には極性があり、上下を逆に挿しても根は絶対に出ません。
※切り口に「ルートン」などの発根促進剤を塗ると成功率が上がります。 - 風通しの良い日陰で3日〜1週間ほど乾かし、切り口を完全に乾燥させます。
- 切り口が乾いたら、サンスベリア用の土に葉の下側を3分の1ほど挿します。または、コップに入れた水に浸ける「水挿し」でも発根可能です。


これで1ヶ月〜数ヶ月待つと、切り口から新しい根っこが出てきます。さらに待つと、根元から小さな子供の芽(子株)がニョキニョキと顔を出しますよ!この瞬間は本当に感動的です。
模様についての注意点
もし元の株が、葉の縁が黄色い「ローレンティ(トラノオ)」だった場合、葉挿しで生まれた子供は黄色い斑(ふ)が消えて、緑色一色の姿(先祖返り)になります。
黄色い模様は遺伝しない特性があるためですが、緑一色のサンスベリアも野性的でカッコいいので、新しい姿として愛してあげてくださいね。
葉挿しが黄色くなる失敗原因
復活をかけて葉挿しに挑戦したものの、挿した葉っぱまで黄色くブヨブヨになって腐ってしまうことがあります。これは非常に悔しいですよね。葉挿しが失敗する主な原因は以下の4つです。
失敗パターン①:乾燥不足
しつこいようですが、これが一番多いです。切り口が生乾きのまま土や水に入れると、そこから雑菌が入って腐ります。「乾かしすぎかな?」と思うくらい、カチカチになるまで乾かすのがコツです。
失敗パターン②:上下の間違い
葉の「上側(先端側)」を土に挿していませんか?サンスベリアの葉は根元側にのみ発根能力があるため、逆さに挿しても発根せずやがてエネルギー尽きて黄色くなります。
失敗パターン③:温度不足
葉挿しが成功するには、20℃以上の気温が必要です。冬場などの寒い時期に行うと、代謝が進まず、発根する前に体力を消耗して腐ってしまうことが多いです。冬に全滅してしまった場合は、暖かい部屋で管理するか、春になるまで待つしかありません。
失敗パターン④:見えない感染(切り戻し不足)
これが意外と多い盲点です。元の株が根腐れしていた場合、見た目は緑色でも、菌がすでに葉の維管束(導管)を通って上の方まで侵入していることがあります。「腐った部分ギリギリ」で切ると失敗するので、腐った部分から大きく距離をとって(プラス5cm以上)、上の新鮮な部分だけを使うようにしてください。
冬の水やり管理で再発を予防する
無事に復活できたとしても、また同じ管理をしていたら、次の冬にまた黄色くなってしまいます。サンスベリアを長く健康に保つための最大の秘訣は、「日本の冬の厳しさを甘く見ないこと」です。
再発を防ぐための鉄則は、「冬は断水気味にする」ことです。具体的には、最低気温が10℃を下回るようになったら(11月頃〜)、水やりをストップします。翌年の3月〜4月頃に暖かくなるまで、一切水を与えない「完全断水」でも、サンスベリアは枯れることは少なく、むしろ、下手に水を与える方がより枯れるリスクがあります。


「さすがに数ヶ月も水をあげないのは可哀想…」と不安になる場合は、暖かい日の「午前中」に、月に1回程度、土の表面を軽く湿らせるくらいの少量の水を与えます。夜に水が残っていると冷えて根が傷むため、夕方の水やりや、鉢底から出るほどたっぷりあげるのはNGです。
「冬は寝ているからそっとしておく」。この感覚をマスターすれば、もう根腐れでサンスベリアを泣かせることはなくなりますよ。
春の再開は「リハビリ」から
暖かくなって水やりを再開する時、いきなりドバっと大量の水をあげるのは危険です。長い休眠で根の機能が鈍っているため、最初は「スプーン1杯」程度の水から始めて、1ヶ月かけて徐々に通常の量に戻していくのが安全です。
まとめ:サンスベリアが黄色くなるのを防ぐ管理術
ここまで読んでくださってありがとうございます!
サンスベリアが黄色くなるのは、植物があなたに送っている必死のSOSサインです。
最後に、元気な緑色を保つためのポイントをまとめておきましょう。
- 葉が黄色・ふにゃふにゃになる主な原因は「水のやりすぎ(根腐れ)」が圧倒的多数。
- 変色した細胞は二度と元に戻らないので、早めにカットして被害を食い止める。
- 根腐れしても、腐った部分を完全に切除して乾燥させれば復活できる。
- 根がない場合も、緑の部分があれば「葉挿し」でクローン再生が可能。
- 冬はとにかく水を控える。断水して寒さから守ることが最大の予防策。
サンスベリアは「不滅の植物」と呼ばれるほど、本当に強い生命力を持っています。もし黄色くなってしまっても、焦らずに原因を見極め、適切な処置をしてあげれば、きっとまた力強い姿を見せてくれるはずです。諦めずに、植物の生きる力を信じてケアしてあげてくださいね。









