こんにちは。「観葉植物の育て方ナビ」運営者のmomoです。
SNSや海外のインテリア雑誌で見かけるような、ジャングルのように立派な姿に憧れて、「うちの子もモンステラを巨大化させたい」「もっとモンステラを大きくしたい」と思っている方は多いのではないでしょうか。
実は私も、最初は小さい葉ばかり出てきて悩んだ経験があります。
「どうすれば早く大きくする・成長させる方法があるの?」「成長スピードを上げるにはどうしたらいい?」と、毎日鉢を眺めては試行錯誤の連続でした。
モンステラで最大の大きさ・サイズはどれくらいなのか気になりますし、大きくなる種類やモンステラデリシオーサを巨大化し大きくする方法を知りたいですよね。
また、ヒメモンステラを巨大化し大きくしたい場合や、モンステラアダンソニーの巨大化は可能なのかといった、品種ごとのポテンシャルも気になるところです。
一方で、逆に「大きくなりすぎたからこれ以上大きくしたくない」という悩みや、「順調だったのに葉が小さくなった原因が分からない」と困っている方もいるかもしれません。
「幹を太くするにはどうしたらいい?幹を太くする方法はあるの?」といった疑問から、モンステラに風を当てるとどうなるのか、巨大化させたい場合の剪定はどうすればいいのか、さらには茎を木質化させる時期や木質化はいつ起こるのかといったマニアックな疑問まで。
この記事では、そんなモンステラのサイズと成長に関するあらゆる疑問に、植物沼にハマった私momoの経験と、調べ上げた植物生理学的な知識を交えて徹底的にお答えしていきます。
- モンステラの種類による大きさの違いや、巨大化に向いている品種の選び方
- 1メートル級の葉を目指すための土作りや、光・風などの環境設定のコツ
- 茎を太くし葉を大きくするための、モスポールなどを活用した具体的な育成テクニック
- 大きくなりすぎて困った場合の対処法や、成長をコントロールする剪定のポイント
モンステラを巨大化させたい!大きくしたい時の品種選びや環境の整え方

モンステラを大きくしたいと思ったとき、まず何よりも大切になるのが「品種選び」と「基礎的な環境作り」です。
ここは家づくりで言えば「基礎工事」のようなもの。
どんなに毎日頑張ってお世話をしても、そもそも大きくならない種類のモンステラだったり、巨大化に必要な環境要素が欠けていたりすると、理想の巨大モンステラには近づけません。
まずは基本の「き」から、しっかりとチェックしていきましょう。
モンステラで最大の大きさやサイズはどれくらい?
みなさんは、野生のモンステラを見たことがありますか?
熱帯アメリカのジャングルに自生している野生のモンステラは、私たちの想像をはるかに超えるサイズに成長します。
自生地での驚異的なサイズ
環境が良い場所では、葉っぱ一枚の長さが1メートルを超えることも珍しくありません。
大人の傘くらいの大きさの葉っぱが、頭上高くに茂っている光景を想像してみてください。圧巻ですよね。
高さ(つるの長さ)に至っては、高い木に絡みついて這い上がり、10メートルから20メートル以上に達することもあります。
彼らにとって、数メートルというのはほんの「序の口」なんです。
日本の室内栽培での限界と可能性
「じゃあ、うちのリビングでも10メートルになるの?」と聞かれると、日本の一般的な住宅事情や気候を考えると、そこまでは難しいのが現実です。
しかし、適切な管理と環境作りを行えば、天井(約2.4メートル)に届く高さや、大人の上半身ほどある70cm〜80cmクラスの巨大な葉っぱを育てることは十分に可能です。
そこまで育つと、もはや「観葉植物」という可愛い存在ではなく、部屋の一角を占領する「同居人」か「森の主」のような圧倒的な存在感を放ちます。
来客があった時には、必ず「これ、本物!?」と驚かれること間違いなしですよ。
モンステラの中で特に大きくなる種類とは
モンステラと一口に言っても、実はたくさんの種類が存在します。
もしあなたが本気で巨大化させたいなら、選ぶべき品種は決まっています。
巨大化の王様「モンステラ・デリシオーサ」
最も大きく、最も迫力のある姿に育つのは、やはりモンステラの代表種である「モンステラ・デリシオーサ(Monstera deliciosa)」です。
デリシオーサはラテン語で「おいしい」という意味を持ち、実が食べられることから名付けられましたが、その特徴はなんといっても「葉の厚み」と「巨大さ」です。
他のモンステラ属の植物と比較しても、葉の面積が広くなりやすく、幹も太くガッシリと育ちます。
葉の切れ込みも深く入り、成長すると葉の中央に二次的、三次的な穴(フェネストレーション)が無数に開く「マクロコズム」のような表現を見せてくれるのも、このデリシオーサの醍醐味です。
もし「とにかくド迫力の、モンスター級のモンステラにしたい!」という明確な目標があるなら、他の品種に浮気せず、迷わずデリシオーサを選んであげてくださいね。
品種による成長スピードの違いと特徴
ここで少しマニアックですが、非常に重要な話をします。
市場に出回っているモンステラの中には、デリシオーサによく似た「モンステラ・ボルシギアナ(Monstera borsigiana)」という種類(または変種)が存在します。
これらはパッと見では区別がつきにくいのですが、巨大化を目指す上では成長の仕方に決定的な違いがあるんです。
デリシオーサ vs ボルシギアナ
| 比較項目 | モンステラ・ボルシギアナ | モンステラ・デリシオーサ |
|---|---|---|
| 成長スピード | 非常に速い | 比較的ゆっくり |
| 最終的なサイズ | 大型だがデリシオーサには及ばない | 極めて巨大(葉長1m以上も可能) |
| 茎の太さ | 比較的細く、つる性が強い | 太く、堅牢になりやすい |
| 節間(葉の間隔) | 長く伸びやすい(徒長しやすい) | 短く詰まる傾向がある |
| 見分け方のコツ | 葉柄の付け根にフリルがない | 成熟すると葉柄の付け根にフリル(シワ)が出る |
目的に合わせて選ぼう
この表からわかるように、ボルシギアナは「質より速さ」の戦略をとる植物です。
茎を細く保ち、エネルギーを縦に伸びることに集中させるため、成長スピードは早いですが、個々の葉のボリュームや茎の重厚感ではデリシオーサに劣ります。
したがって、「とにかく早く天井まで届くような高さを出したい!」という場合はボルシギアナが適しています。
一方で、「高さよりも、葉っぱ一枚一枚の巨大さと、幹の太さによる迫力を追求したい!」という場合は、やはりデリシオーサがベストな選択肢になります。
どちらも素晴らしい植物ですが、自分の目指す「巨大化」のイメージに合わせて選ぶことが、後悔しないための第一歩ですよ。
斑入りよりも原種がモンステラの巨大化に有利な理由
最近のInstagramなどでは、白や黄色の斑(ふ)が入った「斑入りモンステラ」が大人気ですよね。
『ホワイトタイガー』や『イエローモンスター』など、宝石のように美しい品種には私も心が奪われます。
しかし、「巨大化」を最優先にするなら、斑が入っていない緑色の「原種(青葉)」を選ぶのが圧倒的に有利です。
光合成というエネルギー生産の壁
なぜなら、植物が成長するためのエネルギーは「光合成」によって作られるからです。
光合成を行うのは、葉の中にある緑色の色素「葉緑素(クロロフィル)」です。
斑入り品種の白い部分や黄色い部分は、この葉緑素を持っていません(あるいは非常に少ないです)。
つまり、斑の部分は美しいですが、エネルギー生産工場としては機能していない状態なんです。
緑一色の原種は、葉の全面積を使ってフルパワーで光合成を行い、エネルギーを作り出せます。
一方、斑入り品種は緑の面積が少ない分、エネルギー生産量が落ちてしまいます。
結論:巨大化なら「緑」一択!
もちろん、斑入り品種も時間をかければ大きくはなります。
でも、デリシオーサの原種が見せるような、爆発的な成長スピードと、1メートル級の圧倒的なバイオマスを実現するには、やはり「緑の葉」の持つエネルギー効率が最強なんです。
まずは原種で巨大化の醍醐味を味わってから、斑入りに挑戦するのも良いルートかなと思います。
100均の苗でも環境次第で巨大にできる可能性

「園芸店で売っている高い大株を買わないと、大きくならない?」「100均の小さな苗だと限界はあるの?」という疑問をよく見聞きします。
答えは、「NO! 100均の苗でも、環境次第でモンスター級に巨大化させることは十分可能です!」とお伝えしたいです。
実生苗のポテンシャル
100円ショップ(ダイソーなど)で売られているモンステラの多くは、種から育てられた「実生苗(みしょうなえ)」です。
売られている時は手のひらサイズの可愛らしい姿で、葉に切れ込みすら入っていないことも多いですよね。
でも、植物としての遺伝子は、あの巨大なデリシオーサそのものです(稀に違う品種も混ざっていますが、最近はデリシオーサの実生も多く見かけます)。
私の実体験:300円の苗が…
実は私も以前、300円で購入した小さな実生苗を育てたことがあります。
購入当時はハート型の葉っぱが3枚あるだけでしたが、適切な土に植え替え、光をたっぷり当てて育てた結果、わずか3ヶ月後には葉に切れ込みが入り始めました。
そして1年後には葉のサイズが30cmを超え、3年経った時には私の腰の高さを超える立派な成株に育ちました。
むしろ、幼苗から育てることで、最初から自宅の環境(光や湿度)に適応させながら育てられるというメリットもあります。
「高いお金を出さなきゃダメ」なんてことはありません。
数百円の苗から、数年がかりで自分だけの巨大な相棒を育て上げる。
これこそ園芸の最大のロマンだと私は思います。
モンステラアダンソニーの巨大化は可能か
「マドカズラ」という和名でも親しまれている「モンステラ・アダンソニー(Monstera adansonii)」。
葉に最初からボコボコと窓のような穴が開いている、非常にチャーミングな品種です。
このアダンソニーも「巨大化させたい!」という声を聞きますが、デリシオーサと同じようなイメージを持っていると、少し「あれ?」となるかもしれません。
「大きさ」の方向性が違う
アダンソニーは、葉っぱ一枚のサイズ自体はそこまで巨大にはなりません。
環境が良くても、せいぜい30cm〜40cm程度止まりであることが一般的です(もちろん、これでも十分大きいですが、デリシオーサの1mには及びません)。
その代わり、アダンソニーは「つるの伸長力」が凄まじいです。
成長スピードが非常に速く、どんどんつるを伸ばして広がっていきます。
ですので、アダンソニーにおける「巨大化」とは、「葉を大きくする」ことよりも、「つるを長く伸ばし、壁面や支柱を覆い尽くすようなボリューム感を出す」ことだと捉えると良いでしょう。
モスポール(後述します!)を使って上に登らせると、葉のサイズも比較的大きくなり、立体的で見事なタワーを作ることができますよ。
ヒメモンステラも巨大化して大きくしたい場合
よくモンステラと混同されますが、厳密にはモンステラ属ではない「ヒメモンステラ(学名:Rhaphidophora tetrasperma / ラフィドフォラ・テトラスペルマ)」についても触れておきましょう。
名前の通り「姫(小さい)」サイズが魅力の植物で、葉の形はモンステラによく似ていますが、コンパクトで日本の住宅でも扱いやすいのが特徴です。
最速で「緑の壁」を作れる
これを巨大化させたい場合も、アダンソニー同様に葉のサイズには限界があります(大きくても20cm〜30cm程度)。デリシオーサのような重厚感は出ません。
しかし、ヒメモンステラの最大の武器は「圧倒的な成長スピード」です。
条件が揃えば、1週間で新しい葉が1枚開くくらいのペースでガンガン伸びていきます。
「部屋の壁一面を緑で覆いたい」「天井まで届く緑の柱を、最短期間で作りたい」という目的であれば、デリシオーサよりもヒメモンステラの方が、手軽に、そして早くその夢を叶えてくれるかもしれません。
- 葉の巨大さと迫力なら「デリシオーサ」
- 高さとボリュームを早く出したいなら「ヒメモンステラ」や「ボルシギアナ」
それぞれの個性を理解して、適材適所で選んであげてくださいね。
モンステラの巨大化に適した土の配合と鉢の選び方
さて、品種が決まったら次は「住まい」の準備です。
「地上部(葉や茎)の大きさは、地下部(根)の大きさに比例する」という植物の法則をご存知でしょうか?
モンステラを巨大化させるためには、根っこをいかにのびのびと、健康に育てられるかが勝負の分かれ目になります。
土選びの鉄則:水はけと通気性
モンステラは熱帯雨林の植物ですが、常に水浸しの土は嫌います。根っこも呼吸をしているため、酸素が必要です。
市販の「観葉植物の土」をそのまま使っても育ちますが、巨大化を目指すなら、もう一工夫して「水はけの良い環境」を作ってあげましょう。
- 市販の観葉植物の土(ベース):5
- 赤玉土(小粒〜中粒):3
- ベラボン(ヤシガラチップ)または軽石:2
この配合のポイントは、ベラボンや赤玉土を混ぜることで土の中に「隙間(空気の層)」を作ることです。
モンステラの太い根っこは、この隙間を求めて力強く伸びていきます。
土がふわふわで空気をたくさん含んでいると、根腐れのリスクが減るだけでなく、根の代謝が活発になり、結果として地上部の爆発的な成長に繋がるんです。
鉢選び:スリット鉢がおすすめ
鉢のデザインにもこだわりたいところですが、育成優先なら「スリット鉢」を強くおすすめします。
スリット鉢は、鉢の側面に切れ込みが入っている特殊な鉢です。
これを使うと、水はけが良くなるのはもちろん、根が鉢の中でぐるぐると回ってしまう「サークリング現象」を防ぎ、鉢の中の土を無駄なく使えるようになります。
もしおしゃれな陶器鉢を使いたい場合は、スリット鉢に植えたモンステラを、陶器鉢に「鉢カバー」として入れるスタイルが良いでしょう。
これなら見た目も機能性も両立できますよ!
室内でモンステラを育てるならLEDライトも活用

植物が巨大化するためのエネルギー源、それは紛れもなく「光」です。
「うちは日当たりが悪いから…」と諦める必要はありません。現代には「植物育成用LEDライト」という強力な武器があります。
「太陽の代わり」以上の効果
モンステラを巨大化させるには、かなりの光量が必要です。窓辺の光だけだと、天気に左右されますし、冬場は日照時間が短くなります。
育成ライトを使えば、天候に関係なく毎日安定して強い光を当て続けることができます。
特に重要なのが「真上から光を当てる」ことです。
窓からの光だけだと、モンステラは光を求めて窓の方へ曲がって伸びてしまい(屈光性)、形が崩れやすくなります。
ライトを真上に設置すれば、茎が真っ直ぐ上に伸び、バランスの良い美しい巨大株に育ちます。
直射日光に慣らして光合成を最大化させる方法
「モンステラは半日陰の植物だから、直射日光はNG」という話をよく聞きませんか?
確かに、真夏の強烈な西日などは避けた方が無難ですが、実はモンステラは、順を追って慣らしていけば、かなりの強光にも耐えられる植物なんです。
なぜ強い光が必要なのか
巨大化=バイオマスの増大です。体を大きくするための炭水化物を作るには、光合成のスピードを上げる必要があります。
弱い光で細々と生きていくことはできますが、それでは「現状維持」が精一杯。
巨大化スイッチを入れるには、光合成が飽和するレベルの強い光エネルギーが必要不可欠なんです。
安全に慣らす「順化」のステップ
いきなり暗い部屋から炎天下に出せば、100%葉焼けして枯れます。
以下のステップで、時間をかけて「光の筋トレ」をさせてあげましょう。
- フェーズ1(1週間):まずは明るい日陰や、レースのカーテン越しの窓辺で環境に慣らす。
- フェーズ2(2週間):午前中の早い時間帯(〜10時頃まで)の柔らかい直射日光が当たる場所に置く。
- フェーズ3(その後):徐々に直射日光に当たる時間を長くしていく。真昼の直射日光は遮光ネットなどで30%〜50%遮光する。
このように徐々に光を強くしていくと、モンステラの葉は厚くなり、色も濃くなり、紫外線から身を守るための抵抗力を身につけます。
こうして「強光仕様」に生まれ変わったモンステラは、光合成能力が飛躍的に向上し、次に出てくる新芽から驚くような巨大化を見せてくれるはずです。
モンステラを巨大化させたい!大きくしたい時の育成技術

品種を選び、光や土などの環境を整えたら、いよいよ実践編です。
ここからは、日々の管理の中でモンステラの成長スイッチを押し続け、加速させるための具体的なテクニックをご紹介します。
「ただ枯らさないように育てる」のと、「巨大化を目指して攻めの育成をする」のとでは、やるべきケアの密度が全く違います。
少し手間に感じることもあるかもしれませんが、手をかければかけるほど、モンステラは確実にその葉を大きくして応えてくれます。
私momoが実践している「巨大化」の方法を、余すことなくお伝えしますね。
モンステラを早く大きくして成長させる方法
「1日でも早く、あの巨大な姿が見たい!」
そんなはやる気持ちを抑えつつ、まずは植物の成長サイクルを理解し、その波にうまく乗ることが最短ルートになります。
モンステラを早く大きくするための最大の秘訣は、「植物にとってのベストシーズン(適期)を1秒たりとも無駄にしない」ことです。
成長のゴールデンタイム「5月〜9月」に全集中
モンステラは熱帯の植物なので、日本の冬は苦手です。
逆に言えば、気温が20℃〜30℃になる5月から9月(地域によっては10月)の間は、彼らにとっての「ボーナスタイム」。
この期間にどれだけ光合成をさせ、水と肥料を与え、体を作らせるかが勝負の分かれ目になります。
この時期は、モンステラが「もっと成長したい!」と活動的になっている時です。
このタイミングで水切れさせたり、肥料を切らしたりするのは、非常にもったいないです。
春に新芽が動き出したら、すぐに「成長モード」の管理に切り替え、秋に気温が下がるまで全力でケアを続けることが、年間を通じて最大の成長幅を引き出すコツです。
冬は「休ませる」勇気を持つ
逆に、気温が15℃を下回る冬場に「早く大きくしたいから」と無理やり肥料を与えたり、水をジャブジャブあげたりするのは逆効果です。
根が活動できずに腐ってしまったり、株が消耗して春のスタートダッシュが遅れたりします。
「急がば回れ」の精神で、冬は現状維持に徹し、体力を温存させてあげること。
これが結果的に、翌春からの爆発的な成長に繋がります。
モンステラデリシオーサを巨大化し大きくする方法
特にデリシオーサを巨大化させるために、絶対に欠かせない要素があります。
それは、「上に登らせる(垂直方向への誘引)」ことです。
「登る」とスイッチが入る不思議な性質
モンステラは、地面を這っている状態(ほふく性)だと、「今はまだ暗い林床にいるんだな。
光を求めて移動しなきゃ」と判断し、節と節の間(節間)を長く伸ばして、ひょろひょろと横へ広がろうとします。
この状態では、葉っぱを大きくすることにエネルギーを使わず、移動することに全力を注いでしまいます。
しかし、何かに掴まって上に登り始めると、植物ホルモン(オーキシンなど)の分配が変化し、「お、高い木に辿り着いたぞ!ここなら光が浴びられるから、本格的に葉を広げよう!」とスイッチが切り替わります。
このスイッチが入って初めて、茎が太くなり、葉が巨大化し、あの美しい切れ込みや穴が形成される「成株(大人の姿)」へと変身するのです。
成長を促すための植え替え時期と適切なタイミング

地上部を巨大化させるには、地下の根っこを無限に広げてあげるのが理想ですが、鉢植えではそうもいきません。
鉢の中で根がいっぱいになり、これ以上伸びるスペースがなくなると(根詰まり)、モンステラは「これ以上体(葉)を大きくすると、根っこで支えきれないし水も足りなくなる」と判断して、成長をストップさせてしまいます。
この「成長ストップ」の時間を極力ゼロにするために、適切なタイミングでの「鉢増し(サイズアップ)」が必要です。
ベストな植え替え時期
植え替えの適期は、成長が最も旺盛な5月〜6月頃です。
真夏もできなくはないですが、暑さでバテるリスクがあります。
また、秋以降は寒くなるにつれて根の回復力が落ちるため、避けた方が無難です。
「根詰まり」のサインを見逃さない
以下のようなサインが出たら、モンステラからの「家が狭いよ!」というSOSです。
- 鉢底の穴から根っこがはみ出している。
- 水やりをしても、水がなかなか染み込まない(または、すぐに乾いてしまう)。
- 下の方の葉が黄色くなって落ちる。
- 新芽が小さくなってきた。
これらのサインが出たら、一回り(直径が3cm〜6cmほど)大きな鉢に植え替えてあげましょう。
もし巨大化を急ぐ上級者の方なら、土の通気性を極限まで高めた上で、二回り大きな鉢に植えて根のスペースを確保するのも手ですが、過湿(根腐れ)のリスクも上がるので、水管理には注意が必要です。
植え替えの手順について、もっと詳しく知りたい方は、サイト内の詳細記事も参考にしてみてくださいね。

成長速度を上げる水やりと湿度の管理テクニック
モンステラの巨大な葉っぱは、ほとんどが「水分」で構成されています。
細胞の一つ一つを水でパンパンに膨らませることで、あの大きな葉を広げているのです。
そのため、成長期における水やりは「メリハリ」がキーワードになります。
「乾湿のサイクル」を回す
常に土が濡れている状態だと、根が呼吸できずに腐ってしまいます。
かといって、カラカラに乾かしすぎると成長が止まります。
理想は、「土の表面が乾いた瞬間に、たっぷりと与える」ことです。
「たっぷりと」というのは、コップ1杯とかではなく、鉢底から水がじゃーっと出るくらいです。
これには、土の中に水分を補給するだけでなく、土の中に溜まった古いガスを押し出し、新鮮な酸素を含んだ空気を引き込むという重要な役割があります。
この「水による深呼吸」を繰り返すことで、根の代謝が上がり、成長速度が加速します。
ジャングルを再現する「空中湿度」
そしてもう一つ、絶対に忘れてはいけないのが「湿度」です。
自生地のジャングルは常にムシムシとした高湿度環境です。
日本の室内(特にエアコンの効いた部屋)はモンステラにとっては砂漠のように乾燥しています。
湿度が低いと、気孔が閉じて光合成がストップするだけでなく、せっかく出てきた新芽(ドリル)が乾燥で張り付き、うまく開かずに破れてしまうことがあります。
これを防ぐために、以下のケアを取り入れましょう。
- 葉水(はみず):毎日1回〜2回、霧吹きで葉の表と裏、そして気根に水をかけます。特に朝に行うと、日中の光合成を助けます。
- 加湿器の導入:本気で巨大化を目指すなら、加湿器を使って部屋の湿度を60%以上に保つのが最強です。
肥料のおすすめは窒素多めで葉を大きくする
光と水だけでも育ちますが、巨大なバイオマスを構築するには、材料となる栄養素(肥料)が不可欠です。
植物の三大栄養素は「窒素(N)・リン酸(P)・カリ(K)」ですが、モンステラのような「葉を楽しむ観葉植物」を大きくしたい場合、特に重要になるのが「窒素(N)」です。
「葉肥(はごえ)」としての窒素
窒素は、葉や茎を作り、光合成を行う葉緑素の元になる成分です。
肥料を選ぶ際は、成分表示を見て、N(窒素)の数値がP(リン酸)やK(カリ)と同じか、あるいは少し高いもの(例:N-P-K = 10-10-10 や 12-8-10 など)を選ぶと、葉の巨大化に効果的です。
おすすめの施肥スケジュール
| 時期 | 肥料の種類 | 与え方 |
|---|---|---|
| 春(成長開始) | 緩効性肥料(置き肥) | 土の上に置く。じっくり効いてベースを作る。 |
| 夏(成長最盛期) | 緩効性 + 液体肥料 | 置き肥に加え、2週間に1回、即効性のある液体肥料を水やり代わりに与える(ブースト)。 |
| 秋(成長鈍化) | 緩効性肥料のみ | 液体肥料はストップ。冬に向けて徐々に減らす。 |
| 冬(休眠期) | なし | 一切与えない。与えると肥料焼けの原因に。 |
また、肥料ではありませんが、植え替え直後や夏バテ気味の時には、「メネデール」などの活力剤(サプリメントのようなもの)を併用すると、根の吸収力が助けられて効果的ですよ。
モンステラに風を当てるとどうなるか
「植物に風?換気のためでしょ?」と思っていませんか?
もちろん空気の入れ替えも大切ですが、巨大化において風は「茎を太くするトレーニング」の役割を果たします。
「接触形態形成」を利用する
植物には、風などで体が揺すられる物理的な刺激を受けると、「おっと、このままだと倒れてしまうぞ。もっと体を頑丈にしなきゃ!」と反応して、茎を太く硬く成長させる性質があります(参考:ラ・トローブ大学HP「Plants don’t like touch, new study finds」)
これを専門用語で「接触形態形成(Thigmomorphogenesis)」と呼びます。
無風の室内で育てられたモンステラは、支える必要がないため茎がひょろひょろと軟弱になりがちです。
サーキュレーターや扇風機の風を(直接強風を当て続けるのではなく)部屋の空気が循環し、葉が優しく揺れる程度に当ててあげることで、モンステラは「ここには風があるな」と感知し、巨大な葉を支えるための太い幹を作り始めます。
風通しが良いと、蒸れを防いで病害虫の予防にもなるので、まさに一石二鳥ですね。
気根は切らずにモスポールで支柱にして登らせる
モンステラの茎の途中からニョキニョキと生えてくる、茶色い紐のような根っこ。これが「気根(きこん)」です。
見た目が暴れるので「切ってもいいのか?」と疑問を抱くこともあると思いますが、巨大化を目指すなら、気根は絶対に切らずに活用してください! これが最大の鍵です。
モスポールの効果
前述の通り、モンステラは登ることでスイッチが入ります。そのための最高の舞台装置が、水苔(ミズゴケ)を筒状に詰めた支柱、通称「モスポール」です。
プラスチックのメッシュなどで筒を作り、中に水苔を詰めて湿らせておきます。
伸びてきた気根をこのモスポールに誘導して突き刺すと、気根は水苔の中で細かく枝分かれし、水分と養分を吸収する「本物の根」として機能し始めます。
するとどうなるか?
- 多点給水システム:鉢の土からだけでなく、茎の各節から直接水分補給ができるようになり、葉先まで水が行き渡る。
- 物理的安定:ガッチリと根を張って固定されるため、植物が安心して巨大化できる。
この「着生環境の再現」こそが、現地のモンステラが巨大である理由です。
モスポールを導入した株とそうでない株では、葉の大きさの成長スピードが段違いです。ぜひDIYや市販のモスポールを導入してみてください。
momo正直なところ、最初は「支柱一本でそんなに変わる?」と半信半疑でした。
でも、気根がモスポールの水苔にガッチリ食い込んだのを確認した翌月、新しく出てきたドリル(新芽)の太さが明らかに違ったんです!
開いた葉には今まで見たことのない数の穴が開いていて、やったー!と喜んじゃいました(笑)。
幹を太くするにはどうしたらいい?太くする方法
「葉っぱは大きくなるけど、幹が細くて頭でっかち…」という悩みも多いです。
幹を太くする魔法の薬はありませんが、これまでに説明した要素を掛け合わせることで、確実に太くすることは可能です。
- 十分な光合成:幹を作る材料(炭水化物)を大量生産する。
- 適切な風:揺れに対する物理的な補強反応を引き出す。
- 垂直誘引:上に伸ばすことで、茎にかかる重力の方向を適正化する。
- 下葉の処理:成長に伴って役目を終えた一番下の方の古い葉をカットすると、茎の代謝が促され、太りやすくなることがあります。
特に「光」が不足していると、光を求めて茎を伸ばすこと(徒長)にエネルギーを使ってしまい、太くなる余裕がなくなります。
幹を太くしたければ、まずは光環境を見直すのが第一歩ですね。
小さい葉ばかり出る時に葉を大きくする方法
「新芽は出るけど、葉が小さいまま。切れ込みも入らないし、穴も開かない…」
これはモンステラからの「エネルギー不足」のサインです。
光不足ではありませんか? → もっと明るい窓辺や、LEDライトの直下へ移動。
根詰まりしていませんか? → 鉢底を確認し、必要なら植え替え。
肥料切れしていませんか? → 成長期なら追肥を。
「垂れ下がって」いませんか? → 支柱を立てて上へ誘導。
特に多いのが、買った時の鉢のまま育てていて根詰まりしているケースと、置き場所が暗すぎるケースです。
モンステラは環境の変化に正直です。環境を改善してあげれば、次に展開するドリル(新芽)から、目に見えてサイズアップしてくれるはずですよ。
あえて木質化させることは可能?木質化はいつ頃起こるのか
長く育てている立派なモンステラの根元を見ると、緑色ではなく、茶色くゴツゴツとした木の幹のようになっていることがあります。
これを「木質化(もくしつか)」と言います。
これは病気や枯れているわけではなく、巨大になった重たい地上部を支えるために、植物自身が細胞壁にリグニンという成分を蓄積し、組織を硬く変化させた結果です。
木質化は、ある程度大きく成長したときに根元付近から徐々に始まります。
いつ頃起こるのかについては、断言することは難しいのですが、一般的には3年〜5年以上であることが多いです。
「カッコいいから早く木質化させたい!」と思う方もいるかもしれませんが、これは積み重ねた年月の勲章のようなもの。
短期間で意図的に起こすことは難しいですが、じっくりと大きく育てていけば、いずれ必ず訪れる成熟の証です。
緑の茎と、根元の木質化した荒々しさのコントラストを楽しめるようになれば、あなたも立派なモンステラ愛好家ですね。
巨大化させたい場合の剪定のポイント


「大きくしたいのに切る(剪定する)の?」と矛盾を感じるかもしれません。
しかし、適切な剪定は、植物の新陳代謝を促し、結果的に美しい巨大株を作ることにつながります。
間引き剪定でエネルギー集中
株の下の方にある古くて小さな葉や、黄色くなりかけた葉、傷んでしまった葉は、光合成能力が落ちており、植物にとっては維持コストがかかる「お荷物」になっていることがあります。
これらを清潔なハサミで根元からカットしてあげることで、そこに使われていた水や養分を、これから展開する「頂点の新しい葉(成長点)」に全集中させることができます。
また、葉が混み合いすぎている部分を透かしてあげることで、奥の方の茎や葉にも光が届き、風通しも良くなるため、全体としての健全な成長が促進されます。



頭では分かっていても、生きている葉にハサミを入れるのってすごく勇気がいりますよね。
私も最初の一回は、ハサミを持つ手が震えるほど緊張しましたし、『痛くないかな?』と申し訳ない気持ちでいっぱいでした。
でも、その勇気ある一回が、結果として株全体の風通しを良くし、今の天井に届くような姿を作ってくれたんです。
今では慣れたもので、迷わずカットできるようになりました。
なお、剪定の詳しいやり方や、切った茎の活用法については、以下の記事でも解説しています。
関連記事:モンステラ剪定「切る場所」の正解は「節」!どこを切るか徹底解説
「大きくなりすぎた・・・」これ以上大きくしたくない時の対処法
最後に、逆に「育てすぎて部屋に入りきらなくなった!」「天井についちゃった!」という、ある意味で嬉しい悲鳴(贅沢な悩み)への対処法です。
愛着はあるけれど、これ以上巨大化すると生活スペースが…という場合は、以下の方法でサイズをコントロールしましょう。
1. 切り戻し(カットバック)
最も確実な方法です。伸びすぎた茎を、好みの高さ(節のあるところ)でバッサリとカットします。
「せっかく育てたのに…」と心が痛みますが、モンステラは非常に生命力が強いので、切った下の節からすぐに新しい芽が出てきます。
また一から形を作り直すことができますし、切った上部分は「挿し木」や「水挿し」にすれば、別の株として楽しむことも、友人にプレゼントすることもできます。
2. 根域制限(こんいきせいげん)
あえて「鉢を大きくしない」という方法です。
植え替えの際に、鉢のサイズを上げず、伸びた根っこを1/3程度カットして整理し、同じ大きさの鉢に新しい土で植え戻します。
根が広がるスペースを制限することで、地上部の成長も自然と抑制され、コンパクトなサイズを維持しやすくなります(盆栽のような考え方ですね)。


まとめ:モンステラを巨大化させたい!大きくしたい夢を実現
モンステラを巨大化させたい、大きくしたいという願いは、植物が持つ本来の野性味や生命力を、自宅で最大限に引き出してあげることそのものです。
品種選びから始まり、光、水、土、風、そしてモスポールを使った垂直方向へのサポート。
これら全てのピースが高い次元で噛み合ったとき、モンステラは私たちの期待に応え、部屋の主役どころか、部屋そのものを熱帯雨林に変えてしまうような圧倒的な成長を見せてくれます。
最初は小さな100均の苗でも構いません。
あなたの毎日の観察と、ちょっとした環境の工夫、そして愛情があれば、数年後には見上げるような大株に育ってくれるはずです。
ぜひ、あなただけの「モンスター」を育てるワクワク感を味わってくださいね!









